今年も桜の季節が訪れた。花見を目的に行くわけでもないが、愛車アコードで出掛ける際には、この時期はどうしても車道から見える見頃となった桜が気になってしまう。公園に、遊歩道に、川辺にと桜並木が至るところにあり、満開の桜に目を奪われてしまう。ここ数日はアコードのウインドウを閉めていると暑いくらいの陽気が続いており、つい自然の風が欲しくなって窓を開き気味にして走行しているが、この上なく心地よくて爽やかな春風に誘われてアコードも私に対して遠回りを求めているように感じてしまう。気温も上昇し、日も長くなって行楽日和が続くとアコードの出番も多くなり、ここ数ヶ月は思ったほど走行距離は伸びていないものの、アコードでのお出かけ回数は日照時間に比例して徐々に伸びてきている。しばらくは遠出を控えており、アコードにはきっと辛い想いをさせてしまっているが、またいずれ夏以降はロングドライブの計画も考えていることから、アコードも本来の力を発揮できるときが訪れるのを、今は心待ちにしてもらうしかないのである。しかしながら、アコードはちょっとした用事で十数キロほどの走行で駆り出されることにもなんら抵抗はなく、買い物や散歩といった日常的な用途にも十分に対応できるキャパシティとユーティリティを兼ね備えており、長距離を得意とするものの時と場合のいかなる設定においても、すべてに満足のいく走行性能をアコードは身をもって示してくれることから、私のアコードに対する信頼度は抜群で、非の打ちどころが全くないのである。古い言葉ではあるが、私にとってアコードは常に謙虚で誠実なスーパーカーなのである。