round 16

September 18/19 2010
IZOD IndyCar Series Indy Japan 300
第6戦 インディアナポリス
1998年から参戦していたカナーン、なんとツインリンクもてぎ10戦目での初優勝でした

今年のインディジャパンはこの数字に注目!

ツインリンクもてぎのスーパースピードウェイを舞台に、1998年から始まったアメリカン・オープン・ホイールの最高峰レース。5年間のCART時代を経て、2003年からIRLインディカー・シリーズが開催されて8年目となります。13回目の開催を迎える今年のインディジャパンで誕生する新記録とは?

13戦目となる最多出場ドライバーが、トニー・カナーンです。ツインリンクもてぎでレースが始まった1998年にルーキーとしてデビューしたカナーンは、以来毎年参戦してきた唯一のドライバーであり、2007年のインディジャパンで優勝。2位1回(2004年)、3位2回(2001、06年)と活躍し、日本のファンの間ではもっとも知られた存在と言えるのではないでしょうか。

カナーンに次ぐ12回目のツインリンクもてぎとなるのは、同じ年にデビューしたエリオ・カストロネベスです。所属するチーム・ペンスキーが02年からIRLインディカー・シリーズに参戦したため、CART最後のレースとなったこの年を欠場。IRLが開催されるようになった03年からは毎年参戦し、06年に優勝してフェンス登りを披露してくれましたね。

他にダリオ・フランキッティスコット・ディクソンもCART開催時から活躍していましたが、フランキッティは03年にバイク事故でシーズンのほとんどを休戦し、08年はNASCARに参戦していたので今年が11回目。昨年のインディジャパン・ウイナーであるディクソンは01年デビューなので、今年のレースがちょうど10回目となります。

 

  • 2004年はウェルドンにとってインディカー初優勝で、Hondaの地元初優勝でもありました
    2004年はウェルドンにとってインディカー初優勝で、Hondaの地元初優勝でもありました


勝目の最多勝利を狙うのが、ダン・ウェルドンです。04年にツインリンクもてぎを初制覇し、Hondaに地元初優勝をもたらしてくれたウェルドンは、続く05年も勝って2連覇を達成しました。1998年の初開催から2年連続で勝利したエイドリアン・フェルナンデスに次ぐ、2人目の2勝ドライバーとなったウェルドン。今年優勝すれば、ツインリンクもてぎの最多勝ドライバーに輝きます。

また、現役の中でウェルドン以外の優勝経験者は06年のカストロネベス、07年のカナーン、08年のダニカ・パトリック、09年のスコット・ディクソンの4人。この中の誰かが勝つと2勝目で、フェルナンデスやウェルドンに並びます。ちなみに00年はマイケル・アンドレッティが優勝しており、もしマルコ・アンドレッティが勝てば親子で制覇することになりますね。意外なのは大ベテランのフランキッティが未勝利で、今年こそ勝てるでしょうか?

 

    • 日本のファンにとって初披露となったカストロネベスのフェンス登りは2006年のレース
      日本のファンにとって初披露となったカストロネベスのフェンス登りは2006年のレース


回目のポール・ポジションを目指すのは、カストロネベスです。CART時代の01年にツインリンクもてぎの初ポールを獲得し、06年より3年連続でポール・ポジションからスタート。現役ドライバーの中では最多となる4回の記録を持つカストロネベスですが、うち2回(2006、08年)は雨で予選が中止になり、その時のランキング順にスターティング・グリッドが決まりました。

カストロネベスに次ぐポール・ポジション獲得ドライバーはディクソンで、今年のインディジャパンでポールに輝いた場合、03、09年に続く3回目となります。ただし03年のIRL初開催時も雨で予選中止となったため、この時はプラクティスの順位がそのままグリッドとなりました。他に現役ではウェルドンがポールを獲得すれば、04年以来となる2回目の予選トップとなります。

 

  • 今年は3人の女性ドライバーがレギュラー参戦、左からデ・シルベストロ、パトリック、デュノー
    今年は3人の女性ドライバーがレギュラー参戦、左からデ・シルベストロ、パトリック、デュノ


人の女性ドライバーが参戦するのは初めてのことで、今年はパトリックだけでなく、ミルカ・デュノーシモーナ・デ・シルベストロといったレギュラー勢もインディジャパンを走る予定です。ご存知のようにツインリンクもてぎは史上初の女性ウイナーが誕生したコースで、08年にパトリックが優勝。3人の女性ドライバーがいったいどんなドラマを見せてくれるのか、今から楽しみですね。

ツインリンクもてぎのレースに初めて参戦した女性ドライバーは03年のサラ・フィッシャーで、現在もチーム・オーナー・ドライバーとしてスポット参戦。05年からパトリックが参戦するようになり、今年が6回目のインディジャパンで、女性ドライバーとしては最多出場です。フィッシャーは07年も参戦したので2回、デュノーとデ・シルベストロは今年が初参戦となります。

 

  • ツインリンクもてぎに初挑戦する佐藤琢磨、武藤英紀は3度目のインディ・ジャパン
    ツインリンクもてぎに初挑戦する佐藤琢磨、武藤英紀は3度目のインディジャパン


10人目の日本凱旋ドライバーとなるのが佐藤琢磨で、これまでにヒロ松下、松田秀士、服部茂章、中野信治、黒澤琢弥、高木虎之介、ロジャー安川、松浦孝亮、武藤英紀の9人が地元日本のファンの前で戦ってきました。この中で最多出場は安川と松浦で5回、次いで中野と高木の4回、武藤が2回と続きます。最も多くの日本人が参戦したのは03年で、服部、中野、高木、安川の4人が参戦しました。

これまでの日本人選手の最高位は武藤が08年アイオワで記録した2位ですが、地元日本で記録された日本人の最高位は7位で、06年に松浦が記録しています。松浦は予選でも日本人最高グリッドとなる4位を04年に獲得しました。今年、武藤にとっては3回目、佐藤にとっては初めてのインディジャパンですが、佐藤はF1時代から数えて7回目の凱旋レース。地元での日本人選手の活躍、ほんとうに楽しみです!