round 06

June 9 2013, RACE FIM Superbike World Championship Portugal ポルトガル

SCHEDULE

レイ、第2レースで3位表彰台。ハスラムは第1レースリタイア、第2レースは欠場

2013年6月9日(日)・決勝  会場:アルガルベ・インターナショナル・サーキット  天候:晴れ
気温:第1レース/18℃、第2レース/18℃  コースコンディション:ドライ  観客:2万5816人

第6戦ポルトガル大会決勝は、雲の多い一日となりました。そのため、第1レース、第2レースともに最高気温は18℃までしか上がらず、6月のポルトガル大会としては、やや気温の低いコンディションとなりましたが、コース上では、相変わらずの熱戦が繰り広げられました。第1レースは19台が出場し、完走が13台という大荒れの展開。第2レースは18台が出場し、16台が完走というレースでした。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • レオン・ハスラムレオン・ハスラム
  • レオン・ハスラムレオン・ハスラム
  • マイケル・ファン・デル・マークマイケル・ファン・デル・マーク
  • シェリダン・モライスシェリダン・モライス
  • ジャック・ケネディ(#4)ジャック・ケネディ(#4)

PHOTO GALLERYへ

その厳しい戦いの中で、3番手から決勝に挑んだジョナサン・レイ(Pata Honda)は、両レースともにトップグループに加わりました。第1レースは、優勝したマルコ・メランドリ(BMW)、2位のシルヴァン・ギュントーリ(アプリリア)、3位のトム・サイクス(カワサキ)、そしてトラブルでリタイアとなるユージェーヌ・ラバティ(アプリリア)らとトップグループを形成、し烈な戦いを繰り広げました。しかし、中盤になってタイヤのグリップが落ちてからは、電子制御のコントロールに苦しみ、9周目には痛恨のコースアウトを喫し、そのままリタイアとなりました。

その雪辱に挑んだ第2レースでは、好スタートからラバティと2台でトップグループを形成します。そして、レース中盤まではラバティをピタリとマークして2番手を快走します。しかし、後半はペースが上がらず、追い上げてきたギュントーリにかわされますが、しっかりと3位をキープ。第3戦オランダ大会以来となる今季2度目の表彰台を獲得しました。これでレイは、2009年から5年連続、ポルトガル大会では通算7度目の表彰台を獲得しました。

チームメートのレオン・ハスラムは、14番グリッドからオープニングラップ11番手。2周目には10番手に浮上しますが、4周目以降はペースが上がらず次第にポジションを落とし、9周目を終えてリタイアしました。ハスラムは、第3戦オランダ大会で左足を負傷、前戦ヨーロッパ大会で2戦ぶりに復帰しましたが、足の状態がよくなく、決勝をキャンセルしています。今大会は完走を目標に復帰しましたが、第1レースで完走できず、第2レースを欠場することにしました。

スーパースポーツ世界選手権(WSS)は、33台が決勝に進出。予選6番手のマイケル・ファン・デル・マーク(Pata Honda)が4位、今季初のフロントローから決勝に挑んだシェリダン・モライス(PTR Honda)が5位、7番グリッドのジャック・ケネディ(Rivamoto)が6位でフィニッシュしました。9番グリッドのラファエレ・デ・ロサ(Team Lorini)が今季ベストリザルトの9位でフィニッシュ。トップ10に4台のCBR600RR勢が名前を連ねました。

今大会4位のファン・デル・マークはノーポイント。第4戦イタリア大会の決勝中の多重クラッシュで左足を負傷し、前戦ヨーロッパ大会でも完治しない状態で熱走をみせました。今大会は、優勝したサム・ロース(ヤマハ)、ファビアン・フォーレ、ケナン・ソフォーグルのカワサキ勢とトップグループを形成して一時は2番手まで浮上しますが、惜しくも表彰台を逃しました。しかし、復調を感じさせる走りを披露して、これからの巻き返しに期待されます。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク リタイア/3位) 「フラストレーションがたまる週末になりました。しかし、第2レースで表彰台に立てたので、とてもうれしいです。第2レースの序盤はとてもいいペースでした。マシンの感触は、とてもよかったのですが、グリップが落ち始めてから電子制御の問題が出てきました。トラクションコントロールを使うことにしたのですが、さらにスローダウンしてしまい、使わないとマシンは乗りこなせませんでした。第1レースは残念でした。トップ5で走っていましたのでフラストレーションもたまりました。この2戦、相性のいいドニントンパークとアルガルベでいい結果を出すことができませんでした。次のイモラも相性のいいサーキットなので、上位に戻ってこられることを願っています。チーフメカニックと、一生懸命がんばってくれているチームスタッフ、そしてサポートしてくれているすべてのファンに感謝したいです。大変なときは、とても力になっています」

レオン・ハスラム(スーパーバイク リタイア/欠場) 「本当に厳しい週末でした。足に力が入らず苦労しました。ヒザはうまく曲がるようになったのですが、第1レースでは身体が疲労し、苦しい走りになりました。足をきちんと使うことができないので、それをカバーするために上半身をかなり使いました。こうして片方の足が使えなくなってみると、どれだけ足の力を使っていたのかということが分かります。少しフラストレーションがたまりましたが、それでも、8周か9周走って何台かパスすることができました。4位でフィニッシュした(レオン)キャミア(スズキ)もパスできました。完走できなかったですが、ドニントンから前進することができました。次のイモラまで3週間あります。この先のレースでは電子制御が役に立ちますが、電子制御もよくなっています。3レースも4レースも欠場していたら、レースのスピード感を取り戻すまで3レースか4レースかかってしまうと思うので、今回も出場してよかったと思います」

マイケル・ファン・デル・マーク(スーパースポーツ 4位) 「激しいバトルだったし、あのような戦いのラスト2周では、どんなことが起きても不思議ではありません。今日はいいスタートを切ることができました。序盤にポジションをいくつか落とし、そこから追い上げるのに少し時間がかかりましたが、前のライダーたちをパスしたあと、トップグループに追いつこうとしました。しかし、同じようなラップタイムだったので、なかなか追いつくことができませんでした。それでも優勝争いに加われると思っていましたし、トップグループとのギャップを縮めて、彼らといいバトルをすることができました。マシンは速かったので、彼らをパスするのは簡単でした。しかし、最終ラップはもう少しで転倒しそうになり、ヒヤッとしました。ここ2戦は悪い結果が続いていたので、表彰台には立てなかったですが、今回は4位でフィニッシュできてよかったです」

シェリダン・モライス(スーパースポーツ 5位) 「今日は一生懸命がんばりました。5位は願っていた結果ではありませんが、正しい方向に前進したと思います。引き続き、集中して前進していきたいです。レースではリアのトラクション不足に苦しみました。予選やウォームアップでは起きなかった問題ですが、それでも今日はトップ争いにチャレンジできることを証明しました。チーム一丸となって引き続き一生懸命がんばれば、きっといい結果がついてくると思います」

ジャック・ケネディ(スーパースポーツ 6位) 「いいスタートを切ることができました。そしてトップグループの中で戦うことができました。ファン・デル・マークとモライスがパスをしてきたとき、プッシュして彼らについていこうとしました。数周はついていくことができました。しかし、小さなミスをしてしまい、遅れてしまいました。彼らと離れてからは、ピットボードを確認しながら自分のレースをしました。僕の後ろにグループがいることは分かっていました。6位でフィニッシュしようとがんばりました。Rivamoto Hondaは今回もいい仕事をしてくれました。チームは最高でした」

ロレンツォ・ザネッティ(スーパースポーツ 14位) 「ここまでの2戦はポジティブな結果が続いていました。このサーキットも相性のいいサーキットだったのですが、非常に残念な週末になってしまいました。トップ15で戦うのがやっとでした。マシンはよかったです。しかし、力を発揮することができませんでした。次戦のイモラでは、再び、前で戦えるように気持ちを切り替えたいと思います」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1M.メランドリBMW2238:12.447
2S.ギュントーリアプリリア22+0.007
3T.サイクスカワサキ22+4.224
4L.キャミアスズキ22+9.479
5L.バズカワサキ22+12.057
6C.デイビスBMW22+16.610
     
RTレオン・ハスラムHonda9+13Laps
RTジョナサン・レイHonda8+14Laps

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1E.ラバティアプリリア2238:02.051
2S.ギュントーリアプリリア22+4.107
3ジョナサン・レイHonda22+5.853
4L.バズカワサキ22+15.306
5C.デイビスBMW22+17.552
6C.チェカドゥカティ22+18.366

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1S.ロースヤマハ2035:32.882
2F.フォーレカワサキ20+0.380
3K.ソフォーグルカワサキ20+0.502
4マイケル・ファン・デル・マークHonda20+1.322
5シェリダン・モライスHonda20+9.537
6ジャック・ケネディHonda20+11.772
     
9ラファエレ・デ・ロサHonda20+14.728
14ロレンツォ・ザネッティHonda20+32.118
15ルカ・マルコーニHonda20+33.152
16ダビッド・リンオートナルHonda20+39.207
17マット・デイビスHonda20+45.202
19ナチョ・カレロ・ペレスHonda20+56.229
20ミゲル・プライアHonda20+59.022
21アレックス・シャハトHonda20+59.101
23イムレ・トースHonda20+1:03.756
25イブ・ポルツァーHonda19+1Lap
26エドゥアルド・ブロヒンHonda19+1Lap
RTバラージュ・ネメスHonda17+3Laps
RTガボール・タルマクシHonda12+8Laps

ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1 S.ギュントーリ アプリリア 213
2 T.サイクス カワサキ 185
3 E.ラバティ アプリリア 174
4 M.メランドリ BMW 156
5 C.デイビス BMW 133
6 L.バズ カワサキ 119
       
7 ジョナサン・レイ Honda 105
15 レオン・ハスラム Honda 29
23 ジェイミー・スタファー Honda 4
24 秋吉耕佑 Honda 2

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1 アプリリア 253
2 BMW 211
3 カワサキ 209
4 Honda 112
5 スズキ 104
6 ドゥカティ 82

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 S.ロース ヤマハ 120
2 K.ソフォーグル カワサキ 81
3 F.フォーレ カワサキ 81
4 マイケル・ファン・デル・マーク Honda 62
5 ロレンツォ・ザネッティ Honda 55
6 L.スカッサ カワサキ 53
       
8 ジャック・ケネディ Honda 44
11 シェリダン・モライス Honda 30
17 ルカ・マルコーニ Honda 17
20 ラファエレ・デ・ロサ Honda 11
24 ガボール・タルマクシ Honda 4
26 ダビッド・リンオートナル Honda 2

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1 カワサキ 130
2 ヤマハ 128
3 Honda 91
4 MVアグスタ 44
5 スズキ 12
6 トライアンフ 6