シーズンが終わったら
耕うん機から燃料を抜く
教えてくれたのは(株)ホンダパワープロダクツジャパンの整備士・河内(こうち)さん。家庭菜園向け耕うん機を使いながら指導してくれた。まず聞きたかったのは、長期保管後、エンジンがかからないというトラブルを防ぐには何をしたらいいのか、だ。
1爪まわりの泥汚れや
絡まった根を除去
手袋を着用して爪を外し、錆の原因となる泥汚れを水洗いでしっかり落とす。オイル漏れの原因になる草や根の絡まりを取り除き、傷の有無も確認。摩耗した爪は交換する。
2エンジンに残った
ガソリンを抜く
長期間使用しないときは、まず燃料タンクのガソリンを抜いたあと、キャブレター内のガソリンも抜く。ガソリンはポリタンク等ではなく、必ず消防法令に適合した金属製のガソリン携行缶に移すこと。
河内さんの答えはズバリ、シーズン終了後、燃料タンクとキャブレターのガソリンをすべて抜きとることです」ガソリンって抜くもの?と意外な気がしたが、「放置しておくと劣化する」と聞いて納得。入れたままにすると、劣化したガソリンが固着し、詰まってしまうという。そうなると分解修理や交換など、大事だ。作業は工具いらずで難しくはない。上記の手順を参照して、レッツ、トライ!
エアクリーナーの点検で
次シーズンへの備えも
長期保管前のメンテナンスは、交換が必要な部品を確認し、次のシーズンに備える意味もあると河内さんは言う。チェックポイントの一つが、エアクリーナーだ。エンジンに空気を取り入れる時に埃を遮断する大事な場所で、汚れもたまりやすいため掃除が欠かせない。「埃で目詰まりすると不完全燃焼を起こし、エンジン始動に支障をきたすので、定期的な交換も必要です」汚れがひどい場合は、次のシーズン前に新しいエアクリーナーを用意しておこう。
新たなシーズン開始時に
エンジンオイルの確認を
新しいシーズンを迎え、再び耕うん機の出番というとき、やるべきことはなんだろう?「エンジンオイルをチェックすることです」と河内さん。エンジンオイルは使わなくても自然に劣化し、そのまま使えば故障の原因になり、機械の寿命を縮め、修理も大変になってしまう。半年毎に新しいオイルに交換するよう心がけよう。
メンテナンス作業は
想像したよりも簡単!
耕うん機を使って家庭菜園を楽しむなら、メンテナンスも大切な作業。野菜づくりと同じで日頃のお手入れは欠かせない。その大切さはわかってはいても、「機械は苦手だし、難しそう」と尻込みする人も多いのでは?だが実際にやり方を見せてもらうと、慣れれば、女性でも難しくはないと感じた。複雑な機械だからと意識せず、まずはチャレンジすることが肝心なのではないだろうか。今回使用したモデル以外でも基本のメンテナンスは変わらないそうだ。この機会に、「キャブレターのガソリン抜き」など必須のメンテナンスから始めてみよう。