モータースポーツ > ロードレース世界選手権 > HRCチーム代表 リビオ・スッポ 現場レポート > vol.115
イタリア・ムジェロサーキットで開催された第6戦は、またしても劇的なレースになりました。Repsol Honda Teamのマルク・マルケスは土曜の予選でトップタイムを記録してポールポジションを獲得しましたが、日曜の決勝は「今季一番の激闘だった」と本人が振り返るほどのバトルが繰り広げられました。最終ラップの1コーナーで前に出て以降のコーナーをすべておさえきったマルケスは、破竹の連勝記録を更新して6勝目。一方、チームメートのダニ・ペドロサは腕上がりの手術の影響が残るコンディションで今大会に臨み、厳しい追い上げのレースとなりましたが、ライバル選手を次々とオーバーテイクし、4位でチェッカーフラッグを受けました。それぞれに厳しい条件のもとで最高の結果を得るべく戦った今回のレースウイークについて、チーム代表のリビオ・スッポが語ります。
「本当ですね。今回の勝利はおそらく、マルクがこれまでに経験したMotoGPクラスのレースの中で最もエキサイティングな勝利、と言ってもいいでしょう。世界屈指の舞台で、しかもそこで昨年は苦戦を強いられていたことを考えれば、今日は最高の一日といってもいいのではないでしょうか」
「小さなことの積み重ねが大きな結果に繋がるのです。我々はいつも言っていますが、トップであり続けることは非常に難しく、そのためにはどんな小さなことも決しておろそかにはできません。チームとマルクは、とてもすばらしい仕事をしてくれたと思います」
「彼の年齢を考えればなおさら、これはすばらしい記録だと思います。マルクと共に仕事ができることを我々はとても誇らしく思っています。しかも、来年から2年間の契約を更新することができました。今後もマルクをサポートし、さまざまな記録をさらに更新していきたいと思っています」
「今回のレース結果がこのようなもの(4位)であった以上、残念ながら影響があったことは認めざるを得ません。レース後に、ダニは手術を執刀した医師の診察を受ける予定です。次戦のバルセロナ(カタルニアGP)では、100%の状態で戻ってきてほしいと思います。ダニは、トップを走っていることが当然の選手なのですから」
「レースではさまざまなことが発生します。ステファンにとって、今日は本当に運がない日だった、と言わざるを得ません。しかし、あきらめずに前向きに取り組み続けていれば、必ずや状況は好転していきます。あんなに派手なもらい事故でも、ステファンは大きなケガをしなかったのですから、次のバルセロナでは本来の強さと速さを存分に発揮してくれると我々は信じています」
「バルセロナのレースは、我々にとってはいつも特別なグランプリです。特に今は、Repsol Honda Teamの両選手がカタルニア地方出身ですから格別です。スペインのファンの方々は、今から待ちきれない気持ちで一杯だと思います。もちろん我々も、両選手とチーム一丸となって優勝を目指して全力で戦います。次の第7戦でも、皆さまからの熱いご声援を、ぜひともよろしくお願い申し上げます」