S2000 - 1999.04

S2000

S2000
 

Technology #4 Chassis

軽快感あふれる操るよろこびに満ちたハンドリング性能

軽快でダイレクトな車両応答性の実現(1)
  
図2.車重とヨーモーメント特性概念図
車重とヨーモーメント特性概念図
軽快かつダイレクトなステアリングフィールを実現するためには、操舵に対する車両の応答性を高めなければなりません。車両の応答性は、ヨー慣性モーメントの低減と等価コーナリングパワーの立ち上がりレスポンスを向上させることにより高めることができます。
そこで、ビハインドアクスルレイアウトを採用し、さらにバッテリー、スペアタイヤ、燃料タンクといった重量物を前後車軸間に配置することにより大幅なヨー慣性モーメントの低減を実現しました。

また、コーナリングパワーの立ち上がりレスポンスを向上させるために、接地点での横剛性を徹底して向上させました。そのために、フロントサスペンションでは、真上から見て、ロアアームのナックル側のボールジョイントとフロント側のブッシュを結ぶ軸を、左右の車軸を結ぶ直線上にまっすぐ配置するとともに、アッパーアームをサイドフレームの真横に配置し、横力に対する剛性を格段に向上させています。そしてリアサスペンションでは、トーコントロールアームを車軸前方に配置し、ロアアームのナックル側のボールジョイントとコントロールジョイントとのスパンを大きく確保することで横剛性を高めています。
その他にも、アーム取付点など部品単位の剛性を確保するとともに、サスペンションとサブフレームとの取付け点剛性を格段に向上させ、さらにボディにリジッド結合することなどによりサスペンションを含めたトータルの横剛性を大きく向上させています。

さらに、フロントタイヤとリアタイヤの幅を異なるサイズとすることで、前後のコーナリングパワーのバランスを最適化し、限界域でのコントロール性の向上や高い車両応答特性を実現しました。


図3.サスペンションの横剛性向上
 
フロント(平面図)
フロントサスペンション
 リア(側面図)
リアサスペンション
ロアアーム軸とホイールセンター軸を直線上に配置コントロールアームを車軸前方に配置し、ワイドスパン化


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