VT250 - 1982.05

VT250F
VT250F
 
主な機構と装備

■インボード・ベンチレーテッドディスクブレーキ
フロントブレーキにインボード・ベンチレーテッドディスクブレーキを採用し、制動力および制動フィーリングの向上を図っています。
 
★構 造
従来のディスクブレーキは、ディスクプレートがホイールハブの外側に取り付けられ、その外周部からブレーキキャリバーで、はさみつけて制動力を得る構造ですが、インボードディスク式の場合はホイールハブの内部にディスクプレートを内蔵し、その内周部からブレーキキャリバーではさみつける構造となっています。
その結果、ディスクと一体に回転する遠心ファンをディスク外周に設けることができ、大きな吸入口から取り入れられた冷却風は、ベンチレーション効果をもつディスクプレートを冷やし、このファンにより強制的に排出されます。強制排出は、冷却風の吸入量をふやすという好結果を生んで、ホイールハブ外周面に設けた冷却用フィンとともに放熱効果をさらに高めています。
ディスクプレートは優れた制動力の得られる鋳鉄製を採用。
さらにホイールハブ内への小石などの飛び込みを防止するため、エアの導入口、排出口には各々ガードプレートを設けています。

インボード・ベンチレーテッドディスクブレーキ


■サイドパイプ式ダブルクレードルフレーム
コンピュータによる基本構造の設計や高張力鋼管の採用、さらに薄肉材の溶接技術の確立などにより、軽量でありながら充分な強度、剛性をもつフレームとなっています。
さらに振動、ねじれ等の応力解析にもコンピュータを導入し、操安性を詳しく分析し、ベストのものを選んでいます。エンジン脱着作業を容易にするため左側ダウンチューブを脱着式とし、一方メインフレームをサイドパイプ式としてエンジン頭部のメンテナンスを容易にしています。

サイドパイプ式ダブルクレードルフレーム




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