SPACY - 1982.05

SPACY
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拡がるスクーターの世界

1ロードパルが、そしてタクトが新しい二輪車時代を
●ホンダの二輪車国内総出荷台数に占めるスクーター出荷比率
ホンダの二輪車国内総出荷台数に占めるスクーター出荷比率
(ホンダ調べS56)
昭和51年2月、ホンダが発売したロードパルは、女性を中心に巾広い人々にうけ入れられ、ファミリーバイクという新しい二輪車のカテゴリーを創り上げました。そして、ファミリーバイクがピークとなった昭和55年9月、ホンダはタクトを発売し、スクーターを甦らせ、新たな本格的スクーター時代を築きあげました。
このような、ロードパルによるファミリーバイクブームとタクトによるスクーター時代の創造は、二輪車の新しいユーザーを発掘し、昭和50年に113.3万台であった二輪車の国内出荷実績を昭和56年には約3倍の306.2万台にまで引きあげる原動力となりました。
昭和56年ホンダの二輪車国内総出荷台数に占めるスクーターの出荷台数は、約40%で、この比率はさらに高くなるものと予想されます。


●二輪車国内出荷実績推移(自工会調べ) ●スクーター国内生産実績(自工会調べ)
●二輪車国内出荷実績推移(自工会調べ) ●スクーター国内生産実績(自工会調べ)


2巾広い層に支持されるスクーター
スクーターのユーザーは、なぜスクーターを選んだのか?またスクーターをどのように使っているのか?ホンダスクーターのユーザーに聞いてみました。
■ユーザーの年令は30才以上が46%
スクーターのユーザーの年令構成は、自動二輪はヤング、ファミリーバイクはミドルと、二つに分かれていたユーザー層を一つに結びつけるような形で、30才未満が54%、30才以上が46%と巾広い層に支持されています。(図-1)
■ユーザーの約42%はビジネスマン
スクーターのユーザーの職業を見ると、会社員が42.3%を占めています。しかし、他の二輪車ユーザーに比べ、商工自営者、自由業、経営者をはじめ、主婦や学生まで巾広い層に利用されています。(図-2)
●スクーター購入者の年令
スクーター購入者の年令
●スクーター購入者の職業
スクーター購入者の職業
●スクーターユーザーの性別
スクーターユーザーの性別
(ホンダ調べ)
(図-3)
  ■男性に人気のスクーター

二輪車は男の乗り物というイメージが強い中で、ファミリーバイクが登場し、女性にも手軽に乗ることのできる乗り物として、女性の二輪愛用者が急増しました。そのためファミリーバイクのユーザーは女性の占める割合が高く52.3%と過半数を占めています。
しかし、スクーターのユーザーは、男性が64.1%と、男性ユーザーの占める割合が高くなっています。(図-3)

このように、スクーターユーザーの年令、性別、職業を他の二輪車と比較してみると、ファミリーバイクやビジネスバイクにはみられない二輪車の新しいカテゴリーとして、巾広い年代に支持されていることがわかります。


3ファッション性やユーザーの好みで選ばれるスクーター
スクーターの購入動機は、ファミリーバイクが操作性などのハードウエアと販売店や家族のすすめがあったからという理由で選ばれていたのに対し、スタイル、カラーがよいといったファッション性と自分の好みにあっているからという理由でユーザーの個性が重視されています。(図-4)スクーターは、このようにユーザーの個性にマッチしたファッション性の高い乗り物で、ファミリーバイクとは異なり、ユーザーの個性を表現することのできる小道具として愛用されています。

●スクーターとファミリーバイクの購入動機
スクーターとファミリーバイクの購入動機
(図−4)
  スクーター


4ビジネスにレジャーにとあらゆる用途に応えるスクーター
スクーターは、その用途でも、より巾広い世界を創り出しているといえるでしょう。
ビジネスバイクはビジネスに、スポーツ、レジャーバイクはレジャーに、ファミリーバイクは用足しなどの気軽な足として利用されています。しかし、スクーターは、このような二輪車の用途すべてに応えることのできる乗り物として、買物や用足し、通勤通学の足として、またビジネスやレジャーにと巾広く利用されています。(図-5)

●スクーターの使用用途
スクーターの使用用途

このようにスクーターのユーザーの声を拾ってみると、スクーターは、これまでの二輪車とは違った一つの個性をもってスクーターならではの新しい世界を創りあげています。便利な乗り物としての機能にファッション性を兼ね備え、仕事とレジャーを両立させる現代人のための乗り物としてスクーターは広く愛用されています。 ※ホンダ調べのデータは、ホンダスクーターのユーザー調査結果です。




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