新しい耕うん機で、
さっそく畑を
耕してみた

ライター・写真/阪口 克

埼玉県秩父地方へ移住し、家庭菜園を楽しんでいるカメラマンの阪口さん。広い菜園を楽に耕すため、念願の耕うん機サ・ラ・ダFF500に買い替えた。いよいよ春の菜園シーズンがスタートした。まだまだ慣れない新しい耕うん機で、どのように畑の土づくりを進めるのか。まずはエンジンをかけ、土を耕すところから始めてみる!

新しい耕うん機で、
土づくりスタート

念願の新しい耕うん機サ・ラ・ダFF500を購入し、初めての春がやってきた。しっかり耕された畑で野菜が実っている姿をイメージし、菜園の土づくりをスタートする。「前の古い耕うん機だと、この段階でくじけてたのよね」そう言いながら妻が笑顔でハンドル横のボタンを押すと、エンジンが軽快な音を響かせた。リコイルの紐を汗だくになって引いていたのが嘘のような簡単さで嬉しくなる。さて、我が家の菜園は家の裏手にある。玄関側にある納屋から菜園へは緩やかな上り坂だ。シフトレバーを前進に入れクラッチレバーを握るとサ・ラ・ダFF500は坂を登りだす。華奢な妻が手で持って運ぶ必要はない。自走する耕うん機に「コレなら楽だわ」と嬉しそう。

自走機能で、納屋から菜園へ向かう坂道も楽に登ることができる。

自走機能で、納屋から菜園へ向かう坂道も楽に登ることができる。

FF500の
力強さに感動!

まだ霜が降りることもある、秩父の肌寒い山里の朝。冬の間に放置してあった菜園の土は硬く締まっている。「まずは、どうするの?」「ひとまず全体をしっかりと耕して、いくつかの畝を立てようか」以前使っていたプチなでは、そんなに深くは耕せていなかったはず。せっかく購入した高性能な耕うん機で一度菜園全体を深くまで耕してみたい。「この前輪を一番深い位置にセットすれば良いんだよね」さっそく妻がサ・ラ・ダFF500の前輪を動かそうとするが、うちの菜園のような硬くて石の多い土地では、まずは浅く耕し、次第に深くしていくのが正解だろう。そこで前輪の位置をまずは2段目にセットし耕うんを始めた。硬い土の耕うんに苦労していた妻が、軽々と笑顔で畑を往復している。たまに小石を弾く音が響くものの、サ・ラ・ダFF500は物ともせず軽快に土をほぐしていく。深さは5センチ程だろうか。あっという間に30坪ほどのスペースがきれいに耕された。「楽ちんだねー。すごく楽しい」ご機嫌な妻は、さらに前輪位置を深めの耕うんに設定し再度の耕うん作業に入る。横から眺めていると、耕うん機が今まで見たことのない深さまで入っているのがわかる。「コレはすごいな!」私も思わず感嘆の声をあげてしまった。

気が付かなかった
我が家の
菜園の弱点が発見された

呑気に見ていられたのもそこまでだった。何か硬いものに当たった音がして、サ・ラ・ダFF500が止まってしまう。なんだなんだと見てみれば、耕うん爪が大きな石にぶつかっているではないか。「こんな大きな石が、畑に入ってたの!?」慌てて耕うん機を後退させ、スコップで全体を掘り出した。両手で持ち上げるのも大変な大きさだ。耕うん機をチェックすると、幸い大きなダメージはなくひと安心。サ・ラ・ダFF500は深くまで耕うん可能で、これまで耕うんされなかった層の石が出てきたのだろう。その後、菜園を往復するたびに同じような石があらわれることになり、肌寒さの残る季節に汗をかくことになった。「大根やニンジンがうまくできない理由がわかったわ」石を菜園の外に運び出した妻が、疲れた顔で頷いている。確かに昨年までの我が家の菜園では、葉物野菜は普通にできるのだが、大根やニンジン、サトイモ、ゴボウなどの出来が悪かった。土の中に埋まる石に気づかなかったのも原因の一つだろう。畑として何年も使い、石は取り除いたと思っていたが、これほど残っていたとは、驚いた。これは今シーズンだけでなく、少し長い目で見ながら畑の土を作り替えていく必要がありそうだ。このことに気づけたのも、より深く力強く耕すことができたサ・ラ・ダFF500があったからだ。さあ苗も準備した。夏に向けより良い菜園を目指していきたい。

リコイルの紐を引いてのスタートが苦手で大型の耕うん機を諦めていた人も、ボタンひとつで始動するサ・ラ・ダFF500なら安心だ。
リコイルの紐を引いてのスタートが苦手で大型の耕うん機を諦めていた人も、ボタンひとつで始動するサ・ラ・ダFF500なら安心だ。

菜園を耕すと、巨大な石がゴロゴロと出てきた。
こんなところで今まで野菜を育てていたのかとビックリ。

今回、本体の他、春の植え付けに備えて、パープル培土器も購入した。

前輪の位置を変えるだけで、耕す深さを約2cmから20cmまで設定可能。
これなら大根も美しく作ることができそうだ。

耕うん機で畑を耕す際の一言アドバイス
  • 菜園の活用計画を立てる一年を通し何をどの場所で作るか計画すると作物に合った深さや漉き込む堆肥を確認でき、効果的な耕うん作業が可能に。
  • 事前に石や木の根は取り除く耕うん中に耕うん機が障害物にあたると挙動を乱したり、最悪故障にもつながる。出来るだけ事前に取り除くようにしよう。
  • 一気に深く耕さない最初から深く耕うんすると、機械にも自分にも負担がかかる。初めは浅めに、次第に深くしながら、繰り返し耕そう。
  • トラブル発生=スイッチOFF爪に草やネットが絡まったり、土中から石など障害物が出てきたときは、必ずエンジンを停止してから対処すること。
阪口さんの耕うん機
サ・ラ・ダFF500
2004年の発売以来、絶大な支持を受けるサ・ラ・ダFF500が昨春にモデルチェンジ。セル&オートチョークが採用され簡単に始動可能。新型の大排気量エンジンはパワフルで広い畑も楽に耕うんできる。
サ・ラ・ダFF500

我が家のサ・ラ・ダFF500にはアタッチメントが取り付け可能なヒッチが搭載されている。今回購入したのはパープル培土器。これを耕うん機の後ろに取り付けると耕うんしながら土を寄せ、大変だった畝たて作業を驚くほど簡単にできた。耕うん機を所有するなら併せて持っておきたい逸品だ。

我が家のサ・ラ・ダFF500にはアタッチメントが取り付け可能なヒッチが搭載されている