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NEWS 寒さの中で開催された開幕前の最終テスト、Hondaの新型2.2L V6ツインターボエンジンでジャスティン・ウィルソンが2番手タイムをマーク。佐藤琢磨も2日間ともトップ5に入ってスピードをアピール

2014年3月19日(水)

寒さの中で開催された開幕前の最終テスト、
Hondaの新型2.2L V6ツインターボエンジンで
ジャスティン・ウィルソンが2番手タイムをマーク
佐藤琢磨も2日間ともトップ5に入ってスピードをアピール

ジャスティン・ウィルソン ジャスティン・ウィルソン ジャスティン・ウィルソン 佐藤琢磨 佐藤琢磨 佐藤琢磨

2014年ベライゾン・インディカー・シリーズ オープンテスト
開催日:2014年3月17日(月)、18日(火)  会場:バーバー・モータースポーツ・パーク アラバマ州バーミンガム
天候:曇り  気温:6.7〜10℃

今シーズンのインディカー・シリーズに出場予定の22台が、アメリカの南部、アラバマ州のバーミンガム郊外にある美しい常設ロードコース、バーバー・モータースポーツ・パークに結集。2日間に渡る合同テストが開催され、開幕前最後の走り込みを行いました。

今年のシリーズ第3戦Hondaインディ・グランプリ・オブ・アラバマが開催されるこのサーキットでの合同テストは、両日とも午前中に雨が降ったため、走行時間は予定よりも短くなりましたが、それでも合計で約8時間のテストが行われ、全エントラントがシーズン開幕に向けた準備を重ねました。

使用開始から3シーズン目を迎えたシャシーの開発は各チームとも進んでおり、2014年用エンジンのパフォーマンス向上も実現されているためか、今回のテストでのラップタイムは昨年の合同テストのベストをわずかながら上回りました。インディカー・シリーズの競争はこれまでも凄まじいものがありましたが、今回のテストで記録されたラップタイムは、トップから1秒以内に17人のドライバーがひしめき、2014年シーズンに向けてさらに激しさを増しています。

今年のテストでは、昨年のテストでも3番手タイムをマークしていたジャスティン・ウィルソン(Dale Coyne Racing)が1日目に7番手のタイムを記録し、翌日には2日間の総合で2番手となる1分07秒0646のベストラップをマークしました。そして、佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、テスト1日目に5番手につけ、2日目には1分7秒3314のベストを叩き出し、2日間総合の4番手につけました。インディカー出場5年目を迎える佐藤選手は、昨年キャリア初勝利を記録したチームからの出場であるため、準備万端。とても競争力の高い体制で新シーズンの開幕を迎えることができそうです。

ジャスティン・ウィルソン(総合2番手)
「テストではすばらしい成果が得られました。4月にここで行われるレースでどんな戦いぶりをみせられるかが楽しみです。ただし、今回のテストと実際のレースとでは気象などのコンディションが大きく異なるため、マシンセッティングには調整が必要になるでしょう。テストでよかったからといって安心することはできません。それでも、この2日間で私たちが果たした進歩はとても大きいと思います。新しいエンジニアとのコミュニケーションも走行を重ねるごとに深くなり、開幕前最後のテストでチームの一体感は増しました。セント・ピーターズバーグで今年最初のレースを戦うのが今から待ち遠しいですね」

佐藤琢磨(総合4番手)
「とても収穫の多い2日間にできたと感じています。2日間とも朝は天候が悪かったため、期待していたよりも走行量は少なくなりました。その点ではアンラッキーでした。テスト期間中の気温や路面温度の低さは、4月に行われるレースの際とは全く違うコンディションであるのも事実です。しかし、私たちのチームは2日間で大変多くのプログラムをこなし、豊富なデータを集め、とてもいい感触を手に入れることができました。私たちのロードコース用マシンは昨シーズンよりも確実に速くなっています。開幕戦のセント・ピーターズバーグに向けての準備は整いました」

スティーブ・エリクソン|HPD副社長
「2014年シーズンに向けては燃料供給システムを始めとしてエンジンの多くの部分が新しくされ、私たちはシングルターボからツインターボにも変わりました。ライバルとの実力差はどの程度のものなのか、このオープンテストが来るまで明確な比較を行うチャンスは少なく、どんな結果になるかははっきりとしていませんでした。しかし、2日間のテストを終えて、私たちのエンジンが十分な競争力を備えていることが確認できました。Hondaエンジンを使うチーム、ドライバーのラインアップも大変すばらしいものになっていると感じています。今シーズンから1基あたりに求められる走行マイル数は、昨年の2000マイルから2500マイルへと大きく伸ばされました。その上に私たちはシングルターボからツインターボに仕様変更を行ったのですが、オフの間のテスト、そして今回の2日間の最後のテストにおいても高い信頼性を発揮することができました。開幕戦ではライバルを上回るパフォーマンスを実現し、開幕ダッシュを決めたいと考えています」