25年とエアロデッキ
- Yoshiさん (50代/神奈川県)
- エアロデッキ 2.0Si
2014年5月20日の投稿
26年前、青山でデザイナーをしていた妻と出会いました。バブルの真只中、外車ではなくアコード エアロデッキに乗る4つ年上の彼女は、メーカーの営業だった私にはとても眩しかったのを覚えています。週末はよくエアロデッキで出かけました。彼女が大体わたしの左側。今思い出すとその横顔はまだ少女の面影を残していました。私が仕事で海外駐在となり、それを機に結婚、アメリカへ。彼女の車はブルーのアコード(CA1)セダン、わたしが彼女の左側。子供ができてからは私が右側に。帰国して彼女が運転がなれているからと白のアコード(CA2)セダン。2人の子供の母親になっても彼女はいつも私の左側にいました。
子供たちが少し大きくなってキャンプ用にと、車はミニバンに変わりました。「子供たちが大きくなったらツーシーターで2人で出かけよう」。6年前にガンで彼女は好きな桜とともに先に逝きました。
彼女の愛した子供たちは一人暮らしを始め、愛犬のフラットも寿命を迎え、ミニバンも役目を終えました。彼女は今も1人で暮らす私の記憶の中で微笑んだり、しかったりです。2台の大型バイクだけでは雨の日は家にこもりがち。車を買おう、もう外車に乗ってもいいんじゃないかと友人に言われたけれど、何に乗りたいって考えたらエアロデッキにたどりつきました。
2年前、ようやく見つけた彼女が乗っていたのと同じ黒のツートン2.0Si、残念ながら1年もしないうちに廃車。あきらめきれずに全く同じモデルを探し出し半年前に購入、調子もよく、今度はいつまでも大切に乗ろうと思っています。
オーディオは純正のカセットプレーヤー。妻が独身の頃に貯めた沢山の音楽カセットテープ。
「もう捨てたら?」って言った時、珍しく抵抗してました。聴く事は無いと思っていましたが、こんど持ってきてエアロデッキで聴いてみよう。彼女は時々、私の左側で眩しいデザイナー、素敵な妻、優しい母の顔をしたりしています。このアコード エアロデッキだからこうして出会う事ができるんだろうなと思っています。
エアロデッキは今も表参道が似合うなって思います、彼女が降りてこないかなって思うのは欲張りですね。今、彼女との約束を果たす為に新しいNSXを待っています。