LiveDioST - 1996.06

LiveDioST
LiveDioST
 


ライブDioとしての機能や
使いやすさはそのまま
みんなにやさしいブレーキシステム登場

世界初*1の画期的なブレーキシステム「M.A.-C.ABS」を開発。
より安心感がある、使いやすいブレーキシステムを搭載したライブDio ST。

*1ケーブル対応型電子制御式システム

「前・後輪連動ブレーキ」と
「アンチロックブレーキ
*2」を兼ねそなえたM.A.-C.(エムエーシー)ABS

 二輪車は四輪車と比べて、ホイールベースが短く重心が高いため、制動時の前・後輪の接地荷重の変化が比較的大きく、前・後輪ブレーキを別々に操作することによって効果的な制動が得られます。
 しかし、スクーターユーザーには初心者が多く、また自転車での経験から、右レバー(前輪ブレーキ)操作は前輪がロックすると怖いとか、右レバー側にはアクセル操作系があるという理由から、左レバー(後輪ブレーキ)の使用頻度が高くなる傾向にあります。
 ホンダはこれに着目し、安心感と使い易さを目指して、ケーブル等を使用したドラム式ブレーキを持つスクーターにも適用できる、世界初の画期的なブレーキシステムである「M.A.-C.(エムエーシー)ABS」を開発しました。
 Dio STは、左・右レバーのABSと左レバーの前・後輪連動を実現したことによって、ブレーキに対する精神的不安(車輪ロック)の払拭と、効果的なブレーキ操作(前・後輪ブレーキ配分の重要性)を、より一層ユーザーの皆様に理解していただけるスクーターとして具現化することができました。

*2

ABSは制動距離を短縮するためのシステムではありません。また、ABS作動時はブレーキレバーへのキックバック(揺り戻し)によりシステム作動を知らせます。

M.A.-C.ABS
モーターアクチュエーテッド・コンバインド・ABS/
モーター駆動式連動アンチロック・ブレーキ・システム

スクーターに求められる性能や
機能性を損なわない小型・軽量システムを実現
「M.A.-C.ABS」配置図 ホンダは、'88年のメットイン機構、'90年の油圧式ディスクブレーキ、'94年のセンタースタンド・ロック(ロックイン)機構など、人に優しい最新技術を、スクーターにいち早く採用してきました。
 M.A.-C.(エムエーシー)ABSのDioへの搭載にあたり、システムの構成部品を小型・軽量化するとともに、各部品の機能が最も発揮できるスペースを確保。メットインスペース、フラットフロアやロックイン機構など、ユーザーにとっての使い勝手の良さや、スクーターらしいデザインを損なうことなく、より使い易いブレーキシステムとして実現しました。

「M.A.-C.ABS」システム図   M.A.-C.ABS主要構成部品

(1)ECU
エレクロニックコントロールユニット。8bit-CPUとモーター駆動回路で構成。各種センサーからの信号で、前・後輪連動ブレーキやABSを制御。合わせて自己診断を含めたシステム全体のチェックも行います。
(2)前・後輪連動ABSアクチュエータ
1つのモーターと2組の遊星ギヤ、システム作動時のみ1チャンネルを作動するための電磁ブレーキなどで構成され、モーターの回転方向と回転力を制御することで機能を発揮します。
(3)ケーブルダンパー
前・後輪連動ブレーキの作動ポイント検出機能。ABS操作時のレバー反力(キックバック)の軽減。アクチュエータやケーブル系などの作動状況の確認機能を受けもちます。
(4)ABSインジケータランプ
システムの異常をライダーに知らせます。


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