モータースポーツ > 全日本選手権スーパーフォーミュラ > 第5戦 オートポリス > 予選

全日本選手権スーパーフォーミュラ

round 05

SCHEDULE

September 13 2014, QUALIFIYING Japanese Championship SUPER FORMULA Series Round 5

日本オートポリス

#1 山本尚貴選手(TEAM 無限)が今季初のポールポジションを獲得
#10 塚越広大選手(HP REAL RACING)は4番グリッド、#40 野尻智紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は5番グリッドから決勝レースに挑む

2014年9月13日(土)・予選  会場:オートポリス(4.674km)  天候:曇り、ときどき晴れ  気温:22℃(14:45時点)
路面温度:29℃(14:45時点)  コースコンディション:ドライ  観客:6680人(主催者発表)

9月13日(土)、大分県・オートポリスにおいて、2014年全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第5戦の公式予選が行われました。

  • 山本尚貴選手山本尚貴選手
  • 山本尚貴選手山本尚貴選手
  • 塚越広大選手塚越広大選手
  • 野尻智紀選手野尻智紀選手
  • 小暮卓史選手小暮卓史選手
  • 武藤英紀選手武藤英紀選手
  • 中嶋大祐選手中嶋大祐選手


過去3年間、オートポリスでは5月から6月にかけて、国内トップフォーミュラシリーズを開催してきましたが、今年はシリーズ終盤となる9月中旬の開催となりました。今シーズンも残るはこのレースを含めて3戦。今大会は、チャンピオン争いの行方を決める上で重要な一戦として注目を集めています。

また、今大会はレース中に給油を行わない“無給油レース”であることでも注目されています。国内サーキットの多くは時計回りであり、本コースの内側にピットロードが設けられているため、給油作業はマシンの右側から行うのが一般的。一方のオートポリスは、同じく時計回りながら、本コースの外側にピットロードが設けられている関係で、給油はマシンの左側から行うことになります。ただし、今シーズンから投入された新型車両のSF14は、マシンの右側にのみ給油口が設けられているため、給油ホースをドライバーの頭越しにはわせることになり、安全面などを考えると好ましいとは言えません。そこで今回は、無給油でも走りきれるよう、レース距離を通常よりやや短い220kmにするとともに、エンジン回転数が8000rpm以上の際の燃料流量制限を、通常の毎秒100kgから90kgに削減することになりました。それでも、無給油でレースを走りきるのは容易ではないと予想されるため、明日の決勝レースでは、燃費に気を配りつつ、いかに高いスピードで走行できるかが、勝敗を分けることになるとみられています。

午前10時から1時間15分にわたって行われたフリー走行では、#1 山本尚貴選手(TEAM 無限)を筆頭に、#10 塚越広大選手(HP REAL RACING)、#41 武藤英紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#11 ヴィタントニオ・リウッツィ選手(HP REAL RACING)らがセッション序盤から好タイムを記録し、タイミングモニターの上位に名を連ねました。最終的には#1 山本選手が1分27秒293で2番手となったほか、#10 塚越選手は5番手、#40 野尻智紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は7番手、#31 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)は9番手となり、4人のHondaドライバーがトップ10に食い込む結果となりました。

公式予選は今回もノックアウト方式で行われました。これは、およそ1時間にわたる公式予選を3つのセッションに分割し、最初のセッション(Q1)で上位14番手までに入ったドライバーが2度目のセッション(Q2)に進出。さらに、Q2で上位8番手までに入ったドライバーが3度目のセッション(Q3)に進出し、この結果に従って、ポールポジションから8番手までのスターティンググリッドを決めるというものです。なお、9番手から14番手までのグリッドはQ2、15番手から18番手までのグリッドはQ1の結果により決定します。

午後2時40分に始まったQ1では、セッション開始から2分ほどが経過したところで、ライバル陣営の1台がクラッシュ。マシンがメインストレート上で停止したために、赤旗中断となる波乱がありました。

マシンの撤去作業を経て、15時から残り17分48秒でセッションが再開。#1 山本選手が1分27秒371で全体3番手となってHonda勢のトップに立ったのに続き、これと僅差の1分27秒504をマークした#10 塚越選手が4番手となりました。そのほか、#40 野尻選手が1分27秒736で6番手につけたほか、#31 中嶋選手が11番手、#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)は12番手、#41 武藤選手は14番手となり、6名のHondaドライバーがQ2進出を決めました。なお、15番手の#2 中山友貴選手(TEAM 無限)と、18番手の#11 リウッツィ選手については、この段階で決勝レースのスターティングリッドが確定しました。

Q2は午後3時30分から7分間のセッションとして実施されました。ここでも#1 山本選手、#10 塚越選手、#40 野尻選手の3選手が好調で、結果的に#1 山本選手が自己ベストを0.6秒も塗り替える、1分26秒646という驚異的なタイムを叩き出してセッションのトップに立ちました。そして#10 塚越選手は1分26秒799で3番手、#40 野尻選手は1分27秒188で6番手となり、Q3進出を決めました。なお、#32 小暮選手は11番手、#41 武藤選手は12番手、#31 中嶋選手は13番手となり、グリッドが確定しました。

午後3時47分、7分間で競われるQ3が始まりました。このセッションでは、開始直後から各ドライバーが続々とコースイン。そしてアタック2周目に1分26秒469を記録した#1 山本選手が2番手のライバルに0.066秒差をつけ、今季初のポールポジションを獲得しました。Honda勢でこれに続いたのは、1分26秒646で4番手となった#10 塚越選手、そして#40 野尻選手は1分26秒735で5番手となりました。

14日(日)は、午前9時30分から30分間にわたりフリー走行を行ったあと、午後2時45分に、46周で競われる決勝レースのスタートが切られます。

コメント

佐伯昌浩(Masahiro Saiki) | 「HR-414E」 開発責任者
「Q3に3台が残っただけでなく、#1 山本選手がポールポジションを獲得してくれたので非常にうれしかったです。第4戦もてぎ大会で投入した後半戦用のエンジンにはかなり自信を持っていましたが、そのもてぎ大会では予想外のことで残念な結果に終わってしまいました。それが、今回の予選で取り返せたので、個人的によかったです。もっとも、エンジン面の開発は基本的に行っておらず、標高の高いオートポリスに合わせて、気圧が低いコンディションとのマッチングを図っただけです。それでも、前回を上回る成績を収められたのは、チームによるシャシーのセッティングがより進んだことが要因と思われます。明日のレースは、燃費が厳しくなるのは事実ですが、今朝のフリー走行でのデータを見る限り、最後まで走りきれそうなので、基本的にはフルパワーでレースを戦うつもりです」

山本尚貴選手(ポールポジション #1 TEAM 無限)
「今朝のフリー走行では、トップのライバルに0.5秒以上の差をつけられていたので、かなり厳しい展開になると予想していましたが、データを見る限り、セクター1とセクター3のタイム差はほとんどなく、セクター2で遅れていることが分かったので、この点を改善すればばん回できるのではないかと期待していました。そこで、エンジニアと検討してマシンを調整してもらった結果、予選でいきなりフィーリングがよくなり、これはいけるかもしれないと感じました。前回のもてぎは、自分のミスもあってふがいない結果に終わっていたので、予選で結果を残せたことを素直にうれしく思っています。明日の決勝のことはまだ意識していませんが、燃費の調整や、タイヤマネージメントを考えることが重要になると思うので、そのあたりを考えながら戦うつもりです」

塚越広大選手(4番手 #10 HP REAL RACING)
「第4戦もてぎ大会で新しいセットアップを用いたところ、いい感触が得られたので、今回はこれをさらに改良してフリー走行と予選に挑みました。その結果、今シーズンでは最高の滑り出しと言えるドライビングができたほか、予選でもセッションごとにマシンをアジャストしながら走行し、HP REAL RACINGに移籍後初めて、Q3に進出できました。これはすごく大きな一歩になったと思います。明日の決勝では燃費のことなども考えて走ることになりますが、できる限りのことをやって、少しでもいい結果を得られるようにがんばります」

野尻智紀選手(5番手 #40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
「予選ではQ1、Q2、Q3とポテンシャルを上げていくことができたほか、自分のドライビングも徐々に進歩させることができたので満足しています。ただし、スーパーフォーミュラの非常に速いスピードで、このコースを走ったのは今回が初めてでしたので、その速度域に慣れるのに少し時間がかかりました。それでも、チームの過去のデータを活用し、第4戦もてぎ大会でいい感触が得られたものを用いることで、5番グリッドを獲得できました。明日は表彰台を目標に、1つでも2つでも上のポジションを目指して、レースに挑みます」

予選リザルト

順位 No. ドライバー マシン タイム
11山本尚貴Honda 1'26.469
239国本雄資トヨタ 1'26.535
336A.ロッテラートヨタ 1'26.569
410塚越広大Honda 1'26.646
540野尻智紀Honda 1'26.735
68L.デュバルトヨタ 1'26.787
 
1132小暮卓史Honda 1'27.932
1241武藤英紀Honda 1'27.995
1331中嶋大祐Honda 1'28.039
152中山友貴Honda 1'28.574
1811ヴィタントニオ・リウッツィHonda 1'30.436