冬野菜の
シーズンへ向けて、
耕うん機チェック

ライター・写真/阪口 克

暑かった今年の夏。水不足に悩みながらもトマトやナス、ゴーヤなどの夏野菜は順調に育ち、しっかり収穫することができた。そして季節は秋、そして冬へと移る。夏野菜の残渣を片付け、冬野菜に向け畑をしっかり耕したら、我が家の耕うん機サ・ラ・ダFF500にはちょっと休憩してもらおう!

我が家の耕うん機を
整備に

今年の春に購入した耕うん機サ・ラ・ダFF500で多くの野菜を育ててきた我が家の家庭菜園も、シーズン終盤に入ってきた。「それにしても、ずいぶん使ったよねサラダ」「そうだなぁ。今までは春先に立てた畝のまま、色々な野菜を植えてたもんね」でも今年は違った。セルモーターによる簡単始動で気軽に耕うん機を使えるようになった妻は、植え替えのたびに畑を耕し、きれいな畑を維持していた。「でも逆に、耕うん機本体はずいぶん疲れた感じだわ」大切に使ってきたのだが、やはり畑で実用する機械。土汚れや擦り傷でなんとなくくたびれた様子。「普段は、タイヤや爪周りの土を落とすだけだけど、他にも何かメンテナンスをした方が良いんじゃないの?」妻の指摘はもっともだ。早速、付属の取扱説明書を読んでみると、定期的に必要な点検項目がリストされていた。「3ヶ月や6ヶ月毎にオイルやエアクリーナー、ケーブルなんかの点検が必要なんだな」「購入したお店でもメンテナンスに関していつでも連絡くださいって言ってたわ」

耕うん爪を外し清掃する。車軸に草や根が絡まると故障を誘発するので注意。
耕うん爪を外し清掃する。車軸に草や根が絡まると故障を誘発するので注意。

耕うん爪を外し清掃する。車軸に草や根が絡まると故障を誘発するので注意。

錆の原因になる泥汚れはブラシで落とそう。清掃作業時は手袋を着用して行うこと。
錆の原因になる泥汚れはブラシで落とそう。清掃作業時は手袋を着用して行うこと。

錆の原因になる泥汚れはブラシで落とそう。清掃作業時は手袋を着用して行うこと。

大きな点検項目は3つ
1
耕うん爪周辺のチェック

早速、販売店に連絡をとり、FF500の整備と日常点検のアドバイスをお願いした。「まず何からすれば良いんですか?」「毎回使うたびに爪周りのチェックと清掃ですね」使い終わったばかりのFF500の爪には雑草が巻きついている。「爪はピンを外すだけで簡単に脱着できます。ここのトラブルが一番多いので、清掃しながらチェックしてください」外爪を外すと、絡まっていた草も簡単に清掃できた。耕うん機で最も力がかかるのが爪の部分だ。畑で使うネットやビニールが強く巻き込まれると、回転軸の根元が破損してオイルが漏れることもあるという。

強い力のかかる耕うん爪は消耗品なので、先が細くなったら交換しよう。

右が新品で左が使い古した爪。
強い力のかかる耕うん爪は消耗品なので、先が細くなったら交換しよう。

2
オイルとエアクリーナーの
点検&掃除

「あと半年か1年ごとにオイルとエアクリーナーのチェックですね。購入したお店に相談すれば、一緒にワイヤーや爪の点検や調整もしてもらえますよ」幸い、我が家のFF500には大きな問題はなかったようだ。エアクリーナーは自分でもたまに確認し、汚れを落とすようにすると燃費が良くなるらしい。

3
エンジンに残ったガソリンを抜く

「ほかに気をつけることはありますか?」「よくある故障の原因は、ガソリンの劣化。30日以上使わないときは、燃料を抜きましょう」キャブレターに残ったガソリンが劣化すると、次の始動時にトラブルとなる。作業後に燃料コックを閉じてエンジン燃料切れで自然停止するまで動かすとキャブレターが空になる。これだけでエンジントラブルは大幅に減るそうだ。

エアクリーナーには畑の土ぼこりが付着する。3ヶ月に1回くらい清掃しよう。
エアクリーナーには畑の土ぼこりが付着する。3ヶ月に1回くらい清掃しよう。
オイルキャップにゲージが付いている。オイルの量と色をチェックする。
オイルキャップにゲージが付いている。オイルの量と色をチェックする。
オイルの色の変色が著しい場合は交換、ちょっと難しいので購入店でやってもらおう。
オイルの色の変色が著しい場合は交換、ちょっと難しいので購入店でやってもらおう。
清掃完了し次シーズンへ

こうしてピカピカになった我が家のFF500で今年最後の畝立てを妻が行った。「ふー、これで今年の畑での大仕事は終了ね」すっかり使い慣れたFF500を器用に操作して、いつもの軒下に駐車した。さて、来年はどんな畑になるのだろうか。

埃や雨、紫外線から守るために、エンジンが冷えてからカバーを掛ける。さらに物置での保管がベスト。

埃や雨、紫外線から守るために、エンジンが冷えてからカバーを掛ける。
さらに物置での保管がベスト。

耕うん機を
長く愛用するための
一言メモ
  • 使い終わったら、きれいに清掃畑で使用する耕うん機に、土汚れや草の巻きつきはつきもの。使用後はしっかり清掃することで、故障の原因にも気づきやすくなる。
  • メンテナンス中は必ず
    エンジン停止
    清掃や整備をするときは、必ずエンジンをストップすること。使用中の草の巻きつきなどに対処するときでも、横着はしないように。
  • きちんと保管で次回も簡単始動キャブレターの燃料を抜いて、軒下にカバーをかけて保管しよう。しっかり整備し保管すれば、次の作業の時も気持ちよくスタートできる。
  • 販売店にしっかり頼るエンジンで動く耕うん機は、自動車と同じく整備が重要。対処が困難なこともあるので、販売店や最寄りのサービス指定店をHPで検索して相談しよう。
阪口さんの耕うん機
サ・ラ・ダFF500
2004年の発売以来、絶大な支持を受けるサ・ラ・ダFF500が昨春にモデルチェンジ。セル&オートチョークが採用され簡単に始動可能。新型の大排気量エンジンはパワフルで広い畑も楽に耕うんできる。
サ・ラ・ダFF500
点検整備について
アドバイスを
していただいた販売店
倉林農機株式会社 寄居店
  • 所在地 〒369-1202
    埼玉県大里郡寄居町桜沢2957-1
  • 営業時間 8:30~17:30
    日曜・祝日休み(不定休あり)
  • 電話 048-581-1000
  • FAX 048-581-5944
倉林農機株式会社 寄居店