- テーマ1 走行性能
- さて、期待に胸をふくらませたターボ車の走行性能ですが、もうこれは流石というか、充分すぎるパフォーマンスです。
街中では低回転から盛り上がるトルクで、極めて滑らか且つスムーズに走行できます。GO&STOPの多い市街地でも発進でのもたつき感など皆無で、軽自動車ながらも普通車をリード出来ます。（それでも燃費が良いのは二重丸）
そして、圧巻は高速道路。N-ONEよりも車重はあるし重心も高いので、そこそこかなと思っていたのですが、加速感はN-ONEと比較して遜色なし。むしろ重厚感、どっしり感が加わって、ひとクラス高級な車に乗っているかのような走りを披露してくれます。制限速度走行時は路面に吸い付くような安定感が生まれるから不思議です。
私は10年前に2代目ステップワゴンに乗っていましたが、その頃は普通車のミニバンですら、こんなに静かで滑らかな走りじゃなかった。10年の技術進歩は凄いなと唸らされます。
日頃、N-ONEで走っていた道路を走って比べると、その静かさにも驚かされます。雑誌等でも指摘がありますが、N-ONEは加速時にエンジンの音が結構はっきり聞こえます。しかし、N-BOXはワンランクほど静かな感じ。ボディの差が出ているのかも知れませんね。
- テーマ2 乗り心地
- さらに感心したのが「乗り心地」です。
サスペンションもN-ONEとは味付けが異なり、キビキビ感は譲るものの、重厚感がグッと増して、突き上げ感がない実に角の丸い滑らかな乗り心地です。
かといって、決して腰のない柔らかなだけのサスペンションではなく、ロール感もよく制御され、車重をしっかり受け止めてしなやかにこなす…そんな感じでしょうか。
N-ONEより車両価格も高いですが、その差額を上回る重厚感と高級感がプラスされていることが体感できます。
幅が狭いこと以外に、軽自動車としてのハンディを感じることなど微塵もないと言っても過言ではないと思います。
- テーマ3 装備/オプション
- N-ONEとトップグレード同士で比較して、サイドカーテンエアバッグが付いていないのは少々残念ですが、実用的な装備として、フロントワイパーの間欠時間調節機能やフロントルームランプやラゲッジランプのLED照明化、さらにはシフトノブまで革巻きになるなど、日常使用で「便利だな」「気が利いてるな」と思う装備がもれなく付いている感じです。
強いて言えば、フロントシートベルトアンカーの高さ調節が出来ないこと。他社の軽は出来るものもありますが、Hondaさんは昔から付いてないですね。これは一考の余地ありではないでしょうか。
あと、フロントのアームレスト先端に小物入れが付いていますが、エッジを軟質素材で覆っているものの、そのエッジが腕(手首)に当たって、置き心地が今ひとつです。
N-ONEのように何もつけずに、腕に違和感を覚えない様にするか？もしくはD社のM車のようにアームレストの小物入れに開閉式の蓋をつけるか？蓋をつければアームレストを立てても、中身がこぼれ落ちることもなく完璧でしょう。
コストは掛かるかも知れませんが、日常毎日感じる部分なので大切な要素だと思います。
- ご購入される前にこのクルマにどんなイメージをお持ちでしたか？デザイン、性能等で期待されていたことを含め、お聞かせください。
- N BOXは改めて語るまでもなく、今年上半期に最も売れた「軽自動車の王者」であり、多くの方がその魅力を既に堪能されていることと思います。
私は昨年11月にN-ONE（ターボ車）を購入した際に、N BOXのノンターボ車は試乗していました。室内の広大さと素晴らしい質感に感心したものの、やはりターボなしではエンジンの力感がもの足りず、その時はコンパクトで出たばかりの新型N-ONEを選びました。
今回、N-ONEを娘に譲ることになり、その時、真っ先に候補に挙げたのが「N BOXのターボ車」でした。N-ONEのターボ車と同じエンジンですが、N-ONEで見せたトルクフルでパワー感溢れる走りは、車重のあるN BOXでも充分なパフォーマンスを発揮してくれるのではないかと期待した訳です。
