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WTCC 開発プロジェクトリーダーレポート

デビュー初年度の手応えと来季への挑戦 Round 9 - Round 12、シーズン総括

1年ぶりの鈴鹿での戦い。チーム、マシンの成長とミケリス選手の勝利に感激―日本ラウンド 鈴鹿サーキット東コース

2012年に初めてWTCCを戦った鈴鹿に帰ってきました。鈴鹿に向けてマシンを大きく変えてはいません。今年一年を戦ってきた集大成ともいえるセッティングで、Hondaとしてのホームレースに臨みました。12年にレースをしたという実績は、データとしても、我々の気持ちの面でもずいぶん影響が大きく、昨年に比べると落ち着いた、安定した戦いができたと思います。マシンもチームの動きも、一年で格段にレベルアップしたことが実感できました。

ミケリス選手が予選から好調で、ポールポジションから他車を寄せつけずに優勝しました。これは、まさに今年一年の成果です。この勝利はホームレースで結果を出せたという安堵に加え、マシン、そしてスタッフ全員の成長を示し、とてもうれしく感じました。

ミケリス選手のマシンは、この鈴鹿に向けてボディーのリペアを行いました。開幕以来、激戦を戦ってきた車体は、あちこちゆがんだり曲がったりしている部分があり、それらを全部直して鈴鹿での戦いに臨んだのです。さらに前戦でのエンジン交換もあり、コンディションとしてはミケリス選手のマシンが最もよかったと思います。一方、ワークスチームの2台は、レース1でアクシデントに見舞われ、本来の力を発揮できなかったのが残念でした。それでもティアゴ・モンテイロ選手(Castrol Honda World Touring Car Team)はアグレッシブな戦いをみせてくれました。そして、レース2で表彰台に上がってくれたことは、すばらしい結果だと思います。

鈴鹿では、伊沢拓也選手がHonda Racing Team JASからスポット参戦しました。マシンは昨年のものでしたが、可能な限り今年の仕様に近づけたのと、ハンディウエイトがない分、今年のマシンと同等のポテンシャルに仕上げられたと思います。予選の最後のアタックの際にリアのダンパーが壊れ、タイムを伸ばせなかったのが痛かったですね。それがなければQ2に進み、ほかの3台と一緒にレースを戦えたと思います。プラクティスなどでも、ほかの3台と同じタイムで走れていましたので、本当にもったいないことをしました。伊沢選手はチームからの評価も高く、とても実力のあるドライバーだと感じました。それだけに、予選で上位に入り、その実力を日本のファンの前で発揮させてあげられなかったことが残念でした。

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