ROUND 07

日本オートポリス 大分県 2017.09.10(日)・JSB1000 決勝

高橋巧が2位表彰台を獲得。山口が6位、高橋裕紀は10位に入る

天候:晴れ  気温:24℃  観客:10050人

全日本ロードレース選手権の第7戦が、2&4レースとして、大分県にあるオートポリスで開催されました。JRRとしてはJSB1000クラスのみの開催でした。前戦のツインリンクもてぎに続いての2&4は、4輪マシンが走行後の路面が2輪にとっては難しくなるという難点もあります。晴天に恵まれる中、ライダーたちは決勝レースに挑みました。

スーパーバイク世界選手権へのスポット参戦が決まった高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO. Honda)は、ここで勝利を飾って一週間後に行われるSBKのポルトガル戦へ挑もうと、闘志あふれる走りを見せました。予選はノックアウト方式で争われ、全ライダーが出走したQ1での上位10台がQ2に進み、トップ10までのグリッドを決定。それ以下のライダーは、Q1の結果がグリッドとして適用されます。

Q1では、野左根航汰(ヤマハ)がトップタイム、高橋巧が3番手、山口辰也(TOHO Racing)が10番手に入り、Q2に進出します。Q2でも野左根がトップとなり、ポールポジションを獲得。高橋巧は4番手、山口は7番手に浮上しました。高橋裕紀(MORIWAKI MOTUL RACING)は11番手、チームメートの清成龍一は16番手。秋吉耕佑(au&Teluru・Kohara RT)が19番手、渥美心(UQ & テルル ・ Kohara RT)は25番手からのスタートとなりました。

19周で争われた決勝では、まずホールショットを渡辺一馬(カワサキ)が奪いますが、2番手につけた高橋巧がすぐに首位に躍り出ます。オープニングラップは高橋巧、渡辺、中須賀克行(ヤマハ)、津田拓也(スズキ)、野左根、藤田拓哉(ヤマハ)の順で通過。

2ラップ目になると中須賀が2番手に浮上し、高橋巧の背後につけます。高橋巧、中須賀、渡辺、野左根の4台がトップグループを形成し、少し離れて5番手に津田、その後方に藤田と山口が続きました。

3ラップ目には野左根が3番手へ浮上して、トップ争いは高橋巧、中須賀、野佐根の3台に絞られます。3人のライダーは、僅差でし烈な争いを続けながら周回を重ねていきました。4番手は渡辺と津田が、そして6番手を藤田と山口が争いました。7ラップ目に津田が4番手へ浮上し、トップ集団を追いかけ始めます。そしてその後方でも、清成が11番手、高橋裕紀が12番手へとポジションアップ。

11ラップ目、高橋巧は中須賀、野佐根と神経戦を展開しながらも、トップを守りながら周回を重ねます。その後方に津田、渡辺のオーダーは変わらず。6番手に藤田、7番手に山口、そしてその後方で加賀山、清成、高橋裕紀が9番手争いを繰り広げました。13ラップ目にはトップ3を走るライダーたちがベストラップを更新し、4位以下を引き離すハイレベルな戦いを展開します。14ラップ目にはファステストラップを記録した野左根が中須賀の背後にぐっと迫り、15ラップ目の1コーナーで勝負に出ますが、コースアウト。なんとか転倒を回避してコースに復帰しますが、トップ争いから脱落してしまいます。

16ラップ目には、中須賀が高橋巧を捉え、首位に立ちます。高橋巧は2番手、その後方に津田、渡辺、藤田、そして山口が続きました。野佐根は7番手。その後方に濱原颯道(スズキ)、柳川明(カワサキ)、加賀山就臣(スズキ)、清成、高橋裕紀がつけました。高橋裕紀は17ラップ目に清成を捉え、11番手へ浮上します。

首位を走る中須賀は高橋巧を従え、ラストスパート。周回遅れに絡んでしまった高橋巧は、トップとの差を広げてしまい、その差を埋めることができぬままチェッカーを受けました。中須賀が優勝、高橋巧は2位、津田が3位となり表彰台に上りました。山口は6位、高橋裕紀は10位、そして清成は12位に。秋吉が15位、渥美は20位となりました。

コメント

高橋巧(JSB1000 2位)
高橋巧 「今回はスタートが決まってペースを作ることができました。もう少しペースを上げたかったのですが、いいペースで周回できました。後ろに中須賀さんがいるのはエンジン音で分かっていたし、様子を見られているのも分かっていましたが、こちらも引き離す力はなく、抑えるのが精一杯でした。抜かれてから抜き返したかったのですが、周回遅れとタイミング悪く絡んでしまい、離れてしまいました。でも、周回遅れがいなかったとしても届かなかったと思います。最後の勝負に備えて温存しながら勝負していたのですが、それでも及ばずに終わりました。悔しいですし、満足できませんが、現状、最低限の2位だと思います。次戦では3勝目を飾れるようにがんばります。また、スーパーバイク世界選手権にスポット参戦するチャンスを頂き、感謝しています。なにもかもが初めての海外レースになりますが、精一杯挑みます」

山口辰也(JSB1000 6位)
山口辰也 「金曜日の練習走行でもらい事故で転倒してしまい、左手小指の付け根を骨折しました。そのため、ヒジに大きな擦過傷ができ、ひどい打ち身でヒジが曲がらない状態での予選、決勝になりました。走行では小指を使わないので、ヒジが曲がらないハンデの方が大きかったです。小指の骨折に関しては、手術が必要ではと医師に言われましたが、手術をするとこれからのレースに影響が出るので、しっかりと考えて治療したいと思います。ケガがあった中でベストタイムに近いところで走れましたし、6位になれたことは、正直よかったと思います。マシンに関しては課題が分かっているだけに、それをクリアすることができるように努力したいと思います。それができれば表彰台にも届くと思うので、あきらめずにトライしていきたいです」

高橋裕紀(JSB1000 10位)
高橋裕紀 「前戦のオートポリスは雨で天候が不順で、今回はレースウイーク中、ドライだったこともあり、新たなトライとなりました。もてぎではいい感触をつかめていたので、その流れのまま、ここでもいいレースができると思っていたのですが、思うようにはいかず、難しいレースになりました。自分としてはかなり攻めているという感覚なのですが、タイムにはつながっていません。タイヤ、バイク、そしてコースのベストを見つけることができませんでした。次の岡山国際サーキットでも挑戦が続きますが、常に進歩できるように心して挑みたいと思います」

清成龍一(JSB1000 12位)
清成龍一 「レースウイークに入ってトラブルでマシンがストップするなど、思うようにマシンセッティングを詰めていくことができませんでした。これだと思ったセッティングで走っても納得できるレベルではなく、また、違うセッティングを試すという繰り返しで、これだと決めきれずに決勝を迎え、最終的には元に戻してグリッドにつきました。でも、追い上げていくという状況にはなく、納得できる結果にはなりませんでした。ですが、データを残せたので、これからに活かしたいと思います。難しい挑戦ですが、やりがいを感じていますし、しっかりと積み上げていきたいと思います」

全日本ロードレース選手権 リザルト

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
11中須賀克行ヤマハ 19 34'37.041
2634高橋巧Honda 19 +2.903
312津田拓也スズキ 19 +6.191
423渡辺一馬カワサキ 19 +10.191
59藤田拓哉ヤマハ 19 +12.048
6104山口辰也Honda 19 +14.599
75野左根航汰ヤマハ 19 +25.518
850濱原颯道スズキ 19 +26.469
987 柳川明 カワサキ 19 +28.116
1072高橋裕紀Honda 19 +37.318
1288清成龍一Honda 19 +38.742
15090秋吉耕佑Honda 19 +56.500
20080渥美心Honda 19 +1'24.919
2128吉田光弘Honda 19 +1'29.070
2313中津原尚宏Honda 19 +1'42.378
29 53 北折淳 Honda 18 +1Lap
 29小島一浩Honda 12 +7Laps

全日本ロードレース選手権 ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
112津田拓也スズキ137
2634高橋巧Honda134
323渡辺一馬カワサキ128
49藤田拓哉ヤマハ107
550濱原颯道スズキ98
65野左根航汰ヤマハ96
7104山口辰也Honda74
818近藤湧也ヤマハ74
985中冨伸一ヤマハ66
1046松崎克哉カワサキ64
14090秋吉耕佑Honda57
1672高橋裕紀Honda56
1788清成龍一Honda48
18080渥美心Honda45
19 57 日浦大治朗Honda39
21 79 伊藤真一Honda33
2631関口太郎Honda17
27 57 安田毅史Honda15
2842中村知雅Honda14
3813中津原尚宏Honda2

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高橋巧

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山口辰也

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清成龍一(#88)、高橋裕紀(#72)

清成龍一

清成龍一

清成龍一

清成龍一

秋吉耕佑

渥美心

吉田光弘

中津原尚宏

北折淳

小島一浩

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