愛車アコードの運転席に座り、エンジンをかけてローにギアを入れてクラッチを繋いで発信する際に、よく40数年も前の記憶が蘇り、初めて買った当時中古の4速マニュアルでフロアシフトの車を思い出して、若かりし頃の初心に戻りながら、懐かしい操縦感覚で老人になった今も楽しくハンドルを握っている。エンジンや足回りなど動力性能をはじめとして機能性や居住性、安全性、そして車自体への信頼性も含めると全体的に格段に向上していて、昔とは比べ物にならないくらいアコードは進歩しており、運転していても快適なのだが、同時になぜか懐かしさを覚えるのは私だけなのかもしれない。そこにはきっとどんなオートマ車であっても、語れないし味わえない、マニュアル車ゆえのアコードが持つ駆動方式に秘められたアナログ的な魅力が、私の懐古的な想いの部分と同調して、ドライブすることに言い知れぬ感動と喜びを与えてくれているのだと思っている。アコードのハンドルを握るたびにまだまだこれからも新鮮なワクワクドキドキ感を独り占めしながら、運転をつづけていくであろう。