ROUND 17

アメリカソノマ Sonoma Raceway 2017.09.17(日)・決勝

第17戦 ソノマ

逆転チャンピオンを狙ったディクソンはシリーズランキング3位に
佐藤琢磨はメカニカルトラブルでリタイア。1勝、ポールポジション2回、トップ5フィニッシュ4回で年間ランキングは自己ベストの8位

9月17日(日)・決勝  天候:快晴  気温:23~24℃

インディカー・シリーズはカリフォルニア州ソノマのロードコースでシーズン最終戦を迎え、スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)が4位フィニッシュしました。

シリーズランキング2番手につけて最終戦ソノマを迎えたディクソンは、見事な戦いぶりを決勝レースで見せました。過去4度チャンピオンに輝いているディクソンは、85周のレースで全力を出しきって4位。逆転で歴代2位となる5度目のタイトル獲得を目指していましたが、惜しくもその目標には届かず、シリーズランキング3位で2017年シーズンを終えました。

シーズンを通して、ディクソンはすばらしい安定感を示し続けました。全17戦のうちの実に12レースでトップ6入りを果たしたのです。その中には6月のロードアメリカでのキャリア41勝目もありました。アクシデントは、外的要因によるインディアナポリス500でのものと、テキサスモータースピードウェイでの2回がありました。そして、残念なことにそれらがディクソンを5度目のタイトルから遠ざける形となりました。

Hondaチームは、今シーズンの17戦で7勝をマークしました。5月に開催された世界最大のレース、第101回インディアナポリス500では佐藤琢磨(Andretti Autosport)が優勝。佐藤は日本人として初めてメモリアルデイの週末に行われる伝統的なレースで勝利した日本人となりました。Hondaは複数のマニュファクチャラーが出場しているこの6年間で、4人目のインディ500ウイナーを輩出したのです。

ソノマでの佐藤は予選で5番手に食い込み、レースも上位で戦うことと見られていました。しかし、スタート直後に他車によってコースから押し出され、その後にはタイヤトラブルも発生。予選までの目覚ましいスピードを決勝で発揮することができず、リタイアで結果は20位でした。シーズン終盤の5戦すべてで予選トップ6入りしながら、トラブルなどにより、そのうちの4戦が15位以下という悔しい戦績になりました。それでも、インディ500での優勝、デトロイトのレース2とポコノでのポールポジション獲得、合計4回のトップ5フィニッシュによって、佐藤の年間ランキングは自己ベストの8位となりました。

エド・ジョーンズ(Dale Coyne Racing)は、サスペンションのトラブルに見舞われたために今日のレースをゴールまで走りきることができませんでした。しかし、シーズンを通してルーキーイヤーとは思えない力強い戦いぶりを見せ、インディ500では3位でのフィニッシュを達成。栄えあるインディカーシリーズ・ルーキーオブザイヤーの栄冠を手に入れました。

コメント

スコット・ディクソン(4位 シリーズランキング3位)
スコット・ディクソン 「ペンスキーの3台を最後までパスできませんでした。今日は全部のピットストップを少し早めに入る作戦を採用していたのですが、彼らも一緒にピットインするため、タイミングをずらすことで彼らの前に出ることができませんでした。常に目の前を走られ、まるで道路に大きな障害物を置かれたような状態になっていました。すぐ前にだれも走っていなければペースを上げることができましたが、彼らに追いつくとハンドリングがオーバーステアになってしまいました。それでも、今日はチームのクルーが本当にがんばってくれました。私たちの望んでいた通りの最終戦にすることはできませんでしたが、チャンピオンとなったTeam Penskeとジョセフ(・ニューガーデン)を心から称えたいと思います」

佐藤琢磨(20位 2017年インディアナポリス500チャンピオン)
佐藤琢磨 「スタートは悪くなかったのですが、アレクサンダー・ロッシにターン5でコースの外に押し出されてしまい、その影響だったのか、6周目にタイヤの空気が抜けました。ダメージを受けたタイヤでピットに戻る際にボディを損傷し、その後はマシンのバランスが大きく崩れてしまっていました。フルコースコーションも出ず、1ラップの遅れを取り戻すことができないままレースは進んでいきました。テストからプラクティス、そして予選まで、着々とスピードを上げることができ、今シーズン最後のレースで好パフォーマンスを見せて上位フィニッシュしたかったのですが、それは叶いませんでした。しかし、忘れることのできないシーズンになりました。すばらしい時をチームとともに過ごせました。26号車のクルーたちと、思いきり結束してシーズンを戦い抜けたと思います。Andretti Autosportのスタッフ全員に、感謝してもしきれないほどです。私たちのチームはインディ500での優勝を達成しました。皆さんのサポートに対しても感謝の気持ちでいっぱいです。厳しい、ローラーコースターのようなシーズンでもありました。しかし、私たちはスピードを見せることができていたと思います。特に最後の6レースでは、ほぼ常にHonda勢のナンバーワンになることができました。信じられないようなパフォーマンスを発揮できていました。そして、そうした成績は私にとって大きな誇りです。振り返れば、最高のシーズンでした。皆さんに、そして、すべてのことに感謝をしています」

エド・ジョーンズ(19位 2017年インディカー・シリーズ・ルーキーオブザイヤー)
「いいスタートを切り、順位を大きく上げました。その後も思いきりアタックし続けました。それがポジションを上げるためには最善の道だと考えたからです。私たちは速いペースを保ち、長いこと12番手につけていました。11位でのフィニッシュも可能と見えていました。トップ10内に滑り込むことだってできるかもしれない状況でした。残念ながら,今シーズン初めてのメカニカルトラブルが発生。最終戦はリタイアとなりました。とても残念です。特に、今年最後のレースでそれが起こったという点では。しかし、そこまでの今シーズンは非常にすばらしいものでした。トラブルはだれにでも必ず降りかかるものです。チャンスを与えてくれたチームオーナーに感謝します。チームに対しても、もちろん感謝の気持ちでいっぱいです。来年も一緒に戦えることを願っています」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
11S.パジェノーシボレー851:55'52.6840
22J.ニューガーデンシボレー85+1.0986
312W.パワーシボレー85+1.6139
49スコット・ディクソンHonda85+12.0870
53H.カストロネベスシボレー85+22.5022
615グレアム・レイホールHonda85+23.5289
727マルコ・アンドレッティHonda85+23.9788
828ライアン・ハンターレイHonda85+24.5140
918セバスチャン・ブルデーHonda85+49.9911
104コナー・デイリーシボレー85+55.6650
1183チャーリー・キンボールHonda85+1'21.0203
128マックス・チルトンHonda85+1'24.5038
1610トニー・カナーンHonda84+1Lap
1713クラマン・デメロHonda84+1Lap
187ジャック・ハーヴェイHonda84+1Lap
1919エド・ジョーンズHonda69+16Laps
2026佐藤琢磨Honda62+23Laps
2198アレクサンダー・ロッシHonda60+25Laps
225ジェームズ・ヒンチクリフHonda52+33Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
12J.ニューガーデンシボレー642
21S.パジェノーシボレー629
39スコット・ディクソンHonda621
43H.カストロネベスシボレー598
512W.パワーシボレー562
615グレアム・レイホールHonda522
798アレクサンダー・ロッシHonda494
826佐藤琢磨Honda441
928ライアン・ハンターレイHonda421
1010トニー・カナーンHonda403
118マックス・チルトンHonda396
1227マルコ・アンドレッティHonda388
135ジェームズ・ヒンチクリフHonda376
1419エド・ジョーンズHonda354
1783チャーリー・キンボールHonda327
197ミハイル・アレシンHonda237
2118セバスチャン・ブルデーHonda214
2518エステバン・グティエレスHonda91
267セバスチャン・サーベドラHonda80
2716オリオール・セルビアHonda61
2850ジャック・ハーヴェイHonda57
2929フェルナンド・アロンソHonda47
3063ピッパ・マンHonda32
31 13クラマン・デメロHonda26
3277ジェイ・ハワードHonda24
3518ジェームス・デイビソンHonda21

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