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WTCC 開発プロジェクトリーダーレポート

デビュー初年度の手応えと来季への挑戦 Round 9 - Round 12、シーズン総括

チームプレーがもたらした1-2-3。スロバキア以来の表彰台独占を達成―中国ラウンド 上海国際サーキット

中国では、ソノマ、鈴鹿と連勝してのレースということもあり、ハンディウエイトは40kgに引き上げられました。それでも単独で走ると、シボレーなどと変わらないタイムでしたから、我々のレベルアップが実感できました。

しかし、いざ予選となると、そう簡単にはいきませんでした。上海国際サーキットは900mに及ぶ長い直線があるのですが、ここは単独走行ではタイムが出ません。どうしてもチームプレーでスリップを使い合うという作戦が必要なコースでした。Q1では、我々の3台ともがうまく連携してQ2へ進んだのですが、Q2ではシボレー陣営に囲まれてしまい、予選の途中で作戦変更を余儀なくされました。レース2に照準を合わせ、レース2での好グリッドを狙いにいったのです。これがうまくいき、レース2ではポールポジション、2番手、4番手からスタートできました。決勝レースでは、4番手からスタートしたミケリス選手が、スタートで3番手に上がり、Honda Civic WTCCの1-2-3態勢となりました。その後、後方からの厳しい攻めをミケリス選手が抑え続け、そのままゴールできたのです。3台のHonda Civic WTCCが見事に連携してレースを戦い、表彰台独占という成果を上げてくれたことは、とてもうれしかったとともに、WTCCの戦い方を再認識させてくれるものとなりました。そして、モンテイロ選手がHonda Civic WTCCで初優勝を果たしたことも、すばらしいことでした。これで3人のドライバー全員が勝利を収めたことになり、Honda Civic WTCCの完成度の高さを示せたと思います。

ただ、少し気がかりなこともありました。タルクィーニ選手から「モンテイロ選手に追いつけない」というコメントがあったのです。タルクィーニ選手のエンジンは、ハンガリーでのアクシデントによって交換して以来、ずっと使い続けていたので、少しパワーが落ちていたのかもしれません。それでも、しっかりと2位を守りきり、結果を残してくれたことに感謝しました。

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