2010年の夏真っ盛りの日に君はやってきた。わかっていたとはいえ、最初は強固なボディとちょっとした路面の凸凹でもポンポン跳ねるサス。Sタイヤのような無愛想なタイヤと格闘の日々でした。でもそれがタイプRなんだと教えてくれた。生半可な気持ちでは向き合えない、ある種何かを拒絶するような佇まい。
でも慣れれば普通のセダンとしての使い勝手の良さと広々空間。
それと同時に本当のHondaスポーツの何たるかをも教えてくれた。
先生であり、従順なよき相棒でもあった。
まだまだ第一線級の性能を持っているのはこの私がだれよりもよくわかっている。
だからこそ、次のオーナーに同じ気持ちを堪能してもらいたい。
クルマの、スポーツカーの楽しさ、走ることの楽しさ、Hondaスポーツとは何かを。
そういう気持ちをぜひ伝えてほしいし、かわいがってもらいたい。
君が教えてくれた全てを次のクルマにも引き継いでいく。
感謝の気持ちは尽きないが、7年間ほんとうにありがとう。
走りのための最低限の装備。
何も引かない、何も足さない。これで十分。