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HRCチーム代表 リビオ・スッポ 現場レポート

2017.11.16 Vol.181 Round 18
HRCチーム代表 リビオ・スッポ 現場レポート

Hondaの3冠が決まったバレンシアGP。代表が会心と語るレース戦略とシーズン振り返り

最終戦決着となった第18戦バレンシアGPは、今季8度目のポールポジションから決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が3位でフィニッシュ、2年連続4度目のライダーズタイトルを獲得しました。

好スタートからオープニングラップを制し、レースの主導権を握ったマルケス。4周目には、後方につけるヨハン・ザルコ(ヤマハ)を先行させ、作戦通り2番手へ。その後、ザルコのペースが落ちてきた23周目でトップに浮上しましたが、24周目の1コーナーで、フロントタイヤをスライドさせ、バランスを崩してオーバーラン。転倒寸前となるも見事に立て直しますが、このハプニングでグラベルを走ることになり、コースに復帰したときには、5番手へとポジションを落としました。

この日のタイトル決定の条件は、総合2位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)が優勝しても、マルケスが11位以内に入ればいいというもの。そのためマルケスは、優勝を狙う走りからタイトル獲得のための走行へと切り替えました。その後、チャンピオンを争うドヴィツィオーゾが転倒。この時点で、マルケスのタイトルが確定しました。最終的に、30周のレースで3位となり、タイトルを獲得しました。

これでHondaは、最高峰クラスで23度目のコンストラクターズタイトルを、マルケスがライダーズタイトルを、そして、Repsol Honda Teamが3年ぶり8度目のチームタイトルを獲得し、MotoGPクラスでの3冠を達成しました。

マルケスがオーバーランを喫して5番手へと後退したあとは、ザルコとダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)の一騎打ちとなり、最終ラップとなる30周目の1コーナーで前に出たペドロサが、第4戦スペインGP以来となる今季2勝目を挙げました。125ccクラスで1勝、250ccクラスで2勝、最高峰クラスでは、2007年、09年、2012年に続き4度目の制覇。バレンシアGPで通算7勝目を達成しました。

長く厳しい2018年の戦いでしたが、最終戦バレンシアGPでペドロサが優勝、マルケスが3位でタイトルを獲得。Repsol Honda Teamにとっては、すばらしいリザルトでシーズンを締めくくることになりました。最後の最後まで世界中のファンを魅了したマルケスとペドロサの両選手。Repsol Honda Teamのリビオ・スッポ監督に、緊張の今大会を振り返ってもらいました。

―緊張感あふれるレースになりました、バレンシアでの戦略について教えてください。

「ダニはリアにミディアムを選択して、序盤は冷静に、後半はプッシュしていく戦略でした。ダニと争うことになりそうなライダーたちがソフトを選択していたので、後半に強さが出せるはずという考えです。この戦略は本当にうまくいき、ラストラップの好走で勝利できました。マルクに関しては、より複雑でした。当然のことながら目標としていたのはレースそのものではなくタイトル獲得だったので、マルクの戦略は、特にドヴィ(ドヴィツィオーゾ)を含めたライバルたちのレベルを見極め、状況をマネジメントすることでした。1コーナーで小さなミスをするまでは万事OKだったのですが、やはりマルクはマルクでしたね。彼はタイトルを獲得しただけでなく、しっかり表彰台圏内でフィニッシュしました」

―レースを終えて、よかった点と悪かった点を教えてください。

「よかった点はもちろん、マルクがMotoGPで5シーズンを戦い、4度目となるタイトルを獲得したことです。そして、Hondaがコンストラクターズタイトルを獲得。さらにRepsol Honda Teamが、チームタイトルを獲得しました。再び3冠を手にできたことを誇りに思います。またダニが勝利したことで、チャンピオンシップランキングで彼が4位に浮上し、今季の表彰台獲得数がマルクに次いで2番目となったこともポジティブな点でした。悪かった点は……申し訳ないですが今日はなにもありません」

―レース中、ピットウオールから見ていた感想を聞かせてください。

「マルクとダニが好スタートを切ったときはうれしかったですね。その後、2人がザルコとともに、レースをコントロールできていると感じました。マルクが1コーナーで危うく転倒しかけたときには本当に恐ろしい気持ちを味わいましたが、そのすぐあとにチャンピオンが確定したので、胸の鼓動が治まりました」

―シーズンを終えて、一番うれしかったレース、一番悔しかったレース、そして一番記憶に残ったレースを挙げてください。

「一番うれしかったのはヘレス(第4戦スペインGP)ですね。難しい状況で始まったシーズン序盤を乗り越えて、ようやくレースウイークを制覇できたからです。一番フラストレーションがたまったのは、おそらくマルクとダニが2人とも苦しんだムジェロ(第6戦イタリアGP)だと思います。そして最も記憶に残ったのは、レッドブル・リンク(第11戦オーストリアGP)か、もてぎ(第15戦日本GP)かのどちらかでしょう。どちらのレースもマルクは勝てませんでしたが、この2つのレースの最終コーナーでのバトルは忘れられません」

―最後に、今大会のインサイドストーリーを教えてください。

「バレンシアでの週末は、いつも特別なものです。シーズンのフィナーレであると同時に、次のシーズンの始まりでもあるからです。日曜日の夕方になると、パドックではいろいろな“動き“が見られます。新しいマシンが到着したり、チームを移るライダーがいたり、新しいスタッフが迎えられたりします。かなりバタバタしているので、シーズンの終わりのことを考える暇がありません」

ペドロサが優勝、マルケスがタイトル獲得という劇的なフィナーレで幕を閉じた最終戦バレンシアGP。そして3冠を手にしたHondaとチームスタッフは、バレンシア市内で行われた「2017 FIM MotoGP AWARDS」に出席し、表彰を受けました。最高のかたちでシーズンを終えたRepsol Honda Team。休む間もなく11月14日からは、最終戦の地バレンシアで、来季のタイトル獲得に向けての公式テストに挑みます。

» バレンシアGP レポート

マルク・マルケス マルク・マルケス ダニ・ペドロサ ダニ・ペドロサ(左)、マルク・マルケス(右) マルク・マルケス

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