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NSX
タイプSの納車
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タイプSの納車

NSX type S(NA2)
ちょっと遅い青春
50代/男性/東京都 2015年11月15日投稿

縁あってタイプSに乗れることになった。平成14年(2002年)式の後期型(NA2)である。岐阜にある小さなHondaの名車・旧車の専門店で9月最後の週末に納車を受け、初乗りを兼ねて東京に向かった。専門店を出て制限速度50キロ前後の一般道を走っている間は、正直なところ、「ちょっと前のマニュアル車かな」ぐらいの印象で、同じマニュアル車でも最近まで乗っていたCR-Zや、前期型のオートマチック・トランスミッションのベースグレードのNSXのほうが安定していて乗り易いと思った(私は今でも左手でガチャガチャとやるマニュアル・トランスミッションがあまり好きではなく、どちらかと言うと、ゆったり座ってハンドル操作に集中し、車と一体になることを楽しむオートマチック派だ)。

ところが、である。高速道路への合流でアクセルを軽く踏み込んだ途端、車が豹変した。エンジンの音が変わり、はじかれたように加速が劇的に増した。眠っていたタイプSが目を覚ましたようだった。左右への車線変更、追い越しや合流の際などの加速、車間距離が急に詰まった際の減速、長い下り坂のカーブなど、走行中のあらゆる局面において抜群のキレと安定感があって思うがまま、自由自在で、ハンドルを握っていて不安やストレスを感じることが全くなかった。また、ハンドルは適度に軽く滑らかで、タイヤが路面をしっかりと捉えている感覚が伝わってきた。そして(私にとってはここが重要なところなのだが)運転することが楽しいと思えた。これが発売当時、「ワインディング・ベストを目指した」というタイプSかと、ハンドルを握りながら驚いた。「走りの質」という点においては、確かにベースグレードのNSXより優れていると思った(誤解のないように書いておくと、並行して乗っている前期型のベースグレードのNSXもそれ自体十分高性能で、私には過ぎたる車だ)。

このタイプS、私が購入して乗るまで専門店のガレージで眠っている時間が長かったようだ。理由は推して知るべしである。けれども走るために生まれてきた車だから、時々はガレージから出てエンジンを回し、風を切って走らなければ存在する意味がないだろう。私などでも時々乗ってやればタイプSの気晴らしぐらいにはなるだろう。いつまで乗れるか分からないが、そう思ってしばらくの間一緒に走ってみるつもりだ。

総合評価

★★★★☆

投稿内容は、お客様個人の感想であり、
弊社製品の性能、機能を保証するものではありません。

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