モータースポーツ > トライアル世界選手権 > 藤波貴久“Fujigas”復活への全開走行 > 2015年シーズンへの意気込み

トライアル世界選手権

藤波貴久 20th Anniversary

2015年シーズンへの意気込み

いよいよシーズンが開幕します。まずは、今季のチームメートについて教えてください。

今年から新たなチームメートとして、17歳のハイメ・ブストが加入しました。先ほどの話でも触れましたが、とにかく勢いのあるライダー。まだまだ勉強中の部分も多いですが、ライディングは派手で、華がある。僕の若いころに似ているような気がしています。
そして、アウトドア8連覇中、Xトライアルでも今年9連覇を達成したチャンピオン、トニー・ボウ。圧倒的な強さを持っています。

ボウ選手とは、プライベートでも仲がいいんですよね?どのような会話をされるんですか?

そうですね。一緒に練習もしますし、よく食事にも行きます。会話は、お互いへのアドバイスが多いです。
トライアルという競技は、コース上で抜きつ抜かれつがあるわけではないし、自分との戦いという面が大きいんですね。だから、ほかのライダーとも仲はいいです。
トニーとは、マシンのセッティングなども共有して、「お互いに高め合っていこう」という意識でやっています。テクニックはトニーが上ですから、コツを聞いたり、マネしてみたりすることもあります。逆に、トニーが苦手な部分は、僕が教えてあげることもあるなど、とにかくお互いに隠すことなく明かしています。もちろんレースになればライバルですが、レース中もライン取りを相談したり、マシンの課題を確認したりとコミュニケーションは取っていますね。だから、トニーが優勝すれば自分のことのようにうれしいですし、僕が勝つとトニーもすごく喜んでくれます。

今年は2年ぶりに日本GPが開幕戦。過去2年連続で優勝と、開幕戦は得意にしているイメージがあります。

自分自身でも、開幕戦はすごくいいという実感があります。これは、どのライダーも緊張するからでしょうか。僕は今年で20回目の開幕戦。もちろん僕だって緊張しますが、それをほぐしていけますし、リラックスした状態で臨むことができるというのが大きいんだと思います。今年ももちろん、優勝を狙っていますよ。

手術からの復帰戦が、いきなり日本GPとなります。

今も100%の状態ではないですし、不安がないと言えば嘘かもしれません。ただ、昨年の開幕戦は、靭帯が切れた状態のままで臨んで優勝していますし、100%ではなくても手探りをしながら、結果に結び付けていく手法は心得ているつもりです。そして、もてぎは皆さんの声援が僕を大きく後押ししてくれますし、それを力に変えていくことができると思います。

最後に、日本で待っているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

今年で世界選手権参戦20年目を迎えますが、皆さんの温かい応援が、本当に励みになっています。日本GPは、僕が一番大切にしているレース。今年も今まで以上に大きなご声援をいただけるとうれしいです。そして、皆さんと一緒に優勝をつかみ取りたいと思っています! がんばります!!