ROUND 08

アメリカアメリカ マツダ・レースウェイ・ラグナ・セカ 2017.07.09(日)・WSB 決勝

第8戦 アメリカ

ブラドル、ガニエの両選手が2レースともにポイント獲得

2017年7月8日(土)~9日(日)  会場:マツダ・レースウェイ・ラグナ・セカ  天候:晴れ
気温:7月8日(土)28℃ / 7月9日(日)21℃  コースコンディション:ドライ  
観客:2万7995人(3日間:6万4298人)

第8戦アメリカ・ラグナ・セカ大会が、7月7日(金)から9日(日)までの3日間、カリフォルニア州モントレー郊外にあるマツダ・レースウェイ・ラグナ・セカで開催されました。ラグナ・セカでスーパーバイク世界選手権が開催されるのは今年で15回目。1995年から2004年まで10年連続で開催されたあと、世界選手権のカレンダーから外れましたが、2013年に復活し、今年で5年連続の開催となります。

ラグナ・セカは、全長3.610km。アップダウンに富んだコースで、丘の上から一気に駆け下りるレイアウトのコークスクリューは、世界で最も有名なコーナーの一つ。中速コーナーが連続するレイアウトは、コース攻略の難しいサーキットとして知られています。

今大会は、5月に不慮の交通事故で亡くなったニッキー・ヘイデン選手の代役として、24歳の米国人ライダー、ジェイク・ガニエが今大会以後、出場することが決まりました。ガニエは、カリフォルニア州ラモーナで生まれ育ち、今年はモトアメリカ・スーパーバイクチャンピオンシップに出場。レッドブル・ルーキーズカップ、FIM CEVレプソルインターナショナル選手権のMoto2クラスも経験している経験豊富なライダーで、Red Bull Honda World Superbike Teamの一員として世界選手権に出場することになりました。

チーム加入が決まったガニエは、「大きなチャンスを与えられてすごくうれしい。これは夢であり、大きな栄誉です。チームのために全力で挑みます」とコメント。開幕を前にサーキット入りしたガニエは、CBR1000RR SP2に跨がり、「開幕が待ちきれない」とデビュー戦に向けて気持ちを引きしめていました。

過去2戦、イギリス、そしてイタリアと1名体制で挑んでいたステファン・ブラドル(Red Bull Honda World Superbike Team)は、3戦ぶりに2名体制で大会に挑むことになりました。ブラドルにとってラグナ・セカはMotoGPで好成績を残してきたサーキットであり、「ニッキーのためにも、そして彼のファンのためにも、いいレースをみせたい」と気合を入れていました。

連日、好天に恵まれたラグナ・セカ。心機一転、2名体制で挑んだRed Bull Honda World Superbike Teamですが、初日のフリー走行で両選手ともに転倒を喫するなど、今大会も順調とは言えず、初日の走行を終えてブラドルが14番手。世界選手権を戦うCBR1000RR SP2を初めて駆るガニエは17番手。2日目の予選では、ブラドルが17番手、ガニエは18番手という厳しいグリッドとなりました。

これが結果的に決勝レースの展開に大きな影響を与えます。アップダウンに富んだテクニカルコース。パッシングポイントが少ないコースで両選手ともに厳しい戦いを強いられ、ブラドルは、両レースで11位。デビュー戦となったガニエは両レースで15位と苦戦しましたが、ともにポイントを獲得することに成功しました。

レースウイークを通じて、多くのセットアップにチャレンジしたRed Bull Honda World Superbike Teamですが、その成果は大きく、次戦ドイツ大会に向けて大きな手応えを感じるレースになりました。これでスーパーバイク世界選手権は、約1カ月半のサマーブレイクとなりますが、鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)に出場するブラドルは、鈴鹿で行われる合同テスト、そして本番に向けて気持ちを切り替えることになります。鈴鹿8耐に初出場するブラドルは、この経験を後半戦に活かす意気込みです。

コメント

ステファン・ブラドル(スーパーバイク 11位/11位)
ステファン・ブラドル レース1後のコメント
「結果的に悪いレースではありませんでした。しかし、スタートが悪く、レースの中盤には、リアタイヤのパフォーマンスに苦しみ、前のライダーについていくのが難しいレースでした。そのため、タイヤをセーブするためにも慎重に走りました。後半はタイヤをセーブしたおかげで、前のライダーたちとのギャップを縮め、オーバーテイクすることができました。この経験は次のレースに向けてとても貴重なものでした。今週はマシンのフィーリングをよくするのが難しく、多くの変更を試みました。全体的に厳しいレースでしたが、レース後半だけをみればとてもポジティブでしたし、レース2はさらに改善して挑みたいと思います」

レース2後のコメント
「11位というのは自分の望んでいたポジションではありませんが、昨日のレースに比べて、よりいい内容のレースになりました。今大会はレースウイークを通じてチャレンジジングでした。常にセッティングを変更しながらだったのでフィーリングを感じ取るのが難しいレースでした。グリッドが17番手だったこともレースを難しくしました。序盤はフロントタイヤの安定性もよくプッシュすることができました。ポジションを上げていくこともできたし、レース中盤には、(マイケル)ファン・デル・マーク(ヤマハ)と(アレックス)ローズ(ヤマハ)と戦うことができました。しかし、追い上げもこれが限界で前に出ることはできませんでした。後半は前の2人についていくのがだんだん厳しくなり、11位をキープすることにしました。両レースともに11位でしたが、マシンのセットアップの方向性は見えてきたような印象で、次のラウジッツリンクでさらにマシンを改善できることを楽しみにしています。これが終わり、次は鈴鹿8時間耐久ロードレースのために日本に向かいます。鈴鹿でFireblade(CBR1000RR SP2)に乗ることを楽しみにしています」

ジェイク・ガニエ(スーパーバイク 15位/15位)
ジェイク・ガニエ レース1後のコメント
「いいレースになったし、本当にハッピーです。一番の成果は25周を走りきって、マシンの特性やレースの距離感、一緒に走っているライダーのことなどをたくさん学べたことです。そして、スーパーバイクのデビュー戦でポイントを獲得できたことは本当に夢のようであり、私にとってはすばらしい一日でした。明日に向けていくつか改善するために変更を加えます。私は本当にすばらしい人たちと仕事ができています。明日は少しでも速く走れるようにがんばります」

レース2後のコメント
「今日の結果にはがっかりしました。正直、もっと前で走りたかったし、それができなかったからです。しかし、今週はとても勉強することができました。チームもスタッフも本当にすばらしいです。今日のレースは昨日に比べると、いろいろと苦労しました。特にリアに関しては、振動が出始めてしまい、転倒寸前の滑りも経験しました。しかし、最後まで走りきることができたし、本当にすばらしい経験となりました。ファンの声援にも本当に感動しました」

WSB リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
17C.デイビスドゥカティ2535'14.812
21J.レイカワサキ25+1.202
366T.サイクスカワサキ25+5.798
433M.メランドリドゥカティ25+17.574
512X.フォレスドゥカティ25+21.159
62L.キャミアMVアグスタ25+23.016
116ステファン・ブラドルHonda25+44.961
15 45 ジェイク・ガニエHonda25+46.805

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
11J.レイカワサキ2535'03.414
266T.サイクスカワサキ25+2.887
37C.デイビスドゥカティ25+4.847
433M.メランドリドゥカティ25+17.159
512X.フォレスドゥカティ25+22.741
650E.ラバティアプリリア25+26.377
116ステファン・ブラドルHonda25+36.756
1545ジェイク・ガニエHonda25+51.093

WSB ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
11J.レイカワサキ341
266T.サイクスカワサキ282
37C.デイビスドゥカティ226
433M.メランドリドゥカティ189
522A.ローズヤマハ148
612X.フォレスドゥカティ132
136ステファン・ブラドルHonda64
1669ニッキー・ヘイデンHonda40
2745ジェイク・ガニエHonda2

ランキング詳細


マニュファクチャラー

順位 コンストラクター 総合ポイント
1カワサキ375
2ドゥカティ309
3ヤマハ183
4BMW117
5アプリリア115
6MVアグスタ99
7Honda81

ランキング詳細


フォトギャラリー

ステファン・ブラドル

ステファン・ブラドル

ジェイク・ガニエ(#45)、ステファン・ブラドル(#6)

ステファン・ブラドル

ステファン・ブラドル

ステファン・ブラドル

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ジェイク・ガニエ

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ジェイク・ガニエ

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