夢見る秒間150回転
- 杣夫の末裔さん (30代/愛媛県)
- (AP1)
2011年9月5日の投稿
S2000の生産が終了して、2回目の夏がもう終わろうとしている。車齢満12歳(で表現はいいのだろうか?)、私がオーナーになってから3年余りで2万5千kmを走ったが、最近、ようやく当たりがついてきたのか、購入した頃よりもシフトフィール、エンジンフィールともに好調である。
この数年で自動車業界を取巻く環境は激変し、ますますスポーツカーは肩身が狭くなってきている。一エンジニアとして未来予測をするならば、これからのスポーツカーは大きく2種類に分かれていくと考えられる。
1つは、先端の軽量素材(炭素繊維強化プラスチックやマグネシウム合金等)を用いたライトウェイトスポーツ、もう1つはABS等の電気デバイスで武装したハイテクスポーツである。
両者の折衷案もあるだろうが、そうなるととてもではないが一般人が買えるようなプライスにならない事は容易に想像できる。何れにせよ、国家レベルで要請される環境対応を考えると、S2000のような高回転型エンジンを搭載したミッドシップ型のスポーツカーは希少になっていくだろう。
際どいタイミングでオーナーになるのが間に合ってホッとしている。
業務で煮詰まった頭を週末にクーリングするためにS2000は欠かせない。「車とは何ぞや?」と問われれば「レスポンス、即ち応答性です」と回答してしまう、S2000開発責任者・上原氏の信奉者としては、車が応えてくれる限り、世間様がどう言おうが秒間150回転の夢を見続けようと思う。