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May 21 2015, PRACTICE Formula 1 Grand Prix De Monaco 2015
モナコGP
2015年5月21日(木)・1日目フリー走行 会場:モンテカルロ市街地コース 全長:3.337km
今日は天候が変わりやすいことが予想されたため、フリー走行の目標はドライバーが難度の高いモナコのサーキットに慣れるよう、いかに走り込みができるかということでした。
昨夜の雨の影響で、午前中のセッションは路面がまだ少し濡れている状態で開始したものの、すぐにドライコンディションになりました。反対に、午後のフリー走行ではセッション中盤で激しい雨が降ったため、ほとんど走ることができませんでした。今日はフェルナンド・アロンソ(McLaren-Honda)にとっては物事が順調に進んだものの、ジェンソン・バトン(McLaren-Honda)は午前中のフリー走行では最初の1時間を走れず、その後は走行中に予防措置として2回ストップをかけたことから、思うように周回を重ねることができませんでした。
タイミング悪く雨が降り出したことで、今日はアロンソもバトンもオプションタイヤで走ることができなかったため、土曜日の午前中にセッションが再開した際には、オプションタイヤを履いて走ることが、まず最初の作業となります。
フリー走行1 リザルト
順位 | ドライバー | チーム | タイム | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'18.750 | 49 |
2 | マックス・フェルスタッペン | Toro Rosso | 1'18.899 | 42 |
3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'19.086 | 27 |
4 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'19.134 | 31 |
5 | カルロス・サインツ Jr. | Toro Rosso | 1'19.245 | 40 |
6 | パストール・マルドナド | Lotus | 1'19.454 | 35 |
7 | ダニール・クビアト | Red Bull | 1'19.520 | 33 |
8 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'19.679 | 31 |
9 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 1'19.762 | 47 |
10 | フェリペ・マッサ | Williams | 1'19.766 | 32 |
11 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 1'19.791 | 28 |
12 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 1'20.202 | 15 |
13 | ロマン・グロージャン | Lotus | 1'20.274 | 34 |
14 | セルジオ・ペレス | Force India | 1'20.619 | 35 |
15 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 1'20.784 | 34 |
16 | フェリペ・ナスル | Sauber | 1'20.857 | 24 |
17 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 1'20.917 | 36 |
18 | マーカス・エリクソン | Sauber | 1'21.219 | 25 |
19 | ウィル・スティーブンス | Marussia | 1'23.234 | 28 |
20 | ロベルト・メリ | Marussia | 1'23.404 | 31 |
フリー走行2 リザルト
順位 | ドライバー | チーム | タイム | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'17.192 | 12 |
2 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 1'17.932 | 16 |
3 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'18.295 | 14 |
4 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'18.543 | 15 |
5 | ダニール・クビアト | Red Bull | 1'18.548 | 16 |
6 | カルロス・サインツ Jr. | Toro Rosso | 1'18.659 | 14 |
7 | マックス・フェルスタッペン | Toro Rosso | 1'18.782 | 12 |
8 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 1'18.906 | 18 |
9 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 1'19.151 | 13 |
10 | ロマン・グロージャン | Lotus | 1'19.266 | 13 |
11 | セルジオ・ペレス | Force India | 1'19.300 | 13 |
12 | フェリペ・マッサ | Williams | 1'19.560 | 15 |
13 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 1'19.566 | 14 |
14 | パストール・マルドナド | Lotus | 1'19.577 | 13 |
15 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 1'19.606 | 14 |
16 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'19.639 | 13 |
17 | フェリペ・ナスル | Sauber | 1'20.263 | 10 |
18 | ロベルト・メリ | Marussia | 1'22.017 | 9 |
19 | ウィル・スティーブンス | Marussia | 1'22.943 | 13 |
フェルナンド・アロンソ
MP4-30-03
FP1 1分19.791秒(トップとの差 +1.041秒) 28周 11番手
FP2 1分18.906秒(トップとの差 +1.714秒) 18周 8番手
「モナコのコースはいつも楽しみながら走っています。特にドライコンディションでは、バリアに極限まで接近しながら走れるので、アドレナリンが一気に湧き出てきます。
そうは言っても、ここモナコで「心地良い」と感じたことは一度もありません。マシンを極限状態で走らせ、バリアも間近にあるので、どのドライバーにとっても難しいレース環境です。
今日はスーパーソフトタイヤではほとんど走ることはできませんでしたが、土曜日にはそれを何とか生かせるようにしたいと思います。スーパーソフトタイヤで走行するチャンスがあまりないのはみんな同じなので、どのチームも同じ条件で臨むことになります。もし日曜日がドライコンディションだとすれば、レースで1ストップ作戦に出ることは確実です。
シャシーは良い反応を示しているので、土曜日に一歩前進できればと思ってはいますが、これまで目の当たりにしてきたように、他チームは予選でパフォーマンスが上がるでしょう。
土曜日の予選こそがマジックラップをたたき出す時です。それに向けて全力を尽くします」
ジェンソン・バトン
MP4-30-01
FP1 1分20.202秒(トップとの差 +1.452秒) 15周 12番手
FP2 1分19.606秒(トップとの差 +2.414秒) 14周 15番手
「1回目のフリー走行ではかなりの時間をロスしてしまいました。残念ですが、仕方がありません。一方、2回目のフリー走行ではブレーキ温度に関する不具合が発生し、それによってまた十分な走り込みができませんでした。マシンのバランスについては、まずまずの感触を得ましたが、まだ改善の余地はあるので、それほど状況が悪いわけではありません。
ただ、ウエットコンディションでは、いくつか問題がありました。タイヤを適温まで上げることができなかったので、それについては調査する必要があります。ここモナコではタイヤのウォームアップがかなり難しく、プライムタイヤですら温まりにくい状況です。通常は4、5周走らないとタイヤが温まらず、最速ラップタイムをたたき出すのは一番最後の周回という傾向があります。
今年のレースに先駆けて実施されたコースのレイアウト変更ですが、個人的にはタバコ・コーナーが以前ほど好きではなくなりました。同コーナーは、以前は良い流れがあったのに対し、今回の変更でカーブがさらにきつくなりました。私はこれまで15年間あのコーナーを走っているので、今回の変更に少し不意打ちされたような気分でした。スイミングプールの最初の部分も少しスピードが上がったので、左手にある出口用バリアに向かってマシンが外側に流れるのを防ぐことになります。
土曜日の午前中は、オプションタイヤを初めてちゃんと試すことになるので、重要なセッションとなります。ただ、これは他のチームも同じ状況なので、それほど問題ではありません」
エリック・ブーリエ|McLaren-Honda Racing Director
「皆さんご存知のとおり、木曜日のフリー走行で実際に走ることはドライバーにとって重要なことですが、残念ながら、今日はジェンソンにその機会を与えることができませんでした。フリー走行1の前半は走行することができず、両セッション中に少しトラブルもあったので、今日はマシンで周回を重ねてリズムをちゃんとつかむところまでいかなかったのではないかと思います。
一方、フェルナンドは両セッションを順調にこなし、ウエットとダンプの両コンディションにおいて良いペースで走ってくれました。みんながスーパーソフトタイヤを試すまで全体的なペースを正確に予測することはできませんが、モナコでの週末に向けて良いスタートを切れたと思っています」
新井康久|株式会社本田技術研究所 専務執行役員 F1プロジェクト総責任者
「モナコに向けてバルセロナでのテストからパワーユニットのドライバビリティーの改善に焦点をあてて、データを煮詰めてきました。FP2では、パワーアシストとアクセル開度の特性など、いろいろとトライしている最中でウエットコンディションになってしまったため、土曜日は残った項目を確認するという忙しいFP3になりそうです。
ここモナコのコース特性に合わせたエネルギーの使い方とシフトチェンジなど含めた中低速のドライバビリティーを最大限に向上させて予選に臨みたいと思います。残された時間は短いですが、がんばります」