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全日本トライアル選手権

round 03

SCHEDULE

May 11 2014, RACE All Japan Trial Championship Kouraku Trial Park

フィールド幸楽トライアルパークフィールド幸楽トライアルパーク

小川友幸が2位入賞
ランキングでは5点差でトップの座を守る

2014年5月11日(日)・決勝  会場:山口県・フィールド幸楽トライアルパーク  天候:晴れ   気温:26℃
観客:1278人  セクション:土、岩、水

今シーズン、開幕からの3連勝がかかっていたゼッケン1の小川友幸(Honda)は、野崎史高(ヤマハ)と1点を争う激しい戦いを展開。惜しくも2点差で勝利を逃し、3連勝とはなりませんでしたが、ランキングトップの座はしっかり守りました。

  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸(左)小川友幸(左)

12セクション2ラップと、2つのスペシャルセクション(SS)での戦い。小川友幸は、自分のペースで試合を進めるべく、やや早めにセクションにトライしていきます。第3セクションはふかふかの上り急斜面でした。ここで小川友幸が失敗。急斜面への加速の際に、わずかに後輪が滑ってしまいました。ここをクリーンしたのは野崎と小川毅士(ベータ)の2人。彼らは小川友幸がクリーンした第2セクションで1度ずつ足を着いていましたが、第3セクションでの結果によって、小川友幸は試合開始早々に、4点のビハインドを負うことになりました。

小川友幸はこのあと、丁寧なトライを続け、第7セクションまでをすべてクリーンしていきます。対して小川毅士は第6セクションで5点、第7セクションで1点と減点を重ね、トップ争いからやや脱落。 野崎は、第6セクションで1点、第7セクションで2点と細かい減点はあるものの、大きなミスがなく、小川友幸にとって苦しい戦いが続きます。

全員が5点となった第8セクションを終え、小川友幸がようやく単独トップに立ったのは、1ラップ目の最終セクションでのことでした。1ラップ目にここを抜けることができたのは小川友幸のみ。野崎の5点に対し、小川友幸は1点でした。これで1点差での2位につけていた小川友幸は、野崎に3点差をつけてトップとなりました。

2ラップ目、小川友幸は1ラップ目に失敗した第3セクションを、今度は見事にクリーン。第4セクションで1点を取ってしまうものの、1ラップ目同様にクリーンを重ねていきます。

1点を失った第7セクションのあとの第8セクション。1ラップ目は全員が5点となった難セクションですが、今度は各ライダーに秘策があるようでした。まず小川毅士が1点で通過。これを見た野崎も1点で通過しました。

ここで小川友幸は、何度か足を着いて確実に上りきるよりも、少しでも減点を減らし、トップとしてのリードを守ることを選択。しかし、そのチャレンジが裏目に出ます。リアタイヤがゲートマークに触れてしまい、5点の宣告を受けてしまいました。

1ラップ目でただ一人、クリーンで抜けられていた最終セクションも、今度は5点。12セクション2ラップを終えて、野崎が20点に対して、小川友幸が23点。残る2セクションでのSSを前にこの点差は、逆転可能でありつつも、大きな点差でした。しかも、小川友幸と同点の23点で、小川毅士がつけています。逆転優勝を果たすためにも、小川毅士の逆転を阻み、SSの2セクションはクリーンしなければいけません。

SSの最初のセクションは、大岩と斜めの岩がポイント。ここは、小川友幸も野崎もクリーンでした。対して小川毅士は1点。これで、小川友幸はわずかに楽になりましたが、試合は続きます。

最後のセクション。SSのトライ順はこの日のスタート順でした。小川友幸の前に、野崎、黒山健一(ヤマハ)、小川毅士がトライ。2メートル以上もある大岩が立ちはだかります。思いきり勢いをつければ、柵のない向こう側に落ちてしまうという、手ごわい形状の大岩です。

小川友幸が勝利をするには、なにがなんでもここをクリーンし、野崎の失敗を待つしかありません。小川友幸に先がけてトライする野崎にとっては、ここまで3点差ということで、5点にならなければ優勝が決定というシーンです。

果たして野崎は、確実に足をつき、1点でこのセクションを走破。これで、野崎の優勝が決まりました。このあと、小川友幸は華麗なクリーンをみせましたが、その差は2点。3連勝とはなりませんでした。

昨年、小川友幸と死闘を繰り広げた黒山が今回4位となったことで、小川友幸にとって、シリーズポイント争いのライバルは野崎ということになりました。野崎はここまで3位、2位、1位と順位を上げてきています。対して小川友幸は2連勝のあとの2位。3戦を終えて、小川友幸は5点差でポイントリーダーの座を守っています。残りは4戦。黒山の巻き返し、あるいは小川毅士の台頭など、今シーズンはこれまでと少し見どころの異なるチャンピオン争いとなっています。

コメント

小川友幸(2位)
「3連勝をしたかったですし、狙っていたのですが、それがどこかで欲になっていたのかもしれません。トップから脱落したのは2ラップ目の第8セクションでしたが、今日はそれよりも、1ラップ目の第3セクションで5点となったのが痛かったと思います。勝ち続けるのは難しいです。今日は、体調がベストでなく、そんなときにも勝たなければという思いはもちろんありますが、2位を守れたことで、最低限のラインは確保できたと思います」

決勝リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 3 野崎史高 ヤマハ 0 21 18
2 1 小川友幸 Honda 0 23 19
3 4 小川毅士 ベータ 0 25 15
4 2 黒山健一 ヤマハ 0 32 18
5 6 柴田暁 Honda 1 44 13
6 5 田中善弘 ベータ 0 45 12
 
9 10 斎藤晶夫 Honda 0 87 4

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 小川友幸 Honda 57
2 野崎史高 ヤマハ 52
3 黒山健一 ヤマハ 45
4 小川毅士 ベータ 41
5 柴田暁 Honda 32
6 田中善弘 ベータ 31
     
7 斎藤晶夫 Honda 24