MENU

HONDA

検索

旅行家 藤原かんいちのスーパーカブイラスト展 前編

■小さく非力なバイクと大きな夢

藤原かんいち  1961年 神奈川県生まれ
小学生時代から自転車旅に熱中し、高校時代には岩手まで一人旅を敢行。専門学校卒業後に就職したが日本一周の夢が諦められず、退職してバイクで日本一周へ。その後原付バイクでオーストラリア一周を皮切りに、世界一周、アジア横断、北南米大陸縦断、国道全制覇、夫婦タンデムで日本縦断などを実現。小さなバイクで地球を走る模様は、バイク専門誌を始め新聞、週刊誌などに多数掲載された。スマホで撮影した写真を写真展やインスタグラムで発信すると共に、旅エピソードやバイクを手描きのイラストで伝える。旅行家でありイラストレーターであり写真家。

https://www.kanichi.com/

はじめは旅人として、その後は旅行家として世界中をバイクで旅してきた。旅の相棒は小さくて非力な50ccバイク。弱くて小さな存在が大きなことを挑戦することに、大きな夢と可能性を感じたからだ。

1987年オーストラリアから始まった50㏄バイクによる世界6大陸の旅。モトラ、ゴリラ、ディオと順に乗り継ぎ、最後の北南米大陸縦断の旅(1997年〜99年)を共にしたのがスーパーカブであった。

選んだ理由は、耐久力、整備性、積載力、燃費、操作性etc…… この旅で僕はスーパーカブが究極のツーリングバイクであることを確信した。

子供の頃から絵を描くのが好きだった僕は、スーパーカブの旅のときから旅行記連載に手描きのイラストを添えるようになった。文章で伝えられないことも絵なら伝えられる、そう感じたからだ。さらに3年前からはイラストを中心としたコラムも開始。徐々に車両も描くようになっていったが、メカに弱くバイクの構造や仕組みがわかってないため、時間がかかるのが難点だった(笑)。いくつもの夢を叶えてくれたスーパーカブ。その感謝の思いをペンに込めて、スーパーカブとその仲間たち描くことにした。

■スーパーカブを描くきっかけ

絵の題材となる昔のバイクをネットで探し始めると、見たこともないバイクがザクザク。特に日本が元気だった時代の原付バイクはデザインもネーミングも個性的。眺めているだけでも楽しいが、それを絵に描いて表現することはこの世界に新しいものを生み落とすような、特別の喜びがあった。

そこで実際の旅で使ったことがありデザイン的にも好きな、スーパーカブシリーズを描いてみることにした。60年以上の歴史があるので種類も豊富、輸出している車両もあり、知らないモデルがたくさんあった。

■スーパーカブを描くこと、それはリアルとアート

ネット画像を見ながら鉛筆で下描き「ココがこう変わったのか…」「おっ、ココとココは同じ部品を使っているぞ〜」「なるほど、この時からココが変わったんだなぁ」「これ、いま発売したら人気出そう!」など、ひとり言が止まらない。描いているといろんな発見があり、まるでペンに跨りバイク旅している気分だった。

イラストを通じてスーパーカブの歴史を遡る旅。この中には現物の車両が見られない車両もあり、ネット画像を見て組み合わせて描いている部分もいくつかある。

Hondaが生み出した実車両に僕の感性を融合され一枚の絵が完成する。“リアル”と“アート”が同時に楽しめる、それが藤原かんいちのイラストです。(後編に続く)

最初に鉛筆で大まかな形を描き、黒ペンで下描き。これが独特の温かみのある曲線が生まれる原点かもしれない。そしてPCに取り込んで細部を仕上げ、色を付けていく。後編では、日本全国、そして世界をスーパーカブと共に走った模様をお伝えする。