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ELEMENT
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開発チームのほとんどは若いアメリカ人スタッフこれまでにない新しい手法にも取り組みながら開発
 
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センターピラーレスボディ&サイドアクセスドア
エレメントの最大の特長が、両側観音開きのサイドアクセスドアだ。フロントは最大78度、リヤは90度まで開き、高さ1140mm、幅1550mmという大開口を実現。フロントには、使い勝手を考慮し、3段階のノッチを採用している
上下分割クラムシェル・テールゲート
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まるで二枚貝のように上下に分割し開口するクラムシェル・テールゲート。荷物の積み降ろしがしやすいのはもちろん、テールゲートに腰掛けて、仲間とワイワイ過ごす「テールゲート・パーティ」なんかも思う存分楽しめる
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専用開発215/70R16 99S M+S大径タイヤ
全天候下での走行性能、燃費、静粛性のベストバランスを追求した、エレメント専用開発の大径タイヤは、同じく専用デザインのアルミホイールと組み合わされる。足もとからして、タフな印象があふれている
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トルクフルな力強さ・低燃費・低排出ガス性能を達成した、2.4リットルDOHC i-VTECエンジン
市街地から山道まであらゆるシーンを想定し、低中速から厚いトルクが獲得できるよう、専用チューニングが施されている。国土交通省の定める超-低排出ガス車に認定されグリーン税制の対象となる。10・15モード燃費は10.6km/l、無鉛レギュラー仕様
スムースで反応性のよいシフトフィールをもたらす4速オートマチック
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エレメント専用にチューニングされたという4速ATは、シフト操作もじつにしやすく、かつ運転席・助手席間、あるいは前席・後席間のアクセスもしやすい設計になっている
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エレメントの外観上の特長のひとつであるボディ下部を一周するクラディングには、耐スクラッチ性の高い新開発の樹脂を採用。多少傷が付いても気にならないように塗装レスとし、ツートーンの斬新なデザインも実現している
 なんともユニークなクルマ「ELEMENT」がアメリカからやって来た。ホンダの米国の研究開発拠点であるHONDA R&D Americas, Inc.にて開発、Honda of America Mfg., Inc.(アメリカ・オハイオ州)のイーストリバティ工場にて生産され、日本に輸入されるモデルである。ちなみに、エレメントとは英語で「世界を構成する根元要素」の意味。EARTH、WATER、AIR、FIREのように、このクルマが自分の生き方を大切にしたい人にとって欠かせない存在であって欲しい、という意志を込めたネーミングとのこと。

 そんなエレメントの最大の特長となっているのが、センターピラーレスボディ構造、そして両側観音開きのサイドアクセスドアだ。フロントドアは最大78度、リヤは最大90度(!)まで開き、高さ1140mm、幅1550mmという大開口を実現する。乗り降りのしやすさはもちろん、すべてのドアとゲートをフルオープンにすると、まるで大地とつながったような圧倒的な開放感・一体感が得られるというわけだ。海辺や景色のいい郊外などでクルマを止め、前後のドアを目一杯開けて寛いでいるシーンを想像してほしい。けっして大袈裟じゃなく、休日のドライブや旅行が今までとはまったく違うものに感じられるのではないだろうか。

 ちなみにセンターピラーレスボディ構造でありながら、部材の大断面化と各ジョイントの大型化を図り、センターピラーのあるクルマと同等のボディ剛性を実現。側面衝突時の安全性についても、強靱なサイドシルとクロスメンバーによって、高水準な安全性を確保。さらに、万一に備え、新構造のフック&キャッチャーシステムを採用。衝突時にドアがキャビン内に侵入するのを防いでいる。

 ところで、エレメントのスリーサイズは全長4300mm×全幅×1815mm×全高1790mm。全長はシビック5ドア並みだが、全幅はレジェンド並み、全高はラグレイトよりも高い。“意外”と大きなクルマなのである。ユニークなデザインに加えて、全幅と全高がほとんど同じスクエアなスタイルのため、写真を見ただけではそのサイズが伝わってこないが、実車を目の前にすると、「やはりアメリカ生まれなんだな」と、妙に納得してしまうクルマだ。とはいえ運転席に座ってみると、見晴らしのよさに加えてスクエアなボディの恩恵で、前後左右の見切りはとてもよかった。最小回転半径も5.2mと取り回し性に優れているから、日本の都市部での使い勝手も決して悪くはないだろう。

 搭載エンジンは、2.4リットルDOHC i-VTECエンジン(118kW[160ps]/218N・m[22.2kg・m])だ。アコードにも搭載されるK24A型だが、こちらはアメリカ製。低中速から厚いトルクが獲得できるように専用チューニングが施されている。10・15モード燃費10.6km/lの低燃費と超ー低排出ガス認定を獲得。グリーン税制対象車となっている。使用燃料はレギュラーガソリンだ。組み合わされるミッションはエレメント専用にチューニングされた4速AT。加えて、通常はほぼFF状態で走り、発進・加速時や雪道、オフロードなど走行状況に応じて後輪にも適切な駆動力を配分するリアルタイム4WDで、力強い走りと走破性を可能にしている。
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