第3戦フランスGPが21日、ル・マンで開幕。終日、青空が広がる絶好のコンディションの中でフリー走行が行われた。トップタイムをマークしたのはバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)で、2番手にケーシー・ストーナー(ドゥカティ)、3番手にホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)と続き、4番手にアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)、5番手にチームメートのダニ・ペドロサが僅差で追った。ロッシからペドロサまでの差は、わずか0.583秒の接戦。2日目のPP争いに注目が集まっている。

前戦スペインGPで今季初PPを獲得し、決勝では2位と今季初優勝まであと一歩に迫ったペドロサは、今大会も順調なスタートを切った。この日のフリー走行では、前戦スペインGPから使用しているニューシャシーのセットアップに集中、電気系のセットアップにも取り組んだ。この日、28ラップをこなしたペドロサは、周回を重ねるごとにラップタイムを上げた。「初日に行う作業が順調に進んだ」というペドロサ。2戦連続PPに向けて手応えをアピールした。

そのペドロサを凌ぐタイムで4番手につけたドヴィツィオーゾは、得意とするル・マンで好ラップを刻んだ。前戦スペインGP決勝翌日のテストで、ペドロサと同じニューシャシーのテストに取り組んだ。今大会は、ヘレステストから引き続き、新しい車体のセットアップに専念。またペドロサ同様、電気系のセットアップにも取り組み、着実にタイムを上げた。開幕戦カタールGPで3位表彰台。第2戦スペインGPでは表彰台を逃したが、今大会はペドロサとともに今季初優勝の期待が膨らんでいる。

以下、Honda勢は、昨年もル・マンで表彰台に立っているマルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)が、トップから1.241秒差の10番手。そのメランドリから僅差で、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)は12番手、ホームGPに闘志を燃やすランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が14番手と続いた。前戦スペインGP後のテストで好結果を得ていた青山博一(Interwetten Honda MotoGP)は、そのテストの状態でスタートしたが、セッティングが思うように決まらず16番手だった。しかし、2日目に向けてセッティングの方向性をつかんだHonda勢だけに、タイム短縮とポジションアップが期待される。

• アンドレア・ドヴィツィオーゾ
• アンドレア・ドヴィツィオーゾ
• ダニ・ペドロサ
• マルコ・メランドリ
• マルコ・シモンチェリ
• ランディ・デ・ピュニエ
• 青山博一

Moto2クラスは、ホームGPに気合満点のジュール・クルーゼル(Forward Racing)がトップタイムをマーク。以下、アレックス・デ・アンジェリス(SCOT RACING TEAM)、トニー・エリアス(GRESINI RACING MOTO2)と続き、高橋裕紀(TECH 3 RACING)は、トップから0.727秒差の6番手。開幕から2戦連続で表彰台に立った総合首位の富沢祥也(TECHNOMAG-CIP)は、セッティングが決まらず、トップから1.336秒差の19番手だった。