round 1

February 27 2011, RACE
FIM Superbike World Championship Australia
第1戦 オーストラリア

第2レースでレイが4位、チャウスが10位
表彰台に立てずも、次戦に期待をつなぐ

開幕戦オーストラリア大会の決勝は、開幕前の事前テストで不運にも転倒し、両手などを負傷したジョナサン・レイ(Castrol Honda World Superbike Team)が予選12番手からスタートして両レースともに健闘。サーキットに集まったファンを喜ばせた。第1レースは3位争いに加わったが、レース中盤に痛恨のコースアウトを喫し、大幅に順位を落として12位。第2レースは、し烈な4位争いのグループに加わり、4位でチェッカーを受けた。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ルーベン・チャウスルーベン・チャウス
  • ルーベン・チャウスルーベン・チャウス
  • サム・ロースサム・ロース
  • サム・ロースサム・ロース

金曜日、土曜日と天候に恵まれたフィリップアイランド。決勝日は雨で始まり、ウオームアップはウエットコンディション。事前テストの転倒で体調が万全でないレイは、雨の中で好タイムをマークして僅差の5番手につけた。しかし、午後に行われた決勝レースはコンディションが回復して2レースともにドライレースとなり、厳しい走りを強いられた。満身創痍の状態での戦いとなったが、12位、4位と両レースでポイントを獲得。タイトル獲得に向けて、次戦からの巻き返しに期待をつないだ。

Hondaチームに移籍して初めてのレースとなったルーベン・チャウス(Castrol Honda World Superbike Team)は、予選16番手から好スタートを切るも、第1レースはオープニングラップの混戦の中で大幅に順位を落としてしまう。追い上げようと全力を尽くしたが、ペースの違う集団につかまって16位に終わり、ポイント獲得を果たせなかった。セッティングを変えて挑んだ第2レースは、オープニングラップで14番手と第1レース同様に出遅れるも、着実に順位を上げて10位でチェッカーを受けた。今大会は高速コーナーで課題を抱え、厳しい戦いを強いられた。しかし、2レースを走り切ったことで、次戦に向けて貴重なデータを獲得することに成功した。

優勝したのはカルロス・チェカ(ドゥカティ)。今大会は好調で、ポールポジションから2レースとも制した。

スーパースポーツ世界選手権は、予選3番手から好スタートを切ったサム・ロース(Parkalgar Honda)が優勝争いに加わり、世界選手権デビュー戦で3位表彰台に立った。昨年の英国スーパースポーツチャンピオンのロースは、ウインターテストで好走を見せて注目を集めていたが、オープニングラップ2番手から何度もトップに立つ元気な走りを見せた。最終ラップには前を走るルカ・スカッサ(ヤマハ)を抜いてトップに立つも、最終コーナーからのストレートで、スカッサとブロック・パークス(カワサキ)にスリップストリームを使われ、3位にポジションを落とした。表彰台に立った3選手の差はわずか0.033秒。デビュー優勝こそ逃したが、横一線になってチェッカーをくぐり、フィリップアイランドに集まった観衆を沸かせた。

以下、CBR600RR勢は、ロビン・ハームス(Harms Benjan Racing Team)5位。英国スーパーバイク選手権からスイッチのジェームス・エリソン(Bogdanka PTR Honda)が6位。フローリアン・マリーノ(Hannspree Ten Kate Honda)7位と続いた。予選2番手からトップグループに加わったファビアン・フォーレはリタイアした。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 12位/4位) 「本当に疲れ果ててしまった。でも、ここ数日やってきたことが結果につながったし、かなり満足している。第1レースは腕に全く力が入らなかった。第2レースは芳賀(アプリリア)を抜いたけれど、彼に抜かれたときは、ついていくことができなかった。今回は体力がなかった。でも、レース終盤は誰よりもラップタイムを維持できることがわかっていた。バイクはとてもよくて、ファブリッツォ(スズキ)とハスラム(BMW)に追いつくまで33秒台をキープすることができた。そこで少し休んで彼らの走りを見た。ハスラムは数カ所で抜ける自信はあったが、最終ラップまで体力を温存していた。水曜日に病院で横たわっているときには、4位になるなんて誰も信じなかったと思う。チームに感謝している。トレーナーが、セッションとレースの間に身体をリラックスさせてくれた。また、バイクもずっと調子がよかった。ただ、ストレートでもう少しスピードが必要だと思った。なぜなら1コーナーでほかのライダーを抜くのに苦労したからね。でも総合的には満足している」

ルーベン・チャウス(スーパーバイク 16位/10位) 「第1レースはあまりにも悲惨だった。スタートしてすぐに4コーナーでブレーキングミスをして5つポジションを落としてしまい、さらに遅いグループにつかまってしまった。失った分を取り戻そうとがんばったけれど、序盤にタイヤをずいぶん使ってしまった。あと5つ上の位置でフィニッシュできたと思う。第1レースはまったく想定外の結果だったが、第2レースに向けてセッティングを完全に変えた。いくつかの問題は解決できなかったが、全体的にかなりよくなった。2レースともに完走できたし、今日はたくさんのことを学べた。第2戦のイギリスにつながるレースができたと思う」

サム・ロース(スーパースポーツ 3位) 「自分にとってとてもいいレースだった。Parkalgar Hondaでの最初のレースだったからね。正直、少しナーバスになっていたけれど、いいスタートが切れたし、周りもよく見えていた。レースは長いとわかっていたからタイヤのことを考えた。最終ラップでルカ(ヤマハ)を抜いたけれど、スリップにつかれて最後に抜かれた。優勝できなかったのは残念だが、初めてのレースで3位はすばらしい。自分のチームとすばらしいバイクに感謝している。今日は本当に楽しめた」

ロビン・ハームス(スーパースポーツ 5位) 「大変だったけれどいいレースだった。10周を終えたころにタイヤが終わってしまったのが残念だった。フォーレを抜いて6位に上がったときに、デービス(ヤマハ)が問題をかかえているのが見えて、さらに1つポジションを上げた。残り10周はレースを引っ張るグループにいたいと思ったが、それはできなかった。今日は自分のペースで走って5位になれたので、チームにとってはとてもいいシーズンのスタートとなった」

ジェームス・エリソン(スーパースポーツ 6位) 「ケガをしている足の代わりに、上半身でバイクをコントロールしなければならなかったので、体力的に厳しかった。普段はレースで疲れないから本当に戸惑った。ストレートではバイクにしがみつかなければならず、腕が疲れはじめた。でも、ポイントを獲得することができたし、いいスタートが切れた」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1C.チェカドゥカティ22 34:16.503
2M.ビアッジアプリリア22+4.365
3L.ハスラム BMW22+10.719
4 E.ラバティヤマハ22+11.266
5 M.メランドリヤマハ22+11.293
6M.ファブリッツォ スズキ22+12.039
     
12 ジョナサン・レイ Honda 22 +31.059
16 ルーベン・チャウス Honda 22 +41.928

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1C.チェカドゥカティ22 34:15.041
2M.ビアッジアプリリア22+1.188
3M.メランドリヤマハ22+1.406
4ジョナサン・レイHonda22+10.563
5L.ハスラムBMW22+10.885
6L.キャミアアプリリア22+16.914
     
10ルーベン・チャウスHonda 22 +19.053

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1L.スカッサ ヤマハ21 33:34.739
2 B.パークス カワサキ21+0.009
3 サム・ロースHonda21+0.033
4D.サロン カワサキ21+0.272
5ロビン・ハームスHonda21+16.969
6ジェームス・エリソン Honda 21 +23.943
     
7 フローリアン・マリーノ Honda 21 +31.788
9 アレクサンダー・ルンド Honda 21 +31.870
12 オンドレイ・ジュゼク Honda 21 +56.116
13 バスティン・シェゾー Honda 21 +1:00.055
14 バラージュ・ネメス Honda 21 +1:05.999
15 イムレ・トース Honda 21 +1:06.318
16 ウラジミール・イワノフ Honda 21 +1:14.472
RT ファビアン・フォーレHonda 15 +6Laps
RT ミゲル・プライアHonda 10 +11Laps
RTパウェル・スコペックHonda 10 +11Laps
RT ジノ・レイ Honda 5 +16Laps
RTミッチェル・ピロッタ Honda 1 +20Laps
ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1 C.チェカ ドゥカティ 50
2 M.ビアッジ アプリリア 40
3 M.メランドリ ヤマハ 27
4 L.ハスラム BMW 27
5 M.ファブリッツォ スズキ 18
6 ジョナサン・レイHonda 17
 
13 ルーベン・チャウスHonda 6

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ドゥカティ 50
2アプリリア 40
3ヤマハ 29
4BMW 27
5スズキ 18
6Honda 17
7カワサキ 15

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 L.スカッサ ヤマハ 25
2 B.パークス カワサキ20
3 サム・ロース Honda16
4 D.サロンカワサキ 13
5 ロビン・ハームス Honda 11
6 ジェームス・エリソン Honda10
 
7 フローリアン・マリーノ Honda9
9 アレクサンダー・ルンド Honda7
12 オンドレイ・ジュゼク Honda 4
13バスティン・シェゾー Honda 3
14バラージュ・ネメス Honda 2
15 イムレ・トース Honda1

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ヤマハ 25
2カワサキ20
3Honda 16
4トライアンフ 6