ワカサギの自然分布は太平洋側では千葉県の利根川以北、日本海側では島根県以北。しかし、釣りや食用としての重要が高く、現在は各地の湖沼に放流されています。環境破壊などでワカサギの自然繁殖できるフィールドが減るなか、放流種苗の供給源のひとつとして知られるのが、北海道の網走湖。安定した水揚げ高を誇る網走湖のワカサギの卵は現在、全国40箇所以上の湖沼に放流されています。釣りも盛んで、冬季の3ヵ月間だけで2万人もの釣り客が訪れるそう。
網走湖の面積は約33平方km。ワカサギの水揚げ高は例年、200~300トンで、全国でも指折り。シジミやシラウオ漁も盛んで、シラウオの水揚げ高は道内全体の8割を占めるそうです。
この豊穣の湖は網走川でオホーツク海とつながっていて、海抜が0mであることから、満潮時は網走川を通じて海水が流入します。つまり、網走湖は
汽水湖であり、純粋の淡水湖に比べ、魚介類の生産力が高いというわけです。