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トライアル世界選手権

round 01

SCHEDULE

April 12-13 2014, RACE FIM Trial World Championship Australia

オーストラリアオーストラリア

藤波とボウが、1勝ずつを獲得した開幕戦

2014年4月12日(土)、13日(日)・決勝  会場:マウント・タレンガワー

チーム名をRepsol Honda Teamとしてから、初めての世界選手権となった2014年開幕戦。1日目の土曜日に勝利を得たのは藤波貴久でした。続いてトニー・ボウが2位に入り、1-2フィニッシュを果たしました。2日目の日曜日には、ボウが勝利。藤波は6位に終わりましたが、ランキングではボウが37点でトップ。藤波はランキング2位で続いています。

  • 藤波貴久、トニー・ボウ藤波貴久、トニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久

■決勝1日目

2014年開幕戦のオーストラリアGPは、青空の下、ビクトリア州マウント・タレンガワーで開催されました。

1ラップ目、開幕戦ということでの緊張からでしょうか、ボウが第3セクションで1点、第6セクションでもまた1点と、小さな減点が続きました。一方の藤波は、第7セクションまでをすべてクリーンして好調をアピール。第13セクションで、ボウが5点を取ってしまったことで、ボウは大きなハンディを抱えて追い上げなければいけなくなくなりました。この日のセクションは比較的難度が低かったので、1つの5点が試合の流れを左右する大きな減点となります。1ラップ目、ボウは藤波とジェイムス・ダビル(ベータ)に後れを取り、3番手。ボウに続いて、アダム・ラガ(ガスガス)とジェロニ・ファハルド(ベータ)が8点の同点で並び、1点が順位を左右する接近戦となりました。

藤波は、ボウの激しい追い上げを振りきって勝利に突き進みました。3ラップ目、ボウは14セクションをオールクリーンしての追撃。藤波は、ゴール時間を1分超過し、1点のタイムペナルティーを受けましたが、1ラップ目と2ラップ目のアドバンテージで逃げきりに成功しました。

藤波の勝利は、1年前に開催された2013年開幕戦日本GPの2日目以来となります。藤波は昨年のシーズンオフにヒザを負傷しましたが、今回の勝利は、その負傷を克服している証となりました。

藤波の勝利、そして猛烈な追い上げで2位を獲得したボウによって、2014年シーズンの幕開けは、Repsol Honda Teamにとって幸先のよいものになりました。

決勝1日目コメント

藤波貴久(1日目/優勝)
「すばらしい勝利になりました。私自身にとってはもちろんですが、新生Repsol Honda Teamにとってもすばらしいものでした。今日の試合は、自信を持って進めることができました。1ラップ目を終えたところで得たリードが、よい流れを作ったと思います。3ラップ目は持ち時間をオーバーして、1点の減点をカウントされてしまいましたが、それでも勝利が揺るがなかったのはよかったです。特に、ヒザの負傷から、こうして表彰台の中央に復帰できたのは、大きな喜びになりました」

トニー・ボウ(1日目/2位)
「私の走りはそれほど悪くはなかったと思いますし、2位を獲得しているのですから、結果も悪くはありませんでした。1ラップ目の第13セクションで5点を取ったとき、今日の勝利は難しくなるだろうと思いました。今日のセクションは大変に簡単なので、1つの5点は勝利にとっては致命的なものになりました。ファンの皆さんの応援と、チームのサポートに感謝して、新たな勝利を目指します」

 

■決勝2日目

オーストラリアGPの2日目、今度はボウがいつもの強さを発揮して勝利しました。この日、ボウに食い下がったのはラガで、3位にはファハルドが続きました。

土曜日の試合が簡単過ぎたということで、主催者は6つのセクションの難易度を上げてきました。空は前日と同じように真っ青に広がっていましたが、これでスコアは前日よりも多くなるだろうと予想されました。

1ラップ目、ボウは第7セクションを全ライダー中ただ一人クリーンして、試合の流れを引き寄せます。ボウの1ラップ目の減点はわずかに1カ所、第13セクションでの5点だけでした。第13セクションは、ボウのみならず、ほとんどのライダーが5点となっています。1ラップ目のトップはボウで5点、これにラガが10点で続きましたが、3番手以下の選手はいずれも20点以上の減点を取っており、ボウのリードは圧倒的でした。

2ラップ目、ラガはボウにプレッシャーを与えるべく、いい走りを次々に披露しましたが、ボウの走りにはますます磨きがかかります。2ラップ目、ラガはたったの2点で14セクションを走りきりましたが、ボウはこれを上回る1点でまとめました。

3ラップ目、ボウ、ラガともに走りはほとんどパーフェクト。両者はともに減点1で3ラップ目を走り終え、結果は6点差でボウの勝利となりました。

藤波は3ラップ目に追い上げて、ダビルに続く6位を獲得。この日の藤波は残念な結果となりましたが、ランキングでは、両日ともに3位表彰台に乗ったファハルド、4位/2位となったラガと同点の2位となっています。ボウは7点のリードでトップに立ち、開幕戦を終えました。

決勝2日目コメント

トニー・ボウ(2日目/優勝)
「勝利への厳しいプレッシャーがありました。そんな中で勝利が得られて、今日はとても満足です。昨日の2位も選手権を戦う上では、悪くありませんが、今日の勝利で自信を取り戻すことができました。この流れをそのまま、次の日本GPにつなげたいと思っています。オーストラリアのファンのみなさん、そしてRepsol Honda Teamの皆さん、ありがとうございました」

藤波貴久(2日目/6位)
「今日の走りは絶望的なものでした。昨日の勝利で、今日もよい結果を望んだのですが、逆の結果が出てしまいました。戦いぶりは悪くなかったのですが、とにかく結果が悪かったと思います。しかし、ランキング2位をキープして、次は母国日本での戦いです。いい走りをして、今回の結果へのリベンジを果たします」

決勝1日目リザルト

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 ラップ3 総減点 クリーン数
1 5 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 2 3 3 8 35
2 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 7 2 0 9 36
3 3 J.ファハルド ベータ 8 1 2 11 36
4 2 A.ラガ ガスガス 8 2 1 11 35
5 6 J.ダビル ベータ 6 7 20 33 32
6 4 A.カベスタニー シェルコ 15 7 12 34 31

決勝2日目リザルト

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 ラップ3 総減点 クリーン数
1 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 5 1 1 7 39
2 2 A.ラガ ガスガス 10 2 1 13 37
3 3 J.ファハルド ベータ 20 12 7 39 32
4 4 A.カベスタニー シェルコ 22 11 6 39 31
5 6 J.ダビル ベータ 25 7 18 50 28
6 5 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 25 33 11 69 25

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 37
2 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 30
3 A.ラガ ガスガス 30
4 J.ファハルド ベータ 30
5 A.カベスタニー シェルコ 23
6 J.ダビル ベータ 22