MotoGP Honda Racing
モータースポーツ > ロードレース世界選手権 > 第9戦 イギリスGP 決勝
グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
2006.07.02 Rd.09 イギリスGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
スペインGP
02 4/8
カタールGP
03 4/30
トルコGP
04 5/14
中国GP
05 5/21
フランスGP
06 6/4
イタリアGP
07 6/18
カタルニアGP
08 6/24
オランダGP
09 7/2
イギリスGP
10 7/16
ドイツGP
11 7/23
アメリカGP
12 8/20
チェコGP
13 9/10
マレーシアGP
14 9/17
オーストラリアGP
15 9/24
日本GP
16 10/15
ポルトガルGP
17 10/29
バレンシアGP
第9戦 イギリスGP
拡大
ペドロサ独走で今季2勝目。メランドリ3位と、Honda勢が大活躍
2006年7月2日(日)・決勝
会場:ドニントンパーク 天候:晴れ コースコンディション:ドライ
リザルト&ポイント

 第9戦イギリスGPは、今季3回目のPPを獲得したダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)が、レース中盤の12周目にトップに浮上すると、後続を突き放す快走で、30周のレースを制した。ペドロサ選手は、序盤はマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)、ジョン・ホプキンス選手(スズキ)とトップグループを形成。その戦いで一時3番手にポジションを落としたが、首位に立ってからは、快調にラップを重ねた。2位には、バレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)。そのロッシ選手とし烈な戦いを繰り広げたメランドリ選手が3位になった。終盤、その2人と2位争いを繰り広げたケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)が4位。Hondaエンジンを搭載するKR211Vに乗るケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)が5位。ニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)7位。玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)は11位だった。

第9戦 イギリスGP
拡大
第9戦 イギリスGP
拡大

 イギリスGP決勝は、雨が降る中で一日が始まった。そのために、ウオームアップは、ウエットコンディションで行われたが、決勝レースは、3クラスともにドライコンディションとなった。朝方の雨が嘘のように晴れ上がったドニントンパーク。27℃という絶好のコンディションの中で、し烈な戦いが繰り広げられた。

 今季3回目のPPからスタートしたペドロサ選手は、オープニングラップでメランドリ選手に続いて2番手だった。その後、接近戦を繰り広げたまま5周目に突入。メランドリ選手をパスしようとしたヘアピンでブレーキングミス。あわや転倒というハプニングに見舞われ、ホプキンス選手に抜かれ、3番手にポジションを落とした。しかし、8周目にホプキンス選手をかわし2番手へ。12周目にメランドリ選手もパスして首位に浮上。トップに立つと一気にペースを上げることに成功したペドロサ選手が、後続を突き放し、第4戦中国GP以来、5戦ぶりの優勝を飾り、今季5回目の表彰台に立った。

 その後方では、中盤から第2グループを形成したメランドリ選手、ストーナー選手、ロバーツJr.選手のHondaパワー勢と、追い上げてきたロッシ選手が、し烈な戦いを演じた。その中から、終盤、ロッシ選手とメランドリ選手が抜け出し2位争いとなる。そして最終ラップ、2度ポジションを入れ替える壮絶なバトルを繰り広げ、ロッシ選手が2位、メランドリ選手は惜しくも3位だった。

 メランドリ選手は、第7戦カタルニアGPの多重クラッシュで首と肩を痛めた。そんな万全ではない体調で、前戦オランダでは7位と健闘。今大会も、スタートから11周目までレースの主導権を握り、終盤は壮絶な2位争いの中で3位でフィニッシュ。4戦ぶりの表彰台は、ファンを魅了する熱走だった。

 予選8番手から好スタートを切って、トップグループを追撃、終盤まで2位争いに加わったストーナー選手は、メランドリ選手とロッシ選手の2位争いからわずかに遅れて4位。中盤、3番手に浮上したロバーツJr.選手も、ストーナー選手に続いて5位でフィニッシュした。前戦オランダGPで今季初優勝を達成したヘイデン選手は、思うようにペースを上げられず7番手を走行中の7周目、シケインで痛恨のオーバーランを喫し11番手までポジションを落とした。それから追い上げのレースとなり、7位でフィニッシュ。玉田選手は11位だった。

 シーズンの折り返し点となる第9戦イギリスGPを終えて、Hondaは今季5勝目を達成。コンストラクターズで2位以下に大きなリードを築いた。個人総合でも、ヘイデン選手が首位をキープ。2位にペドロサ選手。4位にメランドリ選手。6位ストーナー選手。ロバーツJr.選手8位、玉田選手9位と、トップ10に6台のHondaパワーが名前も連ねた。

 250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)が優勝。2位にアレックス・デ・アンジェリス選手(アプリリア)。3位に青山博一選手(KTM)という結果だった。Honda勢は、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)6位、高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)7位、青山周平選手(Repsol Honda Team 250)13位だった。ドヴィツィオーゾ選手は、優勝したロレンゾ選手を激しく追撃、優勝争いに加わったが、17周目の最終コーナーで痛恨の転倒。9番手までポジションを落としたが、27周のレースを6位でフィニッシュした。今回の6位で開幕戦からの連続表彰台記録は8でストップしたが、ドヴィツィオーゾ選手は、総合首位をキープした。高橋選手は、3日間を通じてセッティングをまとめ切れず、決勝でもペースを上げられなかった。青山周平選手は、好スタートを切って、4位争いのグループで好走を見せたが、終盤、痛恨の転倒を喫し後退。再スタートを切って、13位でフィニッシュした。

 125ccクラスは、アルバロ・バウティスタ選手(アプリリア)が優勝。Honda勢は、トーマス・ルシ選手8位。ガボール・タルマクシ選手10位、ファブリツィオ・ライ選手11位、15歳の新鋭ブラッドリー・スミス選手が12位だった。

第9戦 イギリスGP
拡大
第9戦 イギリスGP
拡大
ページの先頭へ
コメント

ダニ・ペドロサ選手(MotoGP 優勝)
「今週は、ほとんどパーフェクトだった。どのセッションも良かった。決勝も、スタートが良くて、マルコ(メランドリ選手)をパスしようと、序盤からプッシュした。しかし、簡単ではなかった。抜こうとしたときに、止まりきれず、マルコにぶつかりそうになった。思わず、『どいてくれ〜』と叫んでしまうほどで、あたらなくて、ラッキーだった。どう避けたのか、自分でも覚えていない。それからまた追い上げたが、勝てて、本当に嬉しい。イングランドのファンも喜んでくれたと思う。今回は、天気も良かったしね。いまはまだ、チャンピオンシップのことは考えていない。今年の目標ではないし、これからも経験を積みながら、ベストを尽くしていきたい」

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 3位)
「今日は信じられない一日だった。2週間前のアクシデントを考えれば、今日の3位という結果には、本当に満足している。序盤は、全力を尽くしたし、いつも通りに走ることができた。コース前半は、いろいろ考えながら走らなければならなかったが、走っているうちにいい感じになった。2位を逃したことは残念だが、バレンティーノ(ロッシ選手)とのバトルは最高だった。たぶん、ファンも喜んでくれたと思う」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 4位)
「もっといい結果を望んでいたが、果たすことができなかった。予選の2日間、完璧なセットアップだったが、予選でうまくいかなかったように、レースも同じだった。前にメランドリ選手がいて、後ろにロバーツJr.選手とロッシ選手がいたとき、リアがスピニングして、うまく走れなかった。ブレーキングでもハードに攻められず、それでメランドリ選手に離され、ロッシ選手にも抜かれ、4位に終わってしまった」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 7位)
「本当に難しいレースだったし、うまくいかなかった。ウエットだった朝のウオームアップはいい感じだったが、雨のために、新しいことは何もできなかった。だから、今日は雨のレースになればいいと思った。金曜日に新しいパーツのテストで時間を費やした。昨日は、いくらか前進したが、午後はちょっとした電気系のトラブルもあった。すべて言い訳になってしまうけれど、最低ラインにも届かなかった。追い上げているときにミスもした。シケインをまっすぐに行ってしまい、落ち込んだけれど、必至に追い上げた。今週はうまく行かなかったけれど、次のザクセンリンクに向けて得たものもある。チーム全員が頑張ってくれた。次のレースは、また、いいレースをするよ」

玉田誠選手(MotoGP 11位)
「今日は決勝に向けて、車体のセッティングを変えた。他のHondaライダーと似たようなセッティングにした。今までは、自分の乗り方にバイクのセッティングを合わせようとしたが、なかなかいい状態が見つからず、苦労してきた。今回も予選では、なかなかいい状態にならなかった。それで、今日の決勝からは、バイクのセッティングに、自分を合わせていこうと決めた。それもあって、今日は、ペースを上げることができなかった。しかし、これが新たなスタートになった。最初の数戦は苦労すると思うが、何とかして、いい走りを取り戻したい」

田中誠 Repsol Honda Team監督
「今日のダニ(ペドロサ選手)はすべてをコントロールし、見事なワンマンショーを演じてくれた。途中マルコ(メランドリ選手)を抜く時にヒヤッとする場面があったが、それは今回のダニにとってはご愛嬌だったようだ。カタロニアGPではフロントをすくわれて転倒し、リタイアを喫し悔しい思いをしたが、彼はそうした事をすべて乗り越えてくる。なんともすごいMotoGPルーキーだ。一方のニッキー(ヘイデン選手)だが、今週はテクニカルなトラブルもあり、彼本来の速さとリズムに乗り切れなかった。しかし次のレースではそんな思いをさせるつもりはないし、彼も同じ失敗は繰り返さない。ドイツGPを期待していて欲しい。ともかくRepsol Honda Teamとしては2連勝。このムードをこれからも維持していくつもりだ」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(250cc 6位)
「今日のロレンゾ選手は速かった。自分も、スタートから全力を尽くしたし、最終コーナーのハードブレーキングでフロントから転んでしまった。すぐにチャンピオンシップのことを考えて再スタートしたが、トップから大きく遅れた。ハンドルとステップにダメージがあり、復帰してから数周は、慎重に走った。チャンピオンシップでは首位だが、ロレンゾ選手と差はなくなってしまった」

高橋裕紀選手(250cc 7位)
「厳しいレースだった。予選まで、いいフィーリングにならなかたったし、いいリズムで走ることができなかった。それで、朝のウオームアップで大きくセッティングを変えてみた。それでも、あまり変わらなかった。レース中、乗り方もいろいろトライしたが、ペースを上げることはできなかった。いいリズムで走れなかったので、ミスも多く、遅れてしまった。悔しいレースだった」

青山周平選手(250cc 13位)
「ここは、Hondaとアプリリアの速いポイントが、はっきりとわかれるサーキットだ。ロカテッリ選手とバルベラ選手のアプリリア勢2人と、ずっと4位争いしていたが、コース前半で追いついて、後半で離されるという展開だった。バックストレートに出る上りの右コーナーで転んでしまった。今日はスタートも良かったし、4位争いもできた。フランスで表彰台に立ってから、悔しいレースが続いていたので、最後まで走りたかった。もう少しでチェッカーを受けられたのに、残念だった」

ページの先頭へ
決勝リザルト&ポイントランキング
【MotoGP】
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 26 ダニ・ペドロサ Honda M 44:54.878
2 46 V.ロッシ ヤマハ M +3.864
3 33 マルコ・メランドリ Honda M +4.016
4 27 ケーシー・ストーナー Honda M +5.776
5 10 ケニー・ロバーツJr. KR211V M +9.596
6 5 C.エドワーズ ヤマハ M +21.710
7 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +25.764
8 21 J.ホプキンス スズキ B +29.034
9 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +35.606
10 7 C.チェカ ヤマハ D +40.442
11 6 玉田誠 Honda M +41.062
12 17 R.デ・ピュニエ カワサキ B +42.197
13 66 A.ホフマン ドゥカティ D +51.454
14 77 J.エリソン ヤマハ D +1:17.804
15 30 J.カルドソ ドゥカティ D +1Lap
16 71 C.バーミューレン スズキ B +1Lap
RT 56 中野真矢 カワサキ B +17Laps
RT 22 I.シルバ ドゥカティ D +25Laps
【250cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 48 J.ロレンゾ アプリリア 42:16.321
2 7 A.デ・アンジェリス アプリリア +6.257
3 4 青山博一 KTM +7.366
4 15 R.ロカテッリ アプリリア +14.788
5 80 H.バルベラ アプリリア +20.341
6 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +23.010
7 55 高橋裕紀 Honda +23.644
8 50 S.ギュントーリ アプリリア +26.070
9 14 A.ウェスト アプリリア +31.575
10 58 M.シモンセリ ジレラ +41.298
13 73 青山周平 Honda +1:03.564
【125cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 19 A.バウティスタ アプリリア 40:49.054
2 36 M.カリオ KTM +3.454
3 75 M.パシーニ アプリリア +3.499
4 55 H.ファウベル アプリリア +14.869
5 33 S.ガデア アプリリア +17.032
6 6 J.オリベ アプリリア +20.683
7 52 L.ペセック デルビ +22.286
8 1 T.ルシ Honda +24.899
9 18 N.テロール デルビ +25.138
10 14 G.タルマクシ Honda +25.276

【ライダー:MotoGP】 【コンストラクター:MotoGP】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 ニッキー・ヘイデン Honda 153
2 ダニ・ペドロサ Honda 127
3 V.ロッシ ヤマハ 118
4 マルコ・メランドリ Honda 114
5 L.カピロッシ ドゥカティ 107
6 ケーシー・ストーナー Honda 91
7 C.エドワーズ ヤマハ 73
8 ケニー・ロバーツJr. KR211V 66
9 玉田誠 Honda 59
10 J.ホプキンス スズキ 58
12 トニ・エリアス Honda 53
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 Honda 201
2 ヤマハ 147
3 ドゥカティ 116
4 スズキ 72
5 KR211V 66
6 カワサキ 61
ポイント一覧
【ライダー:250cc】 【コンストラクター:250cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 159
2 J.ロレンゾ アプリリア 158
3 A.デ・アンジェリス アプリリア 111
4 青山博一 KTM 108
5 高橋裕紀 Honda 108
6 R.ロカテッリ アプリリア 104
7 H.バルベラ アプリリア 89
8 S.ギュントーリ アプリリア 59
9 M.シモンセリ ジレラ 55
10 A.ウェスト アプリリア 49
11 青山周平 Honda 41
14 マーチン・カルデナス Honda 28
16 セバスチャン・ポルト Honda 20
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 201
2 Honda 164
3 KTM 112
4 ジレラ 55
ポイント一覧
【ライダー:125cc】 【コンストラクター:125cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1

A.バウティスタ

アプリリア 185
2 M.カリオ KTM 133
3 S.ガデア アプリリア 114
4 M.パシーニ アプリリア 112
5 H.ファウベル アプリリア 110
6 L.ペセック デルビ 86
7 T.ルシ Honda 70
8 G.タルマクシ Honda 63
9 S.コルシ ジレラ 59
10 J.オリベ アプリリア 53
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 203
2 KTM 138
3 Honda 98
4 デルビ 86
5 ジレラ 59
6 マラグーティ 23
ポイント一覧
ページの先頭へ