今でもたまに同じアコードのマニュアル車とすれ違うことがあるが、今の時代にマニュアル車と思われる車種と遭遇することはほとんどなくなり、偶然見かけると嬉しくなってしまう。絶滅危惧種ではないが、若い時からマニュアル車をこよなく愛してきた私には、マニュアル車が限りなく少数派として数が減り続け、このまま消滅してしまうのではないかとの不安が常にある。しかしながら、まだまだ私のようなマニュアル派も多くいることも確かで、マニュアル車だけが持つオートマ車では味わえない運転の楽しさ、ドライヴィングの奥深さ、両手両足を使って操作することの人車一体感など、車を運転することに拘る人にはたまらない魅力が、シフトレバーを握ることによって伝わってくるのである。今乗るアコードで運転する喜びを感じていられる限り、マニュアル車を降りてオートマ車に乗りかえるつもりはさらさらない。人から見たら、偏屈者、変り者と思われるかもしれないが、決して私はマニアックなレベルではなく、車を移動の手段としてではなく、ただただ運転することが楽しいがためにマニュアル車に乗り続け、アコードに出会えてからはこの上ない喜びを感じながら、13年目を迎えて、今30万kmを目指してハンドルを握り続けている。たとえマニュアル車が今のアコード1台になったとしても、きっと私はこのまま乗り続けるであろう。