OWNER'S  REPORT

鼻嫁 さん

(60代/男性/千葉県)
2010年5月19日 投稿
PCからの投稿

車種名:フィット
タイプ/グレード:1.3G
購入年度:2010
[総合評価]
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フィット
テーマ1 走行性能
こんなに運転が楽しい車とは想像もしなかった。風を切って、スーパーカブで通学していた高校時代を思いだした。
馬に乗って手綱をさばいているような車との一体感。鼻先からお尻までの動きが手に取るようにわかる。
「行け!」とアクセルを踏めば、もたつくことなく駆け出す。
鞭を当てれば、素直に応えてくれる加速。
「止まれ!」とブレーキを踏めば、ピタッと静止する。
濡れた路面でもしっかり足を踏ん張ってくれる安心感。タイトなボディーを鍛えられた足腰が支えている。
ヘアピンカーブでも身体のよじれをしっかりホールドしてくれるシート。良質な鞍に跨っているような気がする。
そして、好きな馬の鼓動のように聞こえるエンジン音。
この車って小柄な三歳馬かなと思う。
テーマ2 内装/居住性
シートアレンジの使い勝手の良さをすこぶる気にいっている。
自宅の庭が狭いので、四季折々の花は鉢植えにして、シーズンが終われば農家から借りた畑に移動する。そして、蕾をつけるようになると、今度は畑から庭に運ぶ。
クレマチス、山茶花、向日葵、朝顔、ゼラニューム、バラ……。
丹精込めて育てた花達を運ぶためにワゴン車を愛用してきたけれど、しばしば背丈の高い花達には車内で首が折れたり、横倒しになったり、無理矢理おしこめられたりといった具合に申し訳ないことをしてきた。
この車の後部シートを跳ね上げることによって出来る空間は、ノッポの花達にはとても居心地がいい。
畑用の汚れた靴の収納スペース、喉を潤すドリンクホルダーの場所も困らない。
泥が付着しても濡れタオルで拭けば事足りる内装材も、ガーディナーには向いている。
テーマ3 燃費/経済性
年間走行距離6,000キロ程度しか乗っていないので、燃費など車購入の上でどうでもいいと思ってきた。そんなものよりも運転の楽しさ、安全性の高さを優先してきた。
けれど、初めてエコを全面に出した車を買ってみて、目から鱗が落ちた感じ。
今まで月四回ガソリンを入れていたのに、一回で済む月がある。
燃費計のデータを意識するようになり、ハードな運転を慎むようになった。
何しろ還暦過ぎのジジイ。ソフトな運転を心掛ける肉体になっている。
ただ、見かけまで老けたくないので、車体色はブリリアントスカイ・メタリック以外は考えなかった。
ご購入される前にこのクルマにどんなイメージをお持ちでしたか?デザイン、性能等で期待されていたことを含め、お聞かせください。
大量に売れている車だから、かつての○ローラのように80点主義の突出した魅力のない車、代々走りの楽しさとドライビングフィールにこだわってきたS社党の私にとっては無縁の車だろうと思っていた。
○スティマをサイズダウンしたようなあのデザインでは、○ンプレッサのような高速になればなるほど地に吸いつくような安定感、安心感は無理であろう。山道、カーブもクイックに曲がれないのではないか、緊張を強いられるのではないか……。
エンジンもコンパクト過ぎて耐久性に欠け、ガタの来るのが早いのではないか……。
――といった具合に、期待はほとんでしていなかった。
マニアックなマイナーな車ばかりを乗り継いで来て、何よりもHonda車を一度も購入したことがない。
そんな私がふいと浮気心を起こしたのは、青春時代に愛用していたスーパーカブ。あの高性能エンジン、あの使い勝手の良さ、何よりも抜群の耐久性。
Honda車も試すに価するのではないかと思って買った車。