コメント

長谷川 祐介　(株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「肌寒く湿った中国でのレースから一転、今週は暑くて乾燥した天候が予想されるバーレーンに向かいます。

中国での結果は間違いなく残念なものでしたが、その中でも、リタイアするまでの走りからいくつかのポジティブなフィードバックを得ることができたと思います。

PUの信頼性の向上について、開幕戦と中国GPを経て一定の進歩を感じていますし、McLaren-Hondaにとってホームグランプリの一つであるバーレーンで、いい流れを維持できればと思っているので、今週末のレースを楽しみにしています。

高い気温と長いストレートは、今回も我々のPUに厳しいコンディションになりますし、簡単な週末にはならないと考えています。

プラクティスの間に、ベストなセッティングを見つけ、信頼性について自信を持てるようになるために、McLarenと協力して取り組んでいきます。

バーレーンのファンの皆さんにいいレースを見せられればと思っていますし、ポイント獲得のために全力で挑みます」

フェルナンド・アロンソ
「昨年は欠場を余儀なくされたこともあり、再びバーレーンで戦うのを楽しみにしています。私は過去にここで3勝を挙げていますし、トワイライトレースはいつも楽しいものです。バーレーンGPは長丁場のレースになるので、パフォーマンスを気にする前に、砂漠の暑くて厳しいコンディション下で信頼性を確保することが第一です。

上海では、リタイアするまではかなりいい位置を走っていましたし、想定よりもだいぶいいペースだったので、バーレーンではさらなるサプライズを巻き起こせればうれしいです。

ロングストレートは手強いですし、ブレーキと燃費に厳しいコースでもあります。また、週末を通じて路面温度がかなり変化するので、セットアップは難しく、エンジニアにとっては多くの仕事を抱えることになります。

コースインすれば、パッケージの持つ力を最大限まで発揮すべく、毎回プッシュしています。バーレーンでも、全く同じように取り組んでいきます」

ストフェル・バンドーン
「2016年のバーレーンGPには、たくさんのいい思い出があります。そして、この1年間で多くの経験を積み、現在はMcLaren-Hondaのフルタイムドライバーになりました。目標は毎回のグランプリで進化できるように全力を尽くすことです。今年は私たちにとって難しい状況となっていますが、いつも通り懸命にレースをしていきます。

私にとって一番大切なのは、走行距離です。上海よりも天気はいいはずですから、3日間でできるだけ多くの周回を走りたいです。このコースはよく知っていますし、2015年にはGP2で優勝しているので、その知識をもとにさらに経験を重ねていきたいと思います。

中国では難しい戦いになると予想していましたし、バーレーンでそれが好転するかは分かりません。わずか1週間後のレースなので、その間に変更できることには限りがありますが、いつものように全力を尽くすだけです。マシンは確実に進歩していますし、フェルナンドも私も特にコーナーでは競争力を感じて自信を持っています。ですから、このコースでなにができるか、成り行きを見守らなければなりません」

エリック・ブーリエ　McLaren-Honda Racing Director
「2004年以来、バーレーンGPは12回行われてきましたが、意外にもMcLarenは勝利を挙げられていません。対照的に、フェルナンドはここで最多の3勝と、すばらしい成績を収めています。(ほかには、ルイス・ハミルトン、セバスチャン・ベッテル、フェリペ・マッサが2勝ずつ)

しかし、残念ながらフェルナンドが今週末にその勝利数を伸ばし、McLarenもバーレーンの壁を破ることはできないでしょう。ただ、上海よりも気象条件は大幅に好転するはずですから、先週よりも多くの走行距離を得られると思います。

今回のレースは、ストフェルの鮮烈なデビュー戦から1周年となります。彼は初のF1レースでポイントの獲得を果たしました。今週末もフェルナンドとともに、2人ともポイントの獲得を目指して全力を尽くしてくれると思いますし、軽はずみな予想や約束はしませんが、2人の取り組みが実を結んでくれることを願っています。なんといっても、ここはストフェルにとってGP2時代に大得意としていたコースで、3年前のシリーズデビュー戦でも優勝を飾っています。

そして、ここバーレーンは、シルバーストーン、鈴鹿に並ぶ、McLaren-Hondaのホームレースです。ここが今季初ポイントを獲得するにふさわしい場所だと思いますし、そのためにベストを尽くしていきます」