ROUND 06

イギリスイギリス ドニントン・パーク 2017.05.28(日)・WSB 決勝

第6戦 イギリス

ブラドルがレース2で11位となりポイントを獲得

2017年5月27日(土)~28日(日)  会場:ドニントン・パーク  天候:27日/曇り一時雨、28日/晴れ

気温:27日/18℃、28日/20℃  観客:1万7026人(3日間:3万7039人)

第6戦イギリス大会が、5月26日(金)~28日(日)の3日間、イングランド中部のノッティンガム近郊にあるドニントン・パークで開催されました。ドニントン・パークは、一周4.023km。シケインとヘアピン、中高速コーナーが連続するバリエーション豊かなサーキットで、パッシングポイントが多く、毎年、激しい戦いが繰り広げられます。

ドニントン・パークは雨の多いサーキットですが、今年は土曜日の午前中に一時的な雨が降りましたが、全体的には好天に恵まれ、レースウイークを通じて熱戦が繰り広げられました。

今大会の開幕を前にして、Red Bull Honda World Superbike Teamのニッキー・ヘイデン選手が、イタリアで行っていた自転車トレーニング中に交通事故に遭い、入院先の病院で亡くなりました。チームにとって、そしてチームメートのステファン・ブラドルにとってつらいレースウイークとなりましたが、チーム一丸となり、ヘイデン選手とともに目指してきた勝利とタイトル獲得に向けて、戦いを継続しました。

ブラドルは「今週はすべての人にとって、とても困難でつらい時間を過ごすことになります。ニッキーはレーサーであり、レーシングファミリーに生まれました。彼にとってレースは人生であり、レースを楽しんでいました。我々はニッキーの情熱を引き継ぎます。これが彼に向けて最高の敬意を表することになると思います」と、2006年のMotoGPチャンピオンであり、2016年からスーパーバイク世界選手権に参戦したヘイデン選手に追悼の言葉を送りました。

今年からスーパーバイク世界選手権に参戦するブラドルは、ロードレース世界選手権の125ccクラスに参戦していた08年と09年に、ドニントン・パークでのレースを経験しています。ドニントン・パークを走るのはそれ以来となり、もちろん、スーパーバイクで走るのは初めてのため、コースの攻略とセットアップからスタートしました。しかし、思うようにセッティングが進まず、初日のフリー走行は17番手。予選はSP1から戦うことになりました。そして、土曜日のSP1を前に行われた3回目のフリー走行は、ドライコンディションでスタートするも開始直後に雨になり、ドライコンディションでのセットアップを改善する時間はありませんでした。その後雨は上がり、SP1はドライコンディションになりますが、ブラドルはタイムを伸ばせず7番手。17番グリッドが確定しました。

セッションを終えたブラドルは「このトラックはスムーズな走りが要求されます。まだ完全ではありませんが、決勝では一つでも上のポジションを目指します」と、追い上げのレースに気合を入れました。そして、土曜日の夕方に行われたレース1は、オープニングラップの17番手から14番手までポジションをアップ。しかし、16周目の1コーナーでハイサイドを喫します。それからマシンの状態がおかしくなり、16周を終えてリタイアすることを決めました。

その雪辱を期した日曜日のレース2は、青空が広がる絶好のコンディションのもとで行われました。午前中のウォームアップでマシンの調整を行ったブラドルは、フィーリングが改善されたことに手応えを感じてグリッドに並びました。しかし、スタート直後の1コーナーで前を走る選手が転倒。それに巻き込まれまいとし、最後尾へとポジションを落としました。

それから猛追を開始したブラドルは、2周目に19番手、3周目に18番手、6周目に14番手、9周目に12番手と、順調にポジションを上げます。そして16周目に11番手に浮上すると、そのポジションをキープして23周のレースでチェッカーを受けました。スタート直後のハプニングなければという悔しい展開でしたが、粘り強い走りで11位となり、ポイントを獲得。次戦につながるレースとなりました。

コメント

ステファン・ブラドル(スーパーバイク リタイア/11位)ステファン・ブラドル
レース1後のコメント
「今日は風が強く、この強風とも戦わなければなりませんでした。しかし、今日はスタートから期待していたようにマシンを走らせることができず、1コーナーでハイサイドになりかけました。そこからは、それまでと同じようには走れなくなりました。マシンになにが起きたのかは、まだ分かっていません。その原因をしっかり調べ、明日のレース2でばん回したいです」

レース2後のコメント
「昨日のデータをもとに、今日は車体のセットアップを変えて、リアタイヤのグリップの改善に努めました。その結果、フィーリングはよくなったのですが、スタート直後の1コーナーで目の前で(ランディ)クルメンナッハ(カワサキ)が転倒。それを避けるために、マシンをほとんど停止させる必要がありました。それでタイムを大きくロス。最後尾までポジションを落としましたが、それから全力でポジションの回復に努めました。最終的に11位までリカバリーできましたが、まだまだやるべきことはたくさんあります。次戦に向けて、ミサノでテストがあります。このテストはとても重要なものになります」

WSB リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
166T.サイクスカワサキ2333'56.457
291L.ハスラムカワサキ23+16.500
322A.ローズヤマハ23+19.170
433M.メランドリドゥカティ23+19.699
560M.ファン・デル・マークヤマハ23+21.454
62L.キャミアMVアグスタ23+23.376
RT6ステファン・ブラドルHonda 16+7Laps

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
11J.レイカワサキ2333'53.138
266T.サイクスカワサキ23+1.601
37C.デイビスドゥカティ23+12.200
460M.ファン・デル・マークヤマハ23+12.984
522A.ローズヤマハ23+18.953
62L.キャミアMVアグスタ23+23.971
116ステファン・ブラドルHonda23+59.459

WSB ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
11J.レイカワサキ260
266T.サイクスカワサキ205
37C.デイビスドゥカティ185
433M.メランドリドゥカティ137
522A.ローズヤマハ121
660M.ファン・デル・マークヤマハ102
126ステファン・ブラドルHonda48
1469ニッキー・ヘイデンHonda40

ランキング詳細


マニュファクチャラー

順位 コンストラクター 総合ポイント
1カワサキ285
2ドゥカティ232
3ヤマハ135
4BMW86
5MVアグスタ84
6アプリリア77
7Honda65

ランキング詳細


フォトギャラリー

ステファン・ブラドル

ステファン・ブラドル

ステファン・ブラドル(#6)

ステファン・ブラドル(手前)

ステファン・ブラドル

ニッキー・ヘイデン追悼セレモニー

ニッキー・ヘイデン追悼セレモニー

ステファン・ブラドル

ステファン・ブラドル

ステファン・ブラドル

ステファン・ブラドル

ステファン・ブラドル

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