アコードユーロR

いにしえの旅

達ちゃんさん (50代/三重県)

2008年10月4日の投稿

この日はアコードが得意のワインディングロードを求めて、宇陀市室生へ向かった。
名阪針ICから県道を南下して約30分、交通量も少なく静かな山間の村が点在する。自然豊かな中腹を縫うようにアップダウンと左右のコーナーを重ねて行く。するとやがて四方を山に囲まれた山肌の斜面に、古風な民家が立ち並ぶ自然環境に恵まれてしっかりと日常の生活を営む室生区向淵の集落群が現れてくる。
そのなかの一軒、古民家をあまり手を加えずそのままの姿でギャラリーとして活用し、週末のみ食事ができるお店でイタリアン精進ランチをいただく。野菜が持つ本来の味を引き出すオーガニック料理に舌鼓を打つ。ここだけ時間が止まっているかのような感覚にしばし浸れる。雑踏とは無縁の自然に囲まれた寛ぎの空間のなかで、私はリフレッシュすることができたし、アコードも自然からのエネルギーを吸収し、悟りきった表情で車に戻った私を迎えてくれたように感じた。
そのあと国道165号を西進し、桜井市からは169号を北上する。奈良市に入ってからはアコードを駐車場に預けて興福寺や五重塔、南円堂を参拝したが、秋のこの時期、修学旅行か学生も大勢バスで訪れていた。
アコード一人残したまま、猿沢池の辺りから古い町並みが続くならまち周辺を散策してみた。狭い通りの両側には昔ながらの家屋が建ち並び、都会の一角に何十年、何百年もの時代を逆戻りしたように不思議な、しかし妙に気持ちが和んで落ち着いたような懐かしささえも感じるひとときであった。
雨が落ちてきた帰路には、お約束どおりに天理でラーメンを食して、今回もくもりのち雨となったが、限られた時間を有効に使いアコードというタイムマシンに乗って味わった古代ロマン体験日帰りツアーは、充実感とともに午後8時に自宅に戻って完結したのである。

アコードユーロR
アコードユーロR