2012 MFJ国内競技規則<ST250/ST200/ST150 技術仕様>
2012年のMFJ国内競技規則のロードレースレギュレーション改訂に伴い、変更箇所のご案内をいたします。
尚、規則詳細については「2012 MFJ国内競技規則」をご参照ください。
<付則11>
ST250/ST200/ST150 技術仕様
2012年よりST250Fクラスは 「ST250」 と名称変更し、さらに4ストローク200cc、150ccのクラスも新たに設定いたしました。
用語の定義
改造=オリジナルパーツ (車両公認時に装着されたもの) に対し切削、追加、研磨を行う行為
変更=オリジナルパーツ (車両公認時に装着されたもの) を、他のパーツに置き換える行為
材質=「鉄、アルミニウム、マグネシウム、カーボンなど」の分類を指し、製造方法まで規制するものではない。各材質は、各々の材質を主成分としたものである。
材質については、必要に応じて製造方法も併記して規制の運用を行う。
素材=材質と製造方法を含む。
2 : 排気量区分
ST150 | 120cc〜150cc | 4ストローク | 単気筒 |
ST200 | 151cc〜200cc | 4ストローク | 単気筒 |
ST250 | 201cc〜250cc | 4ストローク | 最大2気筒 |
3 : 最低重量
3-1
各気筒数別車両の最低重量は以下のとおりとする。
クラス名称 | 単気筒 | 2気筒 |
ST150 | 100kg | - |
ST200 | 110kg | - |
ST250 | 130kg | 135kg |
7-3 : レースのために変更、改造、チューニングが許可される部分
7-3-3-1
フロントフォークのアウターチューブ、インナーチューブは公認車両時の状態に維持されなくてはならない。アウターチューブの表面塗装の変更は認められる。
7-3-4-1
リヤサスペンション・ユニットは変更、または改造することができる。フレームとリヤフォークのアタッチメントは車両公認時の状態に維持されなくてはならない。ただし、シム追加による車高調整は認められる。
銘 柄 | 車 種 | 車高調整方法 |
ホンダ | VTR250 | 調整機構なし |
CBR250R | シム追加による手法で5mm以内 | |
カワサキ | Ninja250R | 調整機構なし |
7-3-4-2
リヤサスペンションのスプリングおよびカラーは変更できる。
7-3-6-6
フロントとリヤブレーキキャリパー (マウント、キャリア、ハンガー) は、車両公認時のものでなければならない。公認車両にABS仕様が設定される場合は、マウントを変更しない範囲でノーマル仕様との互換性が認められる。
7-3-7-2-1
タイヤは変更できるが、一般公道用のタイヤに限られる。レース用のスリックタイヤ及びST600用公認タイヤ(過去の登録を含む) は天候に関わらず使用できない。
また、ST600用公認タイヤと同一名称で、サイズ、コンパウンドが異なる登録されていないスペックのタイヤも使用することができない。
レーシングレインタイヤの使用は、大会特別規則による。またレーシングレインタイヤは、ST600用公認タイヤ同一名称のタイヤも認められる。
7-3-7-3
ホイール
ホイールは車両公認時に装着されているホイールとする。ただし、表面塗装については変更を認める。
7-3-9-1
ハンドルバーの交換および取り付け位置の変更 (パイプからセパレートへの変更も認められる)。
7-3-9-1-2
ハンドルバーの末端が露出している場合は、固形物質を詰めるかゴムまたは、プラスチック素材のものでカバーされていなくてはならない。
7-3-9-4
ハイスロットルのためのスロットルホルダーの変更
スロットルハウジングとスイッチ一体式のものは別体式のホルダーへの変更も認められる。
7-3-10-1
アフターマーケットのものに変更することができる。外観の変更も認められる。
公認車両にカウルが装着されていない場合はナンバープレートを兼ねたアッパーカウルと、規定のオイル量を保持できるアンダーカウル及びそれらを取り付ける為のステーの追加が認められる。
ただしカウルを追加する場合は、取り付けはアッパーカウルとアンダーカウルは個々に独立して 保持される構造になっていなければならない。
7-3-10-6
フェアリング下部はエンジン破損時にエンジン内のオイルとエンジンクーラント容量の最低半分 (最低2.5リットル) を保持できる構造とする。フェアリング下部の内側には、オイルを吸収する難燃性の素材が貼られても良い。
7-3-12
シリンダーおよびシリンダーヘッド
シリンダーおよびシリンダーヘッドは、公認車両の状態に対して切削、追加、研磨をしてはならない。
ボルト・オンの排気ガス対策用センサー類はシーリングプラグ (ボルト) への変更が許可される (材質はチタン禁止)
カーボン除去のみ認められ、シリンダーヘッドの研磨は一切認められない。
7-3-13
転倒時に地面に接触する恐れのあるオイルを保持する全てのエンジンケース、カバーは樹脂製 (FRPまたはカーボン、ケブラー、プラスチック、ジュラコン等) の2次カバーによって保護されなければならない。
この全ての2次カバーは、厚さ2mm以上とし、強固な接着剤またはボルトにて適切かつ確実に固定されていなければならない。2次カバーの接着性向上のための、必要最低限のエンジンカバーの塗装の剥離は認められる。
ただし、フェアリングの延長により接触部がカバーされる場合は2次カバーの取り付けはなくても 認められる。
7-3-14
ラジエターおよび水温計
7-3-14-4
ラジエターとエキゾーストマニホールドの間に遮蔽板を取り付けることは認められる。
7-3-14-7
水温計 (センサー含む) の追加および変更
7-3-18-3
エアファンネルの交換は認められないが、公認車両に装着されたクローズドブリーザーシステムを維持した範囲でエアファンネルの改造が認められる。
7-3-18-4
バタフライの交換・改造は禁止される。
バタフライが複数配置されるスロットルボディにおいては、スロットルグリップと連動しないバタフライについては、機械的に固定することが認められる。
7-3-20
ワイヤーハーネス
ワイヤーハーネス (スイッチを含む) の改造、変更
7-3-29-1
トランスミッション単体及びアッセンブリーは、同一メーカーの一般生産型車両で使用実績があり、ST250、200、150用公認車両のエンジンに追加工なしで取り付けられ、互換性のあるものは変更、交換が認められる。
7-3-30
足で操作するクイックシフターは認められない。ただし、電気的スイッチを手動で作動させ、チェンジに2モーション以上の動作が必要なエンジンカットシステムは許可される。
7-5 : その他
7-5-1
チタン合金部品の使用は禁止される (サイレンサーおよびサイレンサーステーは除く)。
7-5-6-1-1
車両買取価格 : 900,000円 (250クラスのみ適用)
- 2012年度 MFJ国内競技規則変更点
- サーキット走行に関する規則
- ロードレース競技規則
- 全日本ロードレース選手権大会特別規則
- GPフォーミュラ技術仕様
- JSB1000技術仕様
- ST600技術仕様
- ST250/ST200/ST150 技術仕様
- モトクロス競技規則
- 全日本モトクロス選手権大会特別規則
- モトクロス基本仕様
- 国内モトクロスの仕様
- トライアル競技規則
- 国内トライアルの仕様