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2016.06.02 ロードレース世界選手権 第7戦 カタルニア カタルニアGP プレビュー

カタルニアGP プレビュー

2016年6月5日(日)・決勝  会場:バルセロナ・カタルニア・サーキット  全長:4.727km
決勝:[MotoGP]25Laps  [Moto2]23Laps  [Moto3]22Laps
MotoGP レポート

第7戦カタルニアGPが、6月3日(金)〜5日(日)の3日間、スペイン・バルセロナ郊外のカタルニア・サーキットで開催されます。カタルニア・サーキットでグランプリが開催されるのは今年で25回目。カタルニアGPとしては21回目を迎えます(1992〜95年はヨーロッパGP)。

バルセロナでは、1950年代と60年代に公道を利用したモンジュイックでスペインGPが開催されていました。61年には、125ccクラスでトム・フィリスがHondaのグランプリ初優勝を達成。バルセロナは、Hondaにとってグランプリにおける栄光の第一歩を踏み出した記念すべき場所となりました。2001年には、この年の開幕戦日本GP(鈴鹿サーキット)で達成したHondaグランプリ通算500勝の祝賀会がバルセロナで行われました。そして、昨年のインディアナポリスGPでは、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が通算700勝目を達成しました。

現在、スペインでは、スペインGP(ヘレス)、カタルニアGP(バルセロナ)、アラゴンGP(アルカニス)、バレンシアGP(バレンシア)と、年4戦が行われています。バルセロナ出身のライダーが多いこともあり、カタルニアGPは、毎年大きな盛り上がりをみせています。

カタルニア・サーキットは、一周4.727kmのロングコース。高速コーナーが連続し、ホームストレートではスリップストリームを使って、激しくポジションを入れ替えます。1コーナーでの厳しいブレーキング競争など、コースのどこで観戦しても見応え十分のハイスピードバトルは、見る者を興奮させます。

Repsol Honda TeamにとってカタルニアGPは、スポンサーのRepsol、そして3回目の最高峰クラスチャンピオンを狙うマルケスと、初タイトルに挑み続けているダニ・ペドロサにとっても、ホームGPとなります。

今年は6戦を終えて2勝を挙げ、総合2位につけるマルケスが、ホームGPで3戦ぶりの首位奪還に挑みます。マルケスは、125cc時代の2010年にカタルニアGP初制覇を達成しました。Moto2クラス時代は、11年に2位、12年に3位と表彰台に立ちました。そして、MotoGPクラスでは13年に3位、14年に優勝。カタルニアGPでは5年連続で表彰台に立ち、地元ファンの期待に応えてきましたが、昨年は優勝争いに加わりながら転倒リタイアに終わりました。今年はその雪辱に挑む戦い。地元ファンの熱烈な声援の中で今季3勝目を狙います。

チームメートのペドロサも、ホームグランプリで今季初表彰台、初優勝を狙います。今年は開幕戦カタールGPで5位、第2戦アルゼンチンGPで3位表彰台に立ちました。第3戦アメリカズGPでは転倒リタイアを喫しますが、ヨーロッパラウンドに入ってからは、第4戦スペインGP、第5戦フランスGP、第6戦イタリアGPと3戦連続で4位。表彰台には、あと一歩届かないレースが続いていますが、前戦イタリアGPでは今季最高の手応えを得て、上り調子をアピールしました。

ペドロサは、カタルニアGPでは、03年に125ccクラス、05年に250ccクラスで優勝、最高峰クラスでは08年に優勝しています。以後、地元ファンの熱狂的な応援を受けながら、カタルニアGPに挑み続けてきました。09年はケガの影響で6位でしたが、10年は2位。11年はケガのために欠場するも、12年、13年は連続2位。14年はし烈な優勝争いに加わって3位。昨年は右腕の手術でシーズン前半を欠場していましたが、カタルニアGPではシーズン初の表彰台獲得となる3位でフィニッシュ。シーズンの大きなターニングポイントとしました。今年は、今季2度目の表彰台、さらには今季初優勝を目指します。

カル・クラッチロー(LCR Honda)は、6戦を終えて総合19位と厳しい戦いが続いています。LCR Hondaで2年目となる今年は、大きなステップを刻むシーズンになることが期待されていました。しかし、マシンのセットアップが思うように進まず、ここまでは、フリー走行、予選の走りをなかなか決勝につなぐことができませんでした。今年は6戦を終えて第4戦スペインGPと第6戦イタリアGPの11位が最高位。クラッチローとしては不本意なリザルトが続いているだけに、今大会は今季ベストリザルトを狙います。

前戦イタリアGPをケガのために欠場したティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、ホームGPでの復帰を果たし、闘志をかき立てています。前戦イタリアGPの初日のフリー走行で右肩を痛め、鎖骨を骨折したラバトは、バルセロナ市内の大学病院で手術を受けてリハビリを続けてきました。まだ完全な状態ではありませんが、地元ファンの声援の中でベストを尽くす意気込みです。

チームメートで総合22位のジャック・ミラーもフランスGP、イタリアGPと2戦連続でリタイアという悔しいレースに終わっています。特に前戦イタリアGPは、スタート直後の多重クラッシュに巻き込まれる不運のレースだっただけに、今大会はその雪辱と、開幕戦カタールGP以来のポイント獲得に挑みます。

Moto2 レポート

今年のMoto2クラスは、どのサーキットでも、フリー走行と予選でトップから1秒差に15〜20台がひしめく厳しい戦いが続いています。昨年の大会の予選でもトップから1秒差に16台という接戦になっており、今年は、さらなる激戦が予想されます。

総合首位のサム・ロース(Federal Oil Gresini Moto2)は、安定した速さをみせています。今年は6戦を終えてポールポジション3回を含む5回のフロントローを獲得。決勝では、第4戦スペインGPの優勝を含む4回の表彰台に立っています。昨年の大会では4位に入賞しているサーキットだけに、好調をキープしている今年は、今季2勝目が期待されます。

総合2位でホームGPを迎えるアレックス・リンス(paginas Amarillas HP 40)は、今季2勝目に闘志を燃やしています。前戦イタリアGPでは、レースが赤旗中断となり、再スタートの進行でサイティングラップに間に合わず、後方グリッドになる手痛いミスで7位に終わっており、今大会はその雪辱に挑みます。昨年の大会は2位。今年は今季3勝目とカタルニアGP初制覇を目指します。

総合3位につけるトーマス・ルティ(Garage Plus Interwetten)は、これまでカタルニアGPで3回の表彰台に立っています。今年はカタルニアGP初制覇と今季3度目の表彰台を目指します。総合4位は、前戦イタリアGPで今季2勝目を挙げたヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)で、カタルニアGPでは2年連続制覇と今季3勝目を目指します。

前戦イタリアGPで今季初のフロントローとなる2番グリッドを獲得しながら、赤旗中断後の再スタートの進行で、リンス同様、サイティングラップに間に合わず最後尾グリッドから追い上げることになり、9位でフィニッシュの中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、前戦イタリアGPの雪辱と今季初表彰台を目指します。

Moto3 レポート

Moto3クラスは、総合2位につけるホルヘ・ナバロ(Estrella Galicia 0,0)が、初優勝を目指します。今年は6戦を終えて3回のフロントローと3回の表彰台を獲得しています。ホームGPとなる今大会は、念願の初優勝へ期待が膨らんでいます。

総合6位のニッコロ・アントネッリ(Ongetta-Rivacold)は、開幕戦カタールGP以来となる今季2勝目に挑みます。総合7位のヤコブ・コーンフェール(Drive M7 SIC Racing Team)は今季初表彰台獲得に闘志満々。右腕の手首骨折から復帰2戦目となるエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Moto3)も、右腕の状態がほぼ回復し、今季初表彰台を目指します。

前戦イタリアGPで初のフロントロー3番手から決勝に挑むも、転倒リタイアのカイルール・イダム・パウィ(Honda Team Asia)が、その雪辱に挑みます。チームメートの尾野弘樹は、第2戦アルゼンチンGPに続き、第6戦イタリアGPで自己ベストタイの6位でフィニッシュ。今大会は自己ベスト更新と初の表彰台獲得に挑みます。

MotoGP コメント

マルク・マルケス(MotoGP 総合2位)
「いつでもどこでも全力で挑むのがプロライダーの務めですが、ファンクラブと大観衆が集まるホームGPほどモチベーションの高まるレースはありません。今回もどういうレースになるかは分かりませんが、最大限のパフォーマンスを発揮するためにも、セットアップに集中しなければなりません。そして持っている力を最大限発揮したいです。Hondaが100%がんばっていることは分かっています。モンメロでもいい結果を出せるようにベストを尽くします。そして、月曜日のテストでは、あと0.5秒上げられるようにがんばりたいです。昨年は同じ状況でそれがうまくいきました。今年もそうなるようにしたいです」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 総合4位)
「ホームGPとなるカタルニアGPを楽しみにしています。このサーキットは大好きです。過去には、とてもいい結果を残してきました。昨年は、シーズン初の表彰台を獲得しました。腕の手術を終えて、力が戻ってきたことを感じる初めてのレースでした。自分のファンクラブやすべてのホームファンの前でいい走りが再びできることを願っています。この前のレースで学んだことを生かしたいです。ムジェロの勢いをキープしながら、さらにうまくいくように今回はマシンのセットアップに取り組みたいです。ムジェロは今年になって最高のフィーリングでした。そして月曜日のテストではさらに前進できるようにしたいです」

ティト・ラバト(MotoGP 総合18位)
「まずは、転倒後のムジェロのすべての医療チームとサーキットスタッフ、そしてEstrella Galicia 0,0 Marc VDSのサポートに感謝します。彼らの素早い対応のおかげで、今週末のホームレースで走るチャンスが与えられました。先週のバルセロナでの手術はとてもうまくいきました。医師たちはとてもすばらしい仕事をしてくれたし、できるだけ回復できるように本当に集中してきました。ホームグランプリでは全力を尽くします。目標はできる限り完全な体調の走りに近づけることです。チームやHondaとともに、さらに前進できるようにしっかり仕事をすることです。ムジェロで転倒するまでは、少し前進できていたと思います。今大会は完走し、マシンの感触をよくしたいです。それが達成できれば、この週末は成功と言えます」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合19位)
「バルセロナのレースがとても楽しみです。ここ数年あまりいい結果を出していませんが、好きなサーキットですし、とても快適なところです。ムジェロでは完走し、ポイントを獲得できたので、とてもうれしいです。最初の8周はプッシュしませんでした。集団にいたらもっと速く走ることができたと思います。なんとしても完走したいと思っていました。問題が1つか2つありましたが、その状況をできる限りコントロールし、この先のレースに向けて価値のある情報を集めることにしました。バルセロナではまた一歩前進できることを願っています」

ジャック・ミラー(MotoGP 総合22位)
「ムジェロでは思ったようなレースはできませんでした。しかし、悪い状況の中からポジティブな面を見つけて進まなければなりません。イタリアではレースペースにおいて少し改善が見られたと思います。ムジェロのことをくよくよ考えてはいられません。そのことは忘れ、バルセロナで力強いパフォーマンスをして、最悪だったイタリアGPの分も取り戻せるように集中したいです」

Moto2 コメント

サム・ロース(Moto2 総合1位)
「スペインのヘレスGPのあと、モンメロでテストをしていますが、とてもポジティブなテストでした。とてもフィーリングがよくて、昨年のレースよりも速いタイムで走ることができました。いいセットアップを見つけることができたので、レースウイークとプラクティスセッションを正しい方向性でスタートすることを楽しみにしています。ここまでのところ速さがあり、すべてのサーキットでいい戦いができています。ムジェロでは3位でした。ポイントランキングでまたトップに戻ることができたので、今回のレースはモチベーションがさらに上がっています」

アレックス・リンス(Moto2 総合2位)
「今回はホームサーキットで行われるホームGPです。ここ2年、Moto3とMoto2で2位フィニッシュしています。今年はもっといい結果を残したいと思っていますが、それ以上に、チャンピオンシップの順位にも集中しなければなりません。ポイントを最大限獲得して、今のポジションをさらにキープしつつ、首位とのポイント差を縮めたいです」

トーマス・ルティ(Moto2 総合3位)
「グランプリごとに違う戦いが待ち受けていますが、最も重要なのは安定していることです。ムジェロでは安定していました。カタルニアでもそうなることを期待しています。このサーキットは、僕にとって特別な場所です。2003年の6月15日に初めて表彰台を獲得しました。本当に昔の話です。ペドロサが優勝し、僕が2位でした。本当に特別な瞬間でした。でも、今は前を見なければなりません。タイトル争いはまだまだ可能性があります。目標はいつものように表彰台に立つことです」

中上貴晶(Moto2 総合11位)
「スペインGPの後に行ったカタルニアテストは、タイムも内容もよかったので、今回は表彰台に上がれる自信があります。前戦イタリアGPは今年になってからのベストレースでした。結果は残念でしたが、10周のレースで最後尾から9位まで上がれたのは自信になりました。今大会は前戦のうっぷんを晴らしたいです」

Moto3 コメント

ホルヘ・ナバロ(Moto3 総合2位)
「この前のレースで苦い思いをしたので、カタルニアGPに向けてモチベーションはとても上がっています。4月29日にこのサーキットでテストを行いましたが、路面コンディションが悪かったので、すべてのテストメニューを消化することはできませんでした。しかし、イタリアGPのあとに行ったムジェロのテストでは一歩前進できたので、モンメロではいい仕事ができることを願っています」

ニッコロ・アントネッリ(Moto3 総合6位)
「バルセロナはとても好きなサーキットです。いつもとても楽しいところです。ムジェロほどのアップダウンはありませんが、高速コーナーが続くところはムジェロに似ています。でも、とてもバンピーな路面なので簡単ではありません。それでも、大好きなサーキットです。ここ2レースは、ポジティブなレースができているし、ここで前進したいです」

ヤコブ・コーンフェール(Moto3 総合7位)
「バルセロナのグランプリに向けて気分はいいです。ムジェロではあまり力強いレースはできませんでしたが、トップグループの中でフィニッシュすることができました。課題は分かっているので、落ち着いて、集中し、そしてベストを尽くすだけです。個人的にはカタルニア・サーキットはあまり好きではありませんが、Hondaとの相性はいいと思います。今年行ったバルセロナでのテストは、今週末のレースに役立つと思います。準備は整っています。あとはいつものように一生懸命取り組み、スタートから進展できるように集中することです」

尾野弘樹(Moto3 総合20位)
「前戦のムジェロではいいレースができたので、今回も同様にトップ争いができるようにがんばります。これまでは、予選の順位がよくないので、今回は今季最高位のグリッドを確保して決勝に臨めるようにがんばります」