モータースポーツ > ロードレース世界選手権 > HRCチーム代表 リビオ・スッポ 現場レポート > vol.116
スペイン・バルセロナ郊外のカタルニア・サーキットで開催された第7戦カタルニアGPは、Repsol Honda Teamのマルク・マルケスとダニ・ペドロサ両選手にとって今年2回目のホームグランプリです。両選手ともにカタルニア地方出身で、今回は文字通り「地元」のレース。土曜日に行われた予選ではペドロサがポールポジションを獲得し、決勝に向けた並々ならぬ意気込みをトップグリッドという最高の形で表しました。日曜の決勝レースでは、3番グリッドスタートのマルケスがペドロサと終始激しいバトルを展開し、最終ラップの最終セクションまで息詰まる戦いが繰り広げられました。最後はマルケスが先にチェッカーを受けてシーズン無敗の7勝目。ペドロサは3位でフィニッシュ。また、この結果によりHondaは、2002年に始まったMotoGPクラスでの100勝目を達成しました。
カタルニアGPの緊迫感に満ちた戦いとその舞台裏を、チーム代表のリビオ・スッポが明らかにします。
「実にエキサイティングで手に汗握るクリーンなバトルでした。オーバーテイクに次ぐオーバーテイクで、最終ラップの激しい勝負は、今思い出してもすばらしい内容でした。あれ以上のエキサイティングなレースは、MotoGPはもちろん、ほかのどんなモータースポーツでもお目にかかれないでしょう。マルクの快進撃は、とても言葉では表しきれないほどです」
「そうですね。いつものダニが戻ってきてくれました。我々にとっても、そしてレースにとっても、とてもいいことだと思います。最終ラップのバトルでは、残念ながら順位を落とし結果は3位でしたが、レースウイークを通じ、非常によい仕上がりで、今回の第7戦は充実のセッションを積み重ねることができたと思います」
「今日の決勝レースのすばらしいバトル、そしてその勝利でこの記録を祝うことができるのをとても誇らしく感じています。この記録達成に貢献してくれたHRCの技術者や現場のスタッフ、そしてなにより、彼らが作り上げたマシンで、ひとつまたひとつと勝利を積み上げてくれた選手たちに、感謝の意を表したいと思います」
「マルケス兄弟には驚かされっぱなしです。しかも、ホームGPでの兄弟優勝なのですから、彼らのご両親は、今日はさぞや喜びと誇りで胸がいっぱいであるに違いありません。人の親として、まさかそんなことが現実にあり得るとは、ちょっと想像がつかないほどです。また、Moto3を担当してきたHRCのスタッフにとっても、今日はとてもいい結果になったと思います。私は、彼らが開幕前から勝利を目指して全力で取り組む姿を見てきました。今回の勝利は、アレックスの勝利であるのと同時に、彼らの努力が実った成果でもあるのです」
「アッセンは我々にとって最も難易度の高いコースのひとつで、ヤマハのロッシ選手やロレンソ選手に勝つのは容易なことではありません。我々は全員で力を合わせて全力で戦い抜き、最高の結果を目指します。皆さまから力強い応援をいただければ、それがさらに我々の力になります。次戦も何卒ご声援をよろしくお願いいたします」