ROUND 04

インドネシアインドネシア セントゥール・インターナショナル・サーキット 2017.08.12(土)-13(日)・SS600 決勝

第4戦 インドネシア

レース1でプラタマが優勝、羽田が3位表彰台。レース2でプラタマが4位

アジアロードレース選手権(ARRC)第4戦がインドネシア・セントゥール・インターナショナル・サーキットで開催されました。ARRCに参戦する多くのライダーが7月末に行われた鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦。ディマス・エッキー・プラタマ(Astra Honda Racing Team)、ザクワン・ザイディ(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)、ラタポン・ウィライロー(A.P.Honda Racing Thailand)の3名もSatu HATI. Honda Team Asiaから参戦し、トップ10トライアルで10番手、決勝では8位入賞と健闘しました。また山口辰也(A.P.Honda Racing Thailand)は、AP250に参戦する小山知良(RAMA Honda)とともに6位入賞。このことは現地でも取り上げられ称賛されました。

SS600クラスのポールポジションはザイディが獲得しましたが、レース1ではプラタマが飛び出しレースをリード。その後、ザイディがトップを奪い返すなど、し烈な戦いがスタート。羽田太河(RAMA Honda by NTS T.Pro Ten 10.)、デチャ・クライサルト(ヤマハ)、アハマド・ユディスティラ(カワサキ)、チャランポン・ポラマイ(ヤマハ)らが続き、5台がトップ争いを展開しました。

ザイディをかわしたプラタマが再び首位に立ったころ、5台のトップ争いにセカンド集団の3台も追いつきトップ争いは8台に。ザイディは羽田にもかわされ、トップ争いはプラタマ、羽田、ザイディというオーダーとなります。クライサルトがペースを上げ、羽田をパスして2番手に浮上。ユディスティラもペースを上げておりザイディをパス。トップ争いのオーダーが変わり、プラタマ、クライサルト、羽田、ユディスティラ、ザイディの順に。羽田はすぐに2番手を奪回し、プラタマに迫ります。その後、ユディスティラが3番手に浮上するなど、トップ争いは激しいバトルを繰り広げながら周回を重ねました。

レース終盤、ユディスティラが羽田を捕らえ2番手に、ザイディが4番手に浮上するなど目まぐるしくポジションが入れ替わります。トップ争いはプラタマ、ユディスティラ、羽田に絞られ、ユディスティラが一時トップに出ますが、最終ラップの激しい攻防で、プラタマが首位を奪い返して優勝のチェッカーを受けました。羽田は3位表彰台、ザイディは4位。そのほかHonda勢は、山田誓己(RAMA Honda by NTS T.Pro Ten 10.)が10位、山口が12位、名越哲平(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)が13位となりました。

レース2では、ザイディがホールショットを奪いリードを広げます。2番手に羽田がつけトップを追います。2ラップ目の1コーナーで羽田はチャランポン・ポラマイ(ヤマハ)にかわされ、3番手に後退。トップのザイディは快調に周回を重ね、2番手以下を引き離し独走態勢へと持ち込みます。それを10台に膨れ上がった2番手争いがバトルを繰り広げながら追いかけます。しかし、首位のザイディが転倒、マシンがコース上に残ったことで赤旗が提示されます。

再開後、残りのレースは9ラップで争われることになりました。再開を待つ間に雨雲がコースを覆い豪雨となりました。各チームはレインタイヤに履き替え、マシンをチェックしてコースへと送り出します。ライダーはコースを入念に確認してグリッドへと向かいました。

雨の中でスタートが切られ、飛び出したのはプラタマ。ホールショットを奪いますが、すぐにクライサルトにかわされます。そのままクライサルトがレースをリード。その後方から集団が追う展開となります。途中、ユディスティラが首位を奪いレースをリードし始めます。それをクライサルト、ポラマイ、アズラン・シャー・カマルザマン(カワサキ)、プラタマらの大きな集団が追いかけました。

トップ争いは、ヤマハ、カワサキ勢が行い、プラタマが伊藤勇樹(ヤマハ)らと4番手争いを繰り広げました。最終ラップにディマスが単独4番手に浮上しチェッカー。Honda勢はウイライローが8位、山口が10位、羽田が12位、山田が14位、名越が16位と続きました。

コメント

ディマス・エッキー・プラタマ(スーパースポーツ600cc 優勝/4位)
ディマス・エッキー・プラタマ 「レース1は地元で勝つことができて言うことがないくらいにうれしいです。最終ラップの攻防は激しくて、少しのミスで前に行かれてしまったけど、絶対に取り返すと思って走りました。攻略するスペースは限られていましたが、そこを生かさなければと考えていました。勝つことができて、本当にうれしいです。みんなのおかげだと感謝しています」

羽田太河(スーパースポーツ600cc 3位/12位)
羽田太河 「今回はFP1から順調にセッティングを進めることができ、いい流れでレースを迎えられましたが、レース1では3位。レース2では12位と情けない結果になってしまいました。今回の敗因をもう一度よく考え、次のインドラウンドでは必ず結果につなげていきます」

山口辰也(スーパースポーツ600cc 12位/10位)
「初めて走るサーキットで、事前にギャップが多いことを聞いていたので覚悟していましたが、走ったら予想以上でした。レイアウトは簡単ですが、ギャップを避けて走るのが難しかったです。何度もマシンから振り落とされそうになりました。走る度に1秒ずつタイムを更新できていましたが、自分の乗り方と600ccマシンのスリックタイヤのマッチングがずれている中でのセットアップで、勝負するまでに持っていけなかったのがすべての敗因です。レース1は、3周目にシフトミスをしてしまい大きく順位を下げ、前のグループに追いつきかけた残り2周の1コーナーで少しラインを外したら砂に乗ってしまい、大きくハイサイドを起こして後続に抜かれてしまいました。レース2は、赤旗から再スタートのときにスコールがあり、レインコンディションとなり、チャンスだと思えたのですが、使ったことのないレインタイヤのセットアップでは、いつものように雨の走りができませんでした。しかし、雨でも攻められなかったところはドライのときと同じ問題があると分かり、解決の糸口が見つかるレースになりました。それを次戦に活かしていきたいです」

山田誓己(スーパースポーツ600cc 10位/14位)
「初めてのサーキットでしたが、今までに経験したことがないくらいバンピーなサーキットでした。去年のチームのデータから走り出しのセッティングを決めて、そこからはセットをほとんど触らず、ライディングスタイルを変えて合わせていくように進めました。今シーズンの中では、一番いい流れで進められていたと思います。レース1の前半は今までよりも前のポジションで走行出来ていましたが、後半ペースが落ちてしまい順位を落としていく形になってしまいました。レース2では赤旗後にウエットコンディションになってしまい、初の600ccでのウエットだったので、上手く乗れずに順位を大きく落としてしまいました。しかし、今回のレースから学べたことは多かったので、次のレースに向けてもっとトップに近づけるように取り組んでいきます」

名越哲平(スーパースポーツ600cc 13位/16位)
「とても難しい週末でした。サーキットは日本にないバンピーなサーキットで、攻めようとするとタイヤがスピニングして思うように走れずとても苦戦しました。フリー走行のセッティングはザクワン(ザイディ)のデータをベースに自分好みにアジャストしてコースを攻略するため、たくさん走ることに集中しました。予選では周回を重ねるごとにタイムアップして決勝に向けていい流れを作れていました。レース1はスタートで出遅れてしまい、前との差がじわじわ離れる苦しい展開でしたが、その中でいい点・悪い点を整理してレース2に向けトライしました。レース2は序盤からプッシュして初めてトップ集団に追いつくというところで転倒してしまいました。赤旗でリスタートになりましたが、転倒の悪いイメージとスコールによる急なハードウエットに対応しきれず歯がゆいレースになりました。今回も悔しい結果に終わりましたが、少しずつ光は見えてきています。次戦も初めてのサーキットになりますが、集中して表彰台を目指してがんばります」

リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
120ディマス・エッキー・プラタマHonda1624'16.982
233A.ユディスティラカワサキ16+0.033
323羽田太河Honda16 +0.100
421ザクワン・ザイディHonda16 +0.593
524D.クライサルトヤマハ16 +3.727
613A.ウェストヤマハ16 +5.331
859ラタポン・ウィライローHonda16 +9.610
1017山田誓己Honda16 +16.752
12104山口辰也Honda16 +19.969
13634名越哲平Honda16 +23.512
1769サラス・シャンカル・クマHonda 15 +1Laps

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
124D.クライサルトヤマハ914'50.833
233A.ユディスティラカワサキ9 +1.556
365C.ポラマイヤマハ9 +2.719
420ディマス・エッキー・プラタマHonda9 +8.597
527K.D.カスマユディンヤマハ9 +9.037
613A.ウェストヤマハ9 +9.170
859ラタポン・ウィライローHonda9 +12.964
10104山口辰也Honda9 +17.697
1223羽田太河Honda9 +18.123
1417山田誓己Honda9 +36.369
16634名越哲平Honda9 +1'04.130
1769サラス・シャンカル・クマHonda9 +1'12.783
RT21ザクワン・ザイディHonda0+9Laps

ポイントランキング

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
125A.シャー・カマルザマンカワサキ118
223羽田太河Honda98
333A.ユディスティラカワサキ94
421ザクワン・ザイディHonda93
576伊藤勇樹ヤマハ93
624D.クライサルトヤマハ70
9104山口辰也Honda55
1059ラタポン・ウィライローHonda51
1220ディマス・エッキー・プラタマHonda38
1317山田誓己Honda36
1416イルファン・アルディアンシャーHonda35
15634名越哲平Honda33
1832榎戸育寛Honda20
2169サラス・シャンカル・クマHonda9

ランキング詳細


フォトギャラリー

ディマス・エッキー・プラタマ

ディマス・エッキー・プラタマ(中央)、羽田太河(右)

ディマス・エッキー・プラタマ

ディマス・エッキー・プラタマ

羽田太河

ザクワン・ザイディ

ザクワン・ザイディ

SS600 決勝レース2

SS600 決勝レース2

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