投稿タイトル:「置き忘れかけていた感覚」 |
ウルフさん 40代 (兵庫県在住)
|
<2003年12月19日の投稿> |
|
|
コンセプトカー、プロトモデル、そしてNEW Sシリーズとして(勝手にそう思い込んでいる)発表、コンパクトでありながら、ワイド&ローのスタイル正面から眺める、その姿はあくまでもシャープで物静か、そのシャープなノーズの中に、熱い心臓を、忍ばせている。だから、私は陽が沈み夜のとばりが下りその闇の中、静かに休むSの姿が好きです。また陽が昇り熱き心臓に火を入れる、それを静かに待つ、S2000。 |
 |
|
|
ドライビングシートに座り、イグニションキーをONにする、メーターのセルフチェックが終わり、クラッチペダルを踏み込む、スターターボタンを押す、体全体にS2000の目覚めの振動を感じ、タコメーターの指示が少しづつ下がる。「さあ、走ろうか、」Sが語りかけてくる。ステアリングホイルからわずかに指を伸ばせば全ての操作が出来る。余分な飾りもなく走る喜びを呼び起こさせる、Sと私だけの空間。 |
 |
|
|
アクセルを踏み込むと、ストレスもなく軽く吹けながら、滑るように走り出す。低速域では、少し細さを感じるトルクだが、スムーズに車速を上げていく。
街の雑踏を抜け、ワイディングロードに入ると、水を得た魚のように、ひらり、ひらりと曲がりタイヤと路面の状態を体全体で感じながら心地よく回るVTECサウンド楽しませてくれる。まるでカミソリで切るようにコーナーに吸い込まれる、ググと湧き出すVTECパワー。鋭くテールが流れる、その瞬間を、体で感じカウンターを当てる。
シビアに反応するS、お互いに感覚を研ぎ澄まし、どんどん体が熱くなる。そんな時、Sはやさしく、オープンになってくれる。そして静かに、流せと、ささやいてくれる。どんなシーンにでも決して悲鳴を上げないボディー剛性。そして、私はS2000と風になる。 |
|
|