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SUPER GT

round 05

SCHEDULE

August 30 2015, RACE SUPER GT Round 5

日本鈴鹿サーキット

#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)が5位入賞

2015年8月30日(日)・決勝  会場:鈴鹿サーキット(5.807km)  天候:雨のち曇り  気温:25℃(11:00時点)  
路面温度:25℃(11:00時点)  コースコンディション:ウエットのちドライ  観客:3万4000人(主催者発表)

8月30日(日)、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットにおいて、2015 オートバックス SUPER GT第5戦「第44回 インターナショナル SUZUKA 1000km」の決勝レースが行われました。

  • #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
  • #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
  • #64 Epson NSX CONCEPT-GT#64 Epson NSX CONCEPT-GT
  • #64 Epson NSX CONCEPT-GT#64 Epson NSX CONCEPT-GT
  • #8 ARTA NSX CONCEPT-GT#8 ARTA NSX CONCEPT-GT
  • #15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT
  • #55 ARTA CR-Z GT#55 ARTA CR-Z GT

全国の広い範囲で雨となり、鈴鹿サーキットのある三重県も、昼過ぎまでは小雨が降る天候となりました。しかし、昼過ぎからは雨がやみ、決勝レースの大半はドライコンディションで行われました。

前日の公式予選では、#64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)が3番グリッドを獲得。そして#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/オリバー・ターベイ組)は7番グリッド、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)は8番グリッド、#8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮/野尻智紀組)は12番グリッド、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)は14番グリッドから、伝統の1000kmレースに挑みました。

スタートドライバーは、#64 Epson NSX CONCEPT-GTはバゲット選手、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは小暮選手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは塚越選手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは野尻選手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは山本選手が務めました。

午後0時30分、小雨がぱらつく中でローリングスタートが切られ、決勝レースが幕を開けました。

#64 Epson NSX CONCEPT-GTはスタート直後の1コーナーで目の前のライバルをパスして2番手に浮上すると、続くデグナーコーナーでは、トップを走るマシンをイン側から攻略し、先頭に立ちます。#64 Epson NSX CONCEPT-GTのペースは速く、1周目を終えたときには2番手との差を2.3秒にまでしていました。続いて#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは8番手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは9番手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは10番手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは11番手でオープニングラップを終えました。

バゲット選手のペースはその後も速く、4周目には2番手との差を4秒に広げましたが、直後に雨脚が強まると、#64 Epson NSX CONCEPT-GTはコースオフ。スピンこそしませんでしたが、7周目にはライバルの1台と3番手に浮上した#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTの2台がその直後に迫りました。その後、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは目の前を走るマシンを相次いでオーバーテイクし、8周目にはトップに立ちました。

同じく8周目、#64 Epson NSX CONCEPT-GTは2番手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは7番手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは8番手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは12番手につけました。

その後も#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTの3台は速さを示し、29周目には#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTがトップ、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが2番手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTが3番手で、トップ3を独占しました。

37周目、ドライバーが塚越選手から武藤選手へと交代していた#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは、目の前を走るGT300車両のスピンに巻き込まれる形でアクシデントに遭い、残念ながらリタイアとなりました。

1巡目のピットストップが一段落した40周目の時点では、ドライバーが伊沢選手に交代した#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTがトップに浮上。ターベイ選手に交代した#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは3番手、松浦選手に交代した#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは5番手につけていました。一方、中嶋選手に交代した#64 Epson NSX CONCEPT-GTは9番手となって走行を続けました。

この前後に雨はやみましたが、それでも#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTの3台は、ライバルを上回るペースで周回を重ねていました。そして47周目には、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTがライバルを攻略して4番手に浮上します。

60周目を過ぎると、2巡目のピットストップが始まります。#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは61周目にピットストップをして野尻選手に交代しましたが、ピットアウトした直後の2コーナーでコースアウト。すぐにコースへ復帰したものの、ポジションを落とすことになりました。

このころになるとコースはほぼ乾き、各車ともスリックタイヤに交換して走行を続けました。ところが、しばらくすると#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTと#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTはペースが伸び悩むようになり、レース後半に向けて次第に後退していきます。

その後は、フィニッシュ間際まで雨が降ることがほとんどなかったほか、#64 Epson NSX CONCEPT-GTはハイブリッドシステムのトラブル、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTはシフト系のトラブルに見舞われるなどし、Honda勢は苦戦を強いられます。

1000kmの予定でスタートしたレースは、序盤がウエットコンディションとなったほか、2度のセーフティカーランを途中に挟んだことで、予定通りのペースで進行できなかったため、当初の規定に従い、午後6時25分でチェッカーフラッグが振り下ろされました。そうした中、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTはレース終盤、燃料をセーブしようとペースダウンしたために5位でフィニッシュ。#64 Epson NSX CONCEPT-GTはトラブルに苦しめられながらも9位でフィニッシュしました。#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは終盤に追い上げて10位完走。また、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは、セーフティカーラン中に追い越しをしてしまったほか、ピット作業に違反があったために2度のドライブスルーペナルティーを科せられて12位となりました。

一方、6番グリッドからレースに挑んだGT300クラスの#55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志/福住仁嶺組)は、レース前半にはトップに立つなど速さをみせましたが、その後は苦戦し、最終的に12位で完走を果たしました。

次戦は9月19日(土)〜20日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催されます。

コメント

松本雅彦 | Honda GTプロジェクトリーダー
「ウエットコンディションのときは、ミッドシップによる優れたトラクション性能を最大限に発揮し、上位に進出しました。しかしドライになると、これがリアタイヤに大きな負担をかける形となり、結果的に速いペースで長く走り続けることが困難になりました。ドライになってから順位を落としてしまった主な原因はこれです。一方、#64 Epson NSX CONCEPT-GTはハイブリッドシステムに、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTはシフト系にそれぞれトラブルが発生したほか、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTも電気系に起因する不具合が起きるなど、全般的に信頼性が不足していたことも反省点として残っています。これでHonda勢では#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTがポイントリーダーとなり、次戦のSUGOでは、燃料リストリクターを絞り込まれるのと引き替えに、ハンディウエイトを下ろすことができるので、軽い状態でNSX CONCEPT-GT本来の速さを引き出せると考えています」

山本尚貴(5位 #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT)
「スタートではグリッドが最後尾でしたし、雨が降ってくると想定していたので、ライバルのマシンよりも柔らかいタイヤをチョイスしていました。その結果が、後方から一気に追い上げられた要因でした。それも含めてチームが立てた戦略はベストなものだったと思います。Honda勢全体が苦しむレースでしたが、その中でポイントを獲得できたことは、必ず次につながると思います。Hondaを応援してくださっている皆さまには、今シーズンはまだ優勝している姿をお見せできていないので、歯がゆさを感じています。必ずいい結果が得られるように前進していくので、引き続き応援をよろしくお願いいたします」

伊沢拓也(5位 #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT)
「路面がウエットのときはトップを走れていましたが、ドライになるとペースが上げられず、終盤は燃費との戦いになり、ポジションを落としてしまいました。燃費に関しては、最後のスティントは特に厳しい状況でした。それでも、山本選手ががんばって最後までもたせてくれて、作戦を最後まで遂行できたことが5位入賞につながりました。今大会はボーナスポイントが与えられますし、しっかりポイントを得ることが大事だったので、最後まで戦い抜けたのはチーム力のおかげだと思います。次のSUGOでは、上位とのポイント差を縮められるよう、しっかり戦いたいです」

中嶋大祐(9位 #64 Epson NSX CONCEPT-GT)
「自分たちが得意なコンディションでは速さを証明できたと思いますが、状況が変化したときの対応力がまだ足りておらず、そこがライバルとの差につながったと感じました。ただ、自分たちの弱みを明確にできていることはプラスですし、ポジティブに捉えています。次戦のSUGOは日によって暑かったり寒かったりと気温の幅があり、まさに対応力が試される場所なので、今回学んだことを生かせればと思います」

ベルトラン・バゲット(9位 #64 Epson NSX CONCEPT-GT)
「私がトップを走れたのは最初の4周だけでしたが、今日は長いレースでしたので、一時的に順位を落としても慌てる必要はないと、自分に言い聞かせて走り続けました。後半には、ハイブリッドシステムが不調に陥って苦戦を強いられましたが、この週末は練習走行でトップタイムをマークしたり、ポールタイムにあと0.1秒まで迫ったりと、手応えを得られる要素がたくさんありました。これらの経験からできるだけ多くのことを学び、次のSUGOでは、もっと長い間トップを走れるようにがんばります」

決勝リザルト

GT500
順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
136PETRONAS TOM'S RC F伊藤大輔/J.ロシター1635:45'55.277
238ZENT CERUMO RC F立川祐路/石浦宏明163+1'25.629
312カルソニック IMPUL GT-R安田裕信/J.P.デ・オリベイラ163+1'33.520
419WedsSport ADVAN RC F脇阪寿一/関口雄飛163+1'38.813
5100RAYBRIG NSX CONCEPT-GT山本尚貴/伊沢拓也162+1Lap
646S Road MOLA GT-R本山哲/柳田真孝162+1Lap
 
964Epson NSX CONCEPT-GT中嶋大祐/ベルトラン・バゲット160+3Laps
108ARTA NSX CONCEPT-GT松浦孝亮/野尻智紀158+5Laps
1215ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT小暮卓史/オリバー・ターベイ149+14Laps
RT17KEIHIN NSX CONCEPT-GT塚越広大/武藤英紀36+127Laps
GT300
順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
110GAINER TANAX GT-RA.クート/千代勝正/富田竜一郎1515:47'15.336
27Studie BMW Z4J.ミューラー/荒聖治151+1.098
361SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝151+38.842
488マネパ ランボルギーニ GT3織戸学/平峰一貴/佐藤公哉150+1Lap
521Audi R8 LMS ultraR.ライアン/藤井誠暢150+1Lap
665LEON SLS黒澤治樹/蒲生尚弥150+1Lap
 
1255ARTA CR-Z GT高木真一/小林崇志/福住仁嶺149+2Laps

ポイントスタンディング

ドライバー

GT500
順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
112安田裕信/J.P.デ・オリベイラカルソニック IMPUL GT-R51
238立川祐路/石浦宏明ZENT CERUMO RC F44
336伊藤大輔/J.ロシターPETRONAS TOM'S RC F43
41松田次生/R.クインタレッリMOTUL AUTECH GT-R39
537A.カルダレッリ/平川亮KeePer TOM'S RC F34
646本山哲/柳田真孝S Road MOLA GT-R30
         
7 100 山本尚貴/伊沢拓也 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT 29
8 17 塚越広大/武藤英紀 KEIHIN NSX CONCEPT-GT 22
13 15 小暮卓史/オリバー・ターベイ ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT 14
14 8 松浦孝亮/野尻智紀 ARTA NSX CONCEPT-GT 8
GT300
順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
1 10 A.クート GAINER TANAX GT-R 69
2 10 千代勝正 GAINER TANAX GT-R 54
3 10 富田竜一郎 GAINER TANAX GT-R 50
4 3 星野一樹/高星明誠 B-MAX NDDP GT-R 38
5 55 高木真一/小林崇志 ARTA CR-Z GT 36
6 31 嵯峨宏紀/中山雄一 TOYOTA PRIUS apr GT 34

チーム

GT500
順位 チーム 総合ポイント
1 TEAM IMPUL 66
2 LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S 56
3 LEXUS TEAM ZENT CERUMO 53
4 NISMO 51
5 LEXUS TEAM KeePer TOM'S 46
6 MOLA 40
 
7 チームクニミツ 37
8 ケーヒン リアル レーシング 32
13 ドラゴ・モデューロ・ホンダ レーシング 25
14 オートバックス・レーシング・チーム・アグリ 15
15 エプソン・ナカジマ・レーシング 9
GT300
順位 チーム 総合ポイント
1 GAINER 82
2 apr 49
3 オートバックス・レーシング・チーム・アグリ 47
4 NDDP RACING 46
5 LEON RACING 44
6 BMW Sports Trophy Team Studie 43