国内フォーミュラ Honda Racing
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武藤英紀 第9戦 鈴鹿サーキット
 

 今シーズンの初優勝となったSUPER GT最終戦に続いて、フォーミュラ・ニッポン最終戦が鈴鹿サーキットで行われました。とうとうこれが今シーズン最後のレース。前回のもてぎではふがいないレースをしてしまったので、最後は内容も結果も悔いの残らないものにしようと決めていました。金曜日の練習走行では、タイムに少し不満が残るものの、順調にメニューを消化でき、うまく翌日の予選につながる内容をこなせました。

<予選>
 雲の多い天気となった土曜日の公式予選。まず、午前中に1回目のセッションが行われました。昨日の順調な流れが続き、午前中には10番手となる1分43秒798をマーク。目標としていた43秒台に入れることができ、手応えを感じるセッションになりました。とはいえトップは42秒台半ば。午後には大きくタイムを詰める必要があります。

 午後はさらに雲が厚くなり、雨が心配されましたが、幸いにも終始ドライコンディション。まずはセットを詰めるべく何度かコースに出てから、フレッシュタイヤでアタック。わずかに午前中のタイムを更新できず、最後のフレッシュタイヤでのアタックにかけました。残り時間8分。各マシンがラストアタックに入る時間です。僕もコースに入り、最後のアタック。このアタックで1分43秒413と、午前中のタイムを少し削ることができました。順位は12番手。しかしグリッド降格のマシンがあるために、決勝は6列目、11番グリッドからのスタートになります。

<決勝>
 翌日曜日、フリー走行の始まるころには弱々しく雨が降り始め、路面状況は“チョイ濡れ”の状態。今年は本当に、雨の降るレースウイークが多かったのですが、今回も普段通りにタイヤ交換のシミュレーションをすませ、タイムも7番手とまずまずの感触を得ることができました。
 サポートイベント中は雨足が強く、フォーミュラ・ニッポンのグリッドへの試走が始まるころには、完全に路面は濡れていました。雨の調子も弱まったり強まったりで、難しいコンディションになりそうだなとは感じていました。

 決勝では狙い通りスタートがうまく決まり、オープニングラップを終えたときには2つポジションを上げていました。もっと追い上げていこうと思っていたのですが、雨の調子が強くなり、前の車を抜こうと近づいても水しぶきのせいもあって視界が悪く、なかなかセーフティに前に上がるのが難しい状況でした。しばらくは一定の距離を置きながら、相手のミスを狙っていたところ、17周目に前の車が滑ってオーバーラン、これで1つポジションを上げることができました。
 そこからは前のマシンが比較的離れていたこともあって視界はクリアーに。タイムを上げて追い上げようと思ったときでした。水溜りに足をとられ、最終コーナーで曲がりきれずにコースアウト。そのままリタイアとなってしまいました。

 今シーズン最後のレースは、半分も走れずに終わってしまいました。もちろん悔しさもありましたが、なんだかあっけなくリタイアしてしまった脱力感のほうが強く残ります。雨の中、せっかく応援してくださっている方々に、もっと走っている姿を見せたかったのですが、非常に残念な終わり方となってしまいました。
 結果としては、第2戦鈴鹿での6位入賞が最高位。ですが初めてのフォーミュラ・ニッポンは、いいチームと出会い、いいチームメイトに刺激され、たくさんのことを吸収できました。来年以降も、この経験を糧にがんばっていきたいと思います。1年間、ご声援ありがとうございました。

 
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