アジアロードレース選手権第3戦がチャーン・インターナショナル・サーキットで開催されました。ポールポジションは、アズラン・シャー・カマルザマン(BMW)。ザクワン・ザイディ(Honda Asia-Dream Racing with SHOWA)は、3番手タイムを記録してフロントローに並びました。
レース1、スタートで好ダッシュしたのはカマルザマン、それをザイディが追いますが、間に入ったのはブロック・パークス(ヤマハ)。カマルザマンにパークスが迫り、3番手にザイディがつけます。オープニングラップを制したのはパークスで、僅差の2番手にカマルザマン、ザイディ、伊藤勇樹(ヤマハ)らがあとを追います。
カマルザマンは積極的にパークスに迫り、この2台がトップ争いを繰り広げ、最終コーナーの攻防となります。ザイディが3番手。4ラップ目、カマルザマンが首位を奪いますが、5ラップ目には、パークスがかわすというバトルが続き、その争いにザイディがコンマ差に迫ります。パークス、カマルザマン、ザイディのオーダーで6ラップ目に突入します。伊藤も追いつき、トップ争いは4台となります。その後方では、アピワット・ウォンタナノン(ヤマハ)が追い上げ、ザイディ、伊藤、ウォンタナノンによる3番手争いが激しくなり、トップ争いとの差が開きます。ザイディは3番手を奪い返し、再び、トップ争いを追いかけます。
10ラップ目、カマルザマンはパークスを捉え、トップに浮上します。パークス、ザイディ、伊藤、ウォンタナノンが僅差で続き、トップ争いは5台へと膨れ上がりますが、パークスがオーバーラン気味になり遅れたことで、カマルザマン、ザイディ、伊藤、パークス、ウォンタナノンとポジションが変わります。パークスは伊藤をかわして、ザイディの背後につきます。カマルザマンが優勝。ザイディはパークスの追撃をかわし2位を獲得、ウォンタナノンが3位、4位パークス、5位伊藤でチェッカーを受けました。
レース2、パークス、ウォンタナノン、カマルザマンがトップを争います。7ラップ目、パークスが抜け出しレースをリードし、2番手ウォンタナノン、3番手カマルザマンが追います。後方では、伊藤とザイディが4番手争いを展開し、ザイディが伊藤をかわして4番手に浮上します。
9ラップ目、カマルザマンはウォンタナノンをパスして2番手に上がりますが、コースアウトしかけたため、3番手で復帰。背後にザイディが迫り、バトルを展開します。トップ争いは、パークス、ウォンタナノン、カマルザマン、ザイディ。最終ラップ、首位のパークスに、ウォンタナノンが迫ります。カマルザマンが2番手に上がると、パークスの背後に迫り、最終コーナーでインに飛び込みます。カマルザマンがトップでチェッカーを受け、パークス、ウォンタナノン、ザイディの順でゴールしました。
ザクワン・ザイディ(レース1:2位/レース2:4位)
「レース1は、表彰台に上ることができましたが、狙っていたのは優勝だったので、気持ち的には喜べませんでした。スタート時には雨が降っていたので、慎重に走り、トップのアズランに追いついたあとは、リズムがよかったので、絶対に追い越すことができると思っていましたが、ラスト2ラップで、大きなミスをしてクラッシュしかけ、差ができてしまいました。それをばん回するために、リスクを冒すわけにはいきませんでした。レース2でも優勝を目指しましたが、ついていくだけでパスすることができずに終わりました。次の鈴鹿では、もっとプッシュして優勝を狙います」
玉田誠|Honda Asia-Dream Racing with SHOWA 監督
「レース1は、小雨が降ったあとで、路面状況が微妙でしたが、ザクワンは、スタートから安定したペースで、確実な走行を続けてくれました。トップグループに追いつき、表彰台に上がってくれました。レース2は、非常に厳しいレースとなり、トップグループでの争いでは、強くプッシュして前を目指しましたが、それが最後まで続けることができなく残念でしたが、ライダーもチームも最善を尽くした結果です。次戦は、表彰台に上る以上の結果、勝たなければなりません。鈴鹿はHondaのホームコースですし、このチームを支援してくれる方々の前で、強くなったことを証明したいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 13 | 21'07.540 |
2 | 21 | ザクワン・ザイディ | 13 | +0.625 | |
3 | 24 | A.ウォンタナノン | ヤマハ | 13 | +0.918 |
4 | 23 | B.パークス | ヤマハ | 13 | +1.498 |
5 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 13 | +1.894 |
6 | 56 | R.ウィライロー | ヤマハ | 13 | +5.628 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 13 | 20:59.735 |
2 | 23 | B.パークス | ヤマハ | 13 | +0.135 |
3 | 24 | A.ウォンタナノン | ヤマハ | 13 | +0.139 |
4 | 21 | ザクワン・ザイディ | 13 | +1.464 | |
5 | 33 | A.ユディスティラ | ヤマハ | 13 | +2.755 |
6 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 13 | +4.271 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 23 | B.パークス | ヤマハ | 105 |
2 | 25 | A.シャー・カマルザマン | BMW | 97 |
3 | 21 | ザクワン・ザイディ | 84 | |
4 | 24 | A.ウォンタナノン | ヤマハ | 76 |
5 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 69 |
6 | 60 | B.スターリング | カワサキ | 63 |