2016.4.24 インディカー・シリーズ 第4戦 アメリカ アラバマ 決勝

グレアム・レイホールがアラバマで2年連続の2位フィニッシュ。佐藤琢磨は13位

アメリカ南部のアラバマ州々都バーミンガムの郊外にあるアップダウンに富んだサーキット、バーバー・モータースポーツ・パーク。全長2.3マイルのコースで開催されたHondaインディ・グランプリ・オブ・アラバマで、グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が2年連続でのすばらしい走りを披露し、昨年のレースと同じく2位でフィニッシュし、表彰台に上りました。

グレアム・レイホール(#15)グレアム・レイホール(#15)

グレアム・レイホール(中央)グレアム・レイホール(中央)

今日のレースでのヒーローは、間違いなくレイホールでした。予選6番手だった彼は、レース序盤から上位にポジションを保ち続け、90周のレースが終盤を迎えた頃に3番手へと浮上。さらにハードチャージを続けてポールポジションからトップを走り続けていたシモン・パジェノー(Team Penske)の背後へと追いつきました。そして、ゴールまで残り10周で相手をパスし、トップに躍り出ました。

そこからのレイホールはチェッカーフラッグまで逃げきろうと全力で走り続けましたが、バックマーカーをパスする際にマシン前部を接触させてしまい、フロントウイングを破損。同時にトップの座も明け渡した彼は、マシンを労りながらゴールを目指しました。優勝こそ逃したレイホールでしたが、その激しいファイトはサーキットに集まったファンを熱狂させ、彼自身、今シーズンのベストとなる2位フィニッシュを達成しました。

佐藤琢磨(右)佐藤琢磨(右)

佐藤琢磨佐藤琢磨

昨年のバーバー・モータースポーツ・パークでの2位は、レース終盤の20周で5番手から2番手へとポジションを上げ、ウィナーに約2秒まで迫ってのゴールでした。今年のレイホールは、昨年以上のレースを戦い、凄まじいバトルを戦った末に一度トップに立ちました。ドライバーもチームも昨年以上の内容のレースを戦えていたということです。レイホールのポイントスタンディングは、Hondaドライバーでトップの6番手となりました。

佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、金曜日のプラクティス2回を終えた時点では最速タイムを記録しており、アラバマでのレースでも上位グループで戦うことが期待されました。しかし、予選日に気温、路面温度ともに大きく上昇したコンディションでマシンのハンドリングが悪化し、予選は16番手。新しいセッティングを施したマシンでレースを戦い、ソフトとハード、両タイヤで安定した、競争力の高いラップタイムを刻み続けていましたが、スタート直後の混乱で順位を落としたことがとうとう最後まで影響し、スタート時よりも3つ上位の13位でのゴール。佐藤はポイントスタンディングで9番手につけています。

インディカー・シリーズはシーズン序盤の4戦を終え、大半のチームが本拠地を置くインディアナ州インディアナポリスへと戻ります。次戦はインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースを使ったグランプリ・オブ・インディアナポリスです。そして、5月末には記念すべき第100回インディアナポリス500が盛大に開催されます。

佐藤琢磨(先頭)佐藤琢磨(先頭)

グレアム・レイホール(2位)
「今日は勝てたレースだったかもしれません。Hondaと私たちのチームは最高の仕事をし、表彰台に上ることができました。シモン・パジェノーは強力でしたが、私たちは彼をパスすることに成功し、トップに立ってからは、そのままゴールまでポジションを守りきれると感じていました。バックマーカーのマシンのリヤに左フロントウイングが接触した後は、ゴールまでマシンを労り、生き残ることだけを考えました。我々チームはハードワークをこなし、Hondaも全力で開発を続けてくれています。その結果、私たちは目指すところへ確実に近づいています。このままがんばり続けるだけです」

佐藤琢磨(13位)
「予選前からマシンのセッティングが悪くなってしまいましたが、決勝でのマシンは2種類のタイヤ両方で安定したラップタイムを出せるものになっていました。スタート時にすぐ目の前で混戦があり、それをくぐり抜けてポジションを上げることができましたが、ターン2でアウト側のコースの汚れた部分にタイヤが乗り、ラインを外れたことで一度抜いた相手に先行を許してしまいました。今日はそこからポジションを取り戻して行く戦いになりました。クルーたちのピットストップは今回もすばらしかったです。しかし、狙っていただけのポジションアップは果たせませんでした。13位は悔しい結果です。次のグランプリ・オブ・インディアナポリスをまた全力で臨みます」

決勝リザルト
順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
122S.パジェノーシボレー901:48'42.3334
215グレアム・レイホールHonda90+13.7476
321J.ニューガーデンシボレー90+15.8039
412W.パワーシボレー90+16.7315
52J.P.モントーヤシボレー90+21.1160
65ジェームズ・ヒンチクリフHonda90+23.6222
73H.カストロネベスシボレー90+25.5391
810T.カナーンシボレー90+27.9007
983C.キンボールシボレー90+31.8726
109S.ディクソンシボレー90+39.0603
 
1128ライアン・ハンターレイHonda90+40.7485
1227マルコ・アンドレッティHonda90+53.3648
1314佐藤琢磨Honda90+55.2122
1426カルロス・ムニョスHonda90+1'03.5214
1598アレクサンダー・ロッシHonda90+1'04.8661
177ミハイル・アレシンHonda89 +1Lap
1819ルカ・フィリッピHonda89 +1Lap
1941ジャック・ホークスワースHonda89 +1Lap
2018コナー・デイリーHonda89 +1Lap
ポイントスタンディング
順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
-122S.パジェノーシボレー188
-29S.ディクソンシボレー140
-32J.P.モントーヤシボレー136
-43H.カストロネベスシボレー118
-510T.カナーンシボレー106
615グレアム・レイホールHonda100
712W.パワーシボレー94
821J.ニューガーデンシボレー91
914佐藤琢磨Honda90
1028ライアン・ハンターレイHonda87
 
125ジェームズ・ヒンチクリフHonda75
137ミハイル・アレシンHonda70
-1526カルロス・ムニョスHonda66
1727マルコ・アンドレッティHonda61
-1898アレクサンダー・ロッシHonda59
1918コナー・デイリーHonda59
-2041ジャック・ホークスワースHonda50
-2119ルカ・フィリッピHonda45
-2216スペンサー・ピゴットHonda16

ランキング詳細

グレアム・レイホール(#15)

グレアム・レイホール(中央)

佐藤琢磨(右)

佐藤琢磨

佐藤琢磨(先頭)