round 5

August 5 2012 ALL JAPAN ROAD RACE CHAMPIONSHIP Twin Ring Motegi 第5戦 ツインリンクもてぎ(栃木県)
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  • レース情報
  • 決勝

J-GP2関口太郎がポール・トゥ・ウインでランキング首位浮上!
J-GP3仲城英幸が今季初優勝を飾りランキング2位に

2012年8月5日(日)・決勝  会場:栃木県・ツインリンクもてぎ   天候:晴れ  気温:32.9℃
観衆:1万6000人

全日本ロードレース選手権第5戦が「もてぎ2&4レース」として栃木県ツインリンクもてぎで開催されました。今回、フォーミュラ・ニッポンと同時開催されたのはJ-GP2、J-GP3の2クラス。昨年はJ-GP2のみでしたが、今年はJ-GP3が加わりました。どちらもシリーズ3戦目のレース。金曜日に行われたフリー走行は路面温度が50℃以上と8耐並みの暑さとなった上に、4輪走行後は2輪にとって路面が滑りやすくなるため、攻略が難しい大会でもあります。

  • 関口太郎(中央)、野田弘樹(右)関口太郎(中央)、野田弘樹(右)
  • 関口太郎関口太郎
  • 関口太郎関口太郎
  • 野田弘樹野田弘樹
  • 仲城英幸(中央)、徳留真紀(左)、國峰啄磨(右)仲城英幸(中央)、徳留真紀(左)、國峰啄磨(右)
  • 仲城英幸仲城英幸
  • 徳留真紀徳留真紀
  • 國峰啄磨國峰啄磨

予選日も午前中から路面温度が50℃を超えました。ポールポジションは関口太郎(Team TARO PLUS ONE)。4番手の野田弘樹(テルル&イー・モバイル★KoharaRT)と、5番手の浦本修充(MuSASHi RT ハルクプロ)が2列目、3列目には8番手の岩田悟(CLUB PLUS ONE)が並びます。

決勝日の気温は35℃を超え、路面温度も60℃近くまで上がる過酷な戦いとなりました。ホールショットは関口が奪います。するとスタート直後の2コーナーで浦本が転倒しリタイア。波乱の幕開けとなりました。

関口はトップに立ち、それを野田、生形秀之(スズキ)、野左根航汰(ヤマハ)が追いかける展開。そのまま関口は逃げ、野田と生形を抜いた野左根が野田との2番手争いを繰り広げます。2人のバトルが激しくなったため、関口は逃げやすくなり、自分のラインを思うように走り続け、チェッカーを目指しました。

野左根は野田を抑えて2番手に浮上し関口を追いましたが、その差は5秒となり、周回を重ねるごとに広がっていきました。野田は単独の3番手。4番手争いは岩田と高橋英倫(カワサキ)。

関口は独走態勢を築き上げ、逃げきりの優勝を飾ります。実に11年ぶりのうれしい優勝となりました。2位には野左根、3位野田。5位争いはチェッカーの寸前に高橋が前に出て岩田は悔しい6位となりました。

J-GP3はロードレース世界選手権Moto3に参戦中の藤井謙汰(F.C.C.TSR Honda)が開幕戦もてぎに続いてスポット参戦しました。前年度チャンピオンの藤井はゼッケン1をつけて参戦。今回はマシンを新たに組んで、レースウイークにシェイクダウンという状況でのスタートとなりました。

ポールポジションは山田誓巳(Team PLUS ONE & ENDURANCE)が獲得。さらに、2番手の筑波戦の覇者・長島哲太(Projectμ7C HARC)、3番手の仲城英幸(Projectμ7C HARC)がフロントローに並びます。2列目は、4番手に開幕戦勝者の山本剛大(Team NOBBY)、5番手に中学生ライダーの國峰啄磨(JARIRacing+ENDURANCE)、6番手に徳留真紀(MuSASHi RTハルクプロ)が並びました。藤井は7番手につけます。

決勝ホールショットは山田。それを仲城、山本、長島が追います。するとオープニングラップの3コーナーで多重クラッシュが発生。長島がレースをリードし、それを仲城、山本、菊池寛幸(Kohara Racing Team)、國峰、徳留、三原壮紫(ウイダーチームアイファクトリーBB)、森俊也(Team NOBBY)、亀井雄大(18 GARAGE RACING TEAM)らが追い、9台がトップ集団を形成。目まぐるしくポジションを入れ替えながら周回を重ねます。

それが崩れたのが4ラップ目。トップを行く長島がヘアピンでまさかの転倒。代わって首位を奪ったのは國峰。それを山本、仲城、徳留、山田が追い、トップ集団は5台に絞られました。仲城はファステストラップを叩き出しながら追い上げて國峰の背後に迫り、7ラップ目にトップ浮上。しかし、國峰も負けずに90度コーナーで仕掛け首位を奪い返しました。

9ラップ目、再び仲城が首位に立ち、それを山本、徳留、国峰、山田が僅差で追います。仲城はトップを死守。2番手以降が激しくポジションを入れ替えながら周回を重ねます。

最終ラップ、逃げる仲城の後方で、2番手に浮上した國峰に徳留と山本が襲いかかります。しかし、そこで山本がコースオフ。仲城がうれしい今季初優勝を飾り、2位に徳留、3位に國峰が滑り込みます。4位は山田、5位にコース復帰した山本が入りました。トップ争いに負けないバトルを展開していた6位争いを制したのは菊池。続いて森、亀井、三原の順で次々にチェッカーを受けました。藤井は5ラップ目に3コーナーでフロントが切れて転倒、再スタートして14位でチェッカーを受けました。

コメント

関口太郎(J-GP2 優勝)「2001年のSUGO以来、11年ぶりとなる優勝。勝ててうれしいです。レースウイークの流れからいい感じで走れていたので手応えはありました。うちのマシンはセッティングの幅が広いので、いろいろな状況にアジャストできるのが強み。今日は2&4で、4輪走行後の路面の状況などが難しいレースでしたが、落ち着いて走ろうと言い聞かせていました。後ろで争っていたので楽な展開になりました。スポーツ走行をしているような感じで走りきりました。今回の優勝は、僕にたまたま流れが来たのだと思います。次戦は、また気を引きしめてがんばります」

野田弘樹(J-GP2 3位)「鈴鹿8時間耐久(8耐)から続いてのレースで、自分もチームスタッフも疲労がまだ残っている中でのレースとなりました。また、今回投入した新しいパーツを金曜日に確認しなければならず、8耐で乗った1000CCからGP2マシンに乗り換える中でセッティングを詰めなければなりませんでした。さらに、2&4で路面状況が難しく、それも見極めなければなりません。それでも、今年からチームを移籍し、心機一転して走り出して、やっと表彰台までたどり着けました。それがうれしいです」

仲城英幸(J-GP3 優勝)「1戦目、2戦目と、自分の思うような走りができずにいました。今回は初めての2&4ということで路面状況の変化など手探りの状態でしたが、フリー走行から自分のイメージに近い走りができたので、いけるかなと手応えを感じていました。自分のマシンのトップスピードが伸びるようになったことも勝因です。足回りはタイヤの選択でセッティングが変わるので、そこをシビアに見極めていきました。決勝では終盤、走り方を変えて首位を守りました。このままの調子でSUGOも勝ちにいきます」

徳留真紀(J-GP3 2位)「予選結果を見て、上位6台くらいの争いになるかなと予想していました。スタートを決めてトップ争いをする予定が、スタートで失敗。そこから順位を上げてベテラン、若手の戦いになりました。僕のマシンは安定していたので、それが強みでした。本田重樹さんや小西良輝さん、岡田忠之さんに走りやマシンの動きを見てもらい準備してきたのでトップ争いができる自信がありましたが、今回は、啄磨(國峰)君をうまく攻略ができず、仕掛けきれずに終わってしまったのが残念です。啄磨君は本当にがんばっていたので仕方がないですが、次は自分の走りができるようにしたいと思います」

國峰啄磨(J-GP3 3位)「優勝を狙いたかったのですが仲城さんに抜かれてしまいました。その後追いかけましたが、後半には徳留さんと山本さんが来て、絶対に2位にはなろうと90度コーナーで仕掛けましたが3位になってしまいました。ミスもあったし、安定して走れなかったことが反省点です。でも鈴鹿レーシングスクールの仲城先生とバトルができたのは自信になりました。次のSUGOでは負けないようにがんばります」

藤井謙汰(J-GP3 14位)「日本GPのシミュレーションのためのスポット参戦でした。マシンが組み上がったばかりで、セッティングを始めたのが決勝日という状態となり、なかなか厳しいレースでしたが、この経験を日本GPに生かします。夏休みを有効に使ってしっかり走り込んで、GPでも結果を出せるようにがんばります」

決勝

J-GP2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 2 関口太郎 TSR 34:46.421
2 31 野左根航汰 ヤマハ +9.697
3 10 野田弘樹 TSR +18.947
4 3 生形秀之 スズキ +25.939
5 51 高橋英倫 カワサキ +29.963
6 34 岩田悟 Honda +30.095

J-GP3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 3 仲城英幸 Honda 30:46.001
2 634 徳留真紀 Honda +0.208
3 55 國峰啄磨 Honda +0.750
4 5 山田誓己 Honda +1.019
5 4 山本剛大 Honda +8.745
6 6 菊池寛幸 Honda +20.156

ポイントスタンディング

J-GP2

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 関口太郎 TSR 63
2 岩田悟 Honda 49
3 野田弘樹 TSR 48
4 渡辺一樹 カワサキ 47
5 生形秀之 スズキ 46
6 高橋英倫 カワサキ 44

J-GP3

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 徳留真紀 Honda 60
2 仲城英幸 Honda 58
3 山本剛大 Honda 56
4 亀井雄大 Honda 45
5 森俊也 Honda 41
6 山田誓己 Honda 40